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私の英語多読遍歴113:Enola Holmes and the Black Barouche

エノラ・ホームズシリーズの新刊です。出てから読むまでに時間があいてるのは値段がもう少し下がらないもんかと待っていたせい。。

無事兄たちと和解したエノラ。ある日ワトソンから「シャーロックの様子がおかしいので様子を見て欲しい」と連絡があり兄を訪ねると、シャーロックは鬱状態で引きこもっている。そこに現れた悲痛な様子の依頼者。聞けば彼女の双子の姉妹が嫁ぎ先で突然亡くなったと連絡があったが、あまりにも様子がおかしいので調べて欲しいという。やる気のないシャーロックに代わり依頼を引き受けたエノラだったが、調べるうちにシャーロックも事件に興味を持ち、二人で共同捜査をすることになる。

今年ネットフリックスのドラマ化で評判になったおかげで本が売れたからでしょうか。ドラマ版をかなり意識したつくりだと感じました。(表紙からしてドラマ版のエノラですし)

今回はシャーロックとの共同捜査になるのですが、エノラが思いついたアイデアをシャーロックが補佐するという感じです。他にドラマではいい感じになっていた貴族のぼっちゃんマーカスくんが再登場しています。なおもう一人の兄マイクロフトは影も形もみえません。

冒頭ではシャーロックの手記という形でこれまでのシリーズの内容をざっくり説明しているので、これまでの内容を把握していなくてもまあなんとなく状況はわかるようになっています。

最新流行のファッションに身を包むエノラですが、正直そんなタイプだったっけとも思いつつ。。まあお年頃ですしね。当時手に入るであろうものを使った特殊メイクばりの変装も面白いです。

ストーリーはそれほどひねりはなく、わりとあっさり解決しています。意外な展開や結末も特になし。エノラが大活躍してシャーロックはあんまりいいところがなくて、マーカスに至っては出る必要あった?くらいの出番ですが、まあドラマ版のファンへのサービスという感じかな。

よく考えたら児童書だったので簡単な話なのもさもありなん。長さも短いですし。
英語は、紳士淑女のファッション用語や馬車の種類、それに英国のもってまわった独特の言い回しが難関かもしれません。慣れるとそこらへんは斜め読みでも話はわかるのですが。(馬車の種類を覚えてこの先使うことはないだろうし)

イギリスっぽさを味わいつつも男たちを出し抜く賢い少女の活躍は健在です。なんならもうちょっと話を濃くしてYAあたりにしてもいいんじゃないかと思える舞台設定なので、次回作があるなら期待したいところです。

以上、「Enola Holmes and the Black Barouche」でした。

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