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私の英語多読遍歴122:Me Before You

洋書読みの人がよく読んでいるのをみかけていたので。(そしてセールでした)

働いていたカフェの閉店で職を失ったLou。不況のおりなかなか次の仕事は見つからず、やっと見つけたのが”四肢麻痺の青年の話し相手”という変わった仕事。かつては青年実業家として人生を謳歌していた青年Willは現状を受け入れることができず絶望の淵に暮らしていた。徐々に心を開き仲良くなっていった矢先、Louは彼が尊厳死を計画していることを知ってしまう。どうにかして人生は価値あるものだと感じて考えを変えてほしいとLouはさまざまな計画をたて、彼を連れ出して楽しもうとする。

ロマンスかなくらいの軽い気持ちで読み始めましたが結構テーマは重いですね。はからずも今月2冊目の尊厳死関連。(1冊目はThe Brilliant Life of Eudora Honeysett)裕福な家に生まれ青年実業家としてバリバリ働き、世界中を旅していたのにある日事故で体の自由を失ったWillと、低所得の家に生まれ優秀な妹に引け目を感じて育ち、将来の希望もなくただこのまま小さな町で暮らしていくのだろうと思っているLou。そんな二人が出会ったことでWillは再び笑うようになり、Louはそれまで考えもしなかった自分の可能性を感じ始めます。

印象的だったのは、Willが「こんなに近くに住んでいるんだから今までにあっていなかったことが不思議だ」みたいなことを言ったときにLouが「あなたにとって私のような人は見えないのよ、ちょうどこの会場のスタッフみたいに」というふうに返したこと。生まれてからずっと上流にいると、そこに階層があることにすら気づかなかったりするんですよね。イギリスに限らずどこでも。

Willの決意を変えるべく楽しそうな計画をたてるLou。しかしWillのように車椅子から動けない人が楽しく過ごせるところというのはなかなかないという現実にも直面します。なかにはすばらしく配慮された場所というのもありますが、そういうところは恐ろしくお金がかかるわけで、Willがお金持ちでなかったらどうなっていただろうなと。そもそも尊厳死すら多額のお金がかかるしね…

Louの成長、二人のかけあい、Willが見せる優しさが泣けます。医療ケアを担当するNathanも最初なんかそっけない感じだったのがだんだん戦友みたいになっていってお前いい奴だなと。

英語は… 結構いろんなレベルの人が読んでいたのでもっと簡単かと思ったんですが、割と長かったし知らない単語も多かったです。
実はこれ、Graded Reader版もあるんですね。表紙同じだから気づかなかった。口語はやっぱりまだ知らないものが多いです。言い回しもよくわからないところがありました。

まあそういうのは単語ならKindleで辞書をちらっとみて雰囲気つかんで先に進むし、言い回しはわからなくてもそのまま進めばストーリーはおおむねつかめるので低解像度のまま強引に読み進めています。英語学習者としてはあかん気がしますw
ま、そのうちわかる日もくるでしょう。

人生ってなんだろうと考えさせられる話でした。この話は三部作で、「After You」「Still Me」と続いていくのでまた機会を見つけて読みたいと思います(≒セール待ち)

以上「Me Before You」でした。映画もあるよ。(邦題は「世界一キライなあなたに」)

…とってもブリティッシュイングリッシュですね(聞き取れない)

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