見出し画像

2023年3月21日、人生の節目になった日

穏やかだけど特別な日

今日は一粒万倍日、天赦日、寅の日の3つが重なる「最強開運日」らしい。
「何かを始めるのにいい日」らしいが、私にとっては「ゴールの日」だった。
穏やかな、でも色々な感情が湧いた日だったので、感じたことを書いてみようと思った。

初めての休日出勤

社会人になって初めて休日出勤をした(本当は振出振休だけど)。でも、なぜ休日出勤をしたかの方が重要だった。
今日は、上司の出勤最終日で、上司の最後の仕事に私の仕事が関係していたのが理由の一つだった。

私の唯一の上司

私の「会社の直属の上司」は今のところこの人だけだ。配属された日から今日まで、ずーっとお世話になっていた。
普段は優しく、でも理性的でダメな時はダメと言い、仲間と認めた人が苦しむことに怒る人。
ちょっと話が長いが、仕事もめちゃくちゃ丁寧に教えてくれる人だった。
配属ガチャは外れたが、上司ガチャは間違いなくSSR級!忙しいのに人の仕事も巻き取ろうとする人だったので、仕事の面白みが分からないうちは「上司の仕事を1つでも肩代わりできるようになること」が仕事のモチベだった。

そんな素敵な上司に、プライベートで辛い出来事が立て続けに起きた。直後は少し元気がなかった。でもそのぐらいで、上司はほぼ毎日会社に来て仕事をこなしていた。何なら休みの時も私たち部下を心配して電話してくる時もあった。

ただ、その姿は、とても危うさを感じるものだった。明らかな空元気。でも「そんなに頑張らなくて良いんですよ」なんて言った日には、壊れてしまうんじゃないかと感じる不安定感がずっとあった。私は何もできず、普段通りに接するしかなかった。そのうち危うさが薄まっていき、時間が解決してくれたのかな、なんて私は思っていた。

でも違った。上司は退職願いを随分前に出していたらしい。そしてこの春退職が決定した。有休消化の関係で、今日が出勤最終日だった。
正式発表の1週間前に上の上司から聞かされた時は、とても衝撃を受けた。でも、納得もした。ゴールが見えたことが希望となり、上司の危うさが薄まったんだろう。そしてほっとした自分もいた。人に優しすぎる上司が、やっと自分の気持ちを優先してくれたんだと感じて、私は嬉しさも感じていた。直属の上司の退職。文字にすれば短いが、様々な感情を持った出来事だった。

穏やかな1日

上司の出勤最終日は、とても穏やかだった。
そもそも会社が休みなので、基本人がいない。もちろん電話も鳴らないし、メールも来ない。そんな中、オフィスにいる人は黙々と自分の仕事をして、たまに休憩がてら言葉を交わす。そんな1日。

寂しいようだが、私は上司の最終日として相応しいんじゃないかと思った。
人が周りにいると、どうしても愛想良くしてしまう上司。昨日の平日最終日なんて、夕方に退職メールを出した途端に、電話は鳴るし、近くに寄った人が挨拶に来る。流石の人望だが、応対に追われる上司はちょっと大変そうだった。そもそも仕事が終わらないから今日出社しているわけだし。
そんな上司が気持ちの整理をするには、今日ぐらい人がいない方が最適だと思った。
実際、「大体予定通り進んでるかなー、疲れたあ」と伸びをした上司は、すっきりした顔をしていた。タスクが終わる毎に、気持ちの整理も進んでいたのではないだろうか。上司のゴールは目前だ。

最後の挨拶

私が定時ちょうどに仕事に切りをつけ、先に席を立つ。いろんな感謝を伝えたかったのに、上司はあれよろしく、これはやっとくね、と引継ぎ事項ばかり言う。しんみりするのが嫌なのかな、と思って「今まで本当にお世話になりました。ありがとうございます。この後はぜひゆっくりしてくださいね。」とだけはなんとか伝えた。「うん、ありがとう」と上司が穏やかに言う。これが最後の挨拶だった。

私のゴール

上司にフォーカスを当てていたが、実は私も今日が正式な現職ラストの日だった。明日、夢だった部署への異動辞令が発表される。なのに仕事が全然終わらない、というのが今日出社していたメインの理由だった。
私は会社を辞めるわけではないが、ガラッと環境は変わる。不安と期待でちょっと浮き足立っていたが、今日1日、穏やかで特別な日を上司と過ごし、ちゃんと挨拶ができた。今日のおかげで、私もゴールテープをきちんときれた気がした。今日はきっと、良い思い出になると思う。

最後に、上司へ

本当にお世話になりました。配属当初から私がこの配属に文句を言っていたこと、きっとご存知でしたよね。それでも丁寧にここまで育ててくださって、感謝してもしきれません。私の異動が決まった時、ぽろっと「僕もいなくなるから、体制が落ち着くまではいて欲しかったんだけどね」と言ってくださって、とても嬉しかったです。少しは役に立てていたんだと、成長できたんだと感じられました。私をそんな社会人に育ててくれたのは、紛れもなくあなたです。次の職場に胸を張って行けるのもあなたのおかげです。立派に育ててくださって、ありがとうございました。今までお疲れ様でした。
本当にとっても感謝しているので、どうか今後の人生は、もっと自分の心と体を優先してください。自分がしたいことをして、充実した、幸せな人生を送ってください。
あなたが優しくしてくれた分、周りの人間はあなたの幸せを願っていると思います。少なくとも私は、今まで頂いた恩の分、全力であなたの幸せを願っております。
では、どうかお元気で!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?