イコライザーをいじったら楽しくなった話。

私がこれまで28年生きてきて好きなアルバムを1つ選べと言われたら間違いなく、くるりのワルツを踊れを選ぶだろう。
中学生の頃、何気なくしか知らなかったくるりのブレーメンをラジオでたまたま聞いて感動した。
かといってライブに行くまでは10年以上かかるのだけど、去年ワルツを踊れの聖地巡礼としてウィーンに行く前後で何度も何度もアルバムを聴いた。
そしてウィーンでオペラと楽友協会で演奏を聴いたりもした。
あまり生音でオーケストラの音を聴く機会がなかったのでただただ感動して、オペラなんて内容よりも演奏が気になって仕方なかったことを思い出す。

そんな2020年の末に、勢い余って新しいイヤホンを買った。
完全ワイヤレスイヤホンにずっと憧れていたが、私は耳の穴が小さくカナル型はどうしても合わなかった。
諦めて2年前に買ったちょっといいヘッドホンを使っていたが、服装に合わなかったり荷物になったり、化粧汚れがついたりしていいところがあんまりなかった。
たまたま家電量販店に用事があり、エスカレーター前のイヤホン売り場のところを見ていたところ店員さんに試着しますか?と声をかけられた。
どうせまた無理だろうなぁと思って、耳の穴が小さくてと話したらたくさんのイヤホンを出してくれて私の耳穴でも入りそうなものを探し出してくれた。
時間をかけて探してくれたことと、やっと合うことの嬉しさで買う気がなかったがつい購入してしまった。

一番新しくて、そのメーカーのもので一番高いイヤホンだったのだけど、アプリでイコライザーを決めることができるらしく、いじってみた。
いじるにあたり、何かベースとなる曲が必要だなと思い、ワルツを踊れを流す。
一番好きなブレーメンを流しながら、ああでもないこうでもないとアプリ画面の線に波を打たせると、しっくりくる音ができた。

今まで隠れていた裏メロもガンガン鳴って、それでも他の音を殺すことのない設定になった。
オーケストラの演奏を聴いていて、裏メロが入るとそのパートがズームされる映像が頭の中で映し出されるようだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?