見出し画像

こおるかもの資産運用全史

この記事では、32歳で金融資産1000万を突破したぼくの、資産運用の歴史をご紹介します。今後このマガジンで、より詳細な資産運用の考え方や実践法、さらに月々の運用状況などについて連載していきますので、まずは自己紹介としてこちらをお読みいただければ嬉しいです。

この記事の要旨はこんな感じです。

  • 25歳で新卒・手取り20万ちょっとの僕が5年間で600万の貯金を達成。その貯蓄方法とは?

  • 30歳で資産運用を開始。情報に踊らされて生命保険に〇〇〇万円を投じてしまい大失敗。後悔を糧に資産運用の勉強を開始。

  • 残りの資産で株式運用を開始。毎年利益が出て、気づくと32歳で全金融資産が1000万円越え。

  • 転職でイギリスへ移住。その後はイギリス高配当株を中心に毎月積み立て投資。シミュレーション上は20年以内にFIREする計画を実行中。

それではさっそくどうぞ。

25歳新卒~30歳で600万円の貯金を達成

まず簡単な自己紹介になりますが、僕は一浪+大学院修士課程を出ました。なので、25歳になる年に新卒の社会人になりました。

正確には覚えていないのですが、新卒時の年収が550万くらいで、30歳時点でも600万円を超えるか超えないかくらいでした。

日本人の平均よりは多くいただいていたようですが、一応私立の理系大学院を出て、奨学金も返さなくてはいけなかったので、正直に言って給料には満足はしていませんでした。うっかり残業をしないで過ごした月は、手取りが20万を切ることも。

また、ぼくは家計簿をつけることもせず、貯金に関してほとんどルールを作っていませんでした。衝動的に欲しいものを買い(ルンバとか)、趣味の読書のためには糸目をつけずに好き放題買っていました。

そんな僕が、5年間で600万をためることができました。1年あたり120万貯金をした計算です。これを実現した立った唯一のルールがこれです。

ボーナスに手を付けない

もうこれに尽きます。特別に意識してやっていたわけではないのですが、半年に約60万程度のボーナスを、ほぼ手つかずのまま5年間ため続けたのでした。

逆に言うと、ボーナスは使わない代わりに、毎月の給料はめいいっぱい使ってもいい。そんな気持ちでいたので、比較的ストレスフリーに生活できていたように思います。

そうして600万が貯まったころ、人生で初めて「資産運用」ということを考え始めました。

30歳で資産運用に目覚めるも、生命保険に多額を投じて塩漬け状態に。。。

きっかけは友人との会話で、「生命保険で資産運用ができる」という話を聞いたことでした。まず第一に、「社会人なんだし、生命保険くらい入っとけよ」と言われ、「ついでに資産運用にもなるから、一石二鳥だぜ」という甘い言葉を受けて、安易に動き出したのでした。

その後、表記の通り、生命保険に加入し、そのことを今は大きく後悔しています。問題だったのは、「資産運用」についての幅広い情報を収集することなく、「貯蓄型の生命保険」という括りで情報収集をしてしまったことでした。

「貯蓄型の生命保険」というキーワードで調べていくと、「外貨建て生命保険」などがヒットします。そして「アメリカドル?オーストラリアドル?」というような選択肢が現れ、さらに、「一時払い?月々の定額払い?」などの選択を迫られることになります。最後にシミュレーション結果を見て、何十年後に返戻金がどのくらいに増えています、という予測を見て決断します。

はっきり言って、これは問題アリです。

まず第一に、「資産運用をするならきちんと自分で資産を運用すべき」だし、「保険が必要なら自分に必要な保険、健康リスクに基づいて探すべき」です。生命保険の中から資産運用の解を見出すというのはナンセンスです。

生命保険が資産運用に適していない理由については、別の記事に託そうと思いますが、最も単純なことを述べれば、「保険会社が資産運用をする場合、「超ローリスク・超ローリターン」な方法しか取れません。それであれば、自分でやった方が絶対に効率がいい」ということに尽きます。

ただ、当時の僕は視野が狭く、貯金が600万もあることで気持ちも大きくなっていたのか、即決で生命保険に加入しました。その額、一時払い350万円+月々2万円の保険料というプランです。

しかも、少なくとも10年間は、解約時の返戻金が100%を超えない、つまり掛金がフルで返ってこない、という条件でしたので、最低でも10年間は塩漬けすることが確定しました。さらにそれ以降も、せいぜい年2~3%の利率なので、後述するように、株式運用をした方が圧倒的に良いパフォーマンスをします。

ちなみに、僕に生命保険をおすすめしてくれた友人は、アメリカ国債の利率が今よりも遥かに高かった頃に加入しており、その場合にはそれはそれでかなり堅実な選択肢であったことは確かです。生命保険のすべてを否定しているわけでは決してありません。

かくして、初めての資産運用は自分の中では大失敗に終わりました。しかし、人間失敗をしないと学ばないもの。ここから、必死のパッチでお金の勉強をしていきます。

資産運用について猛勉強

この時点で半分以上の貯金を使ってしまった僕でしたが、気を取り直して勉強を開始しました。

僕は基本的にリサーチオタクなので、一度調べると決めたら徹底的に調べます。ネットはもちろん、本屋さんで片っ端から読み漁り、網羅的に情報を収集しました。

今回は僕の資産運用の歴史の記事なので、その時に調べた内容の詳細は割愛しますが、まずは資産運用の入り口として、誰でも理解しておくべきことをここでは紹介しておきます。

  • メジャーな資産運用の種類は、「株式運用」「投資信託」「外貨両替(FX)」「不動産」「仮想通貨」「金や原油などのコモディティ」などなど。また、これらの運用をする手段として、「銀行などの金融機関の証券口座」「ネット証券」「生命保険」などがある。

  • 資産運用のそれぞれに特徴があるものの、共通していることは「リスクとリターンは背中合わせ」であるということ。リスクがゼロでハイリターンな資産運用というものはこの世に決して存在しません。

  • どんな資産運用であっても、背後にある世界の経済活動と連動しています。したがって、もしそれを少しでも予測できたなら、リスクを小さくし、リターンを高めることができます。つまり、資産運用は決してギャンブルではありません。ただし、どんなプロでもその予測を見誤り、損をすることがあります。

と、こんなところでしょうか。

ただし、どんなに勉強しても、やっぱり資産運用は実践あるのみです。こうした勉強と並行して、実際に自分がやってみた資産運用を紹介します。

資産運用の開始

まず最初に、銀行でNISAの証券口座を作ってみました。しかしこれは失敗。その口座では「投資信託」しかできず、自分で個別株を選んで投資することができません。しかも銀行での取引は手数料も高く、好きなときに売買することができないため、比較的不便です。

次に、ネット証券で「つみたてNISA」の口座を作ってみました。しかしこれも失敗。つみたてNISAでも、「投資信託」しか選べず、個別株投資ができません。しかも年40万しか投資できないので、自分の投資キャパシティに合わない。

そして最後にたどり着いたのが、ネット証券での「一般NISA」。これが自分にとってはベストでした。個別株投資が可能で、手数料も安い。年間120万で、自分のキャパシティにもピッタリでした。

その後、個別株投資で日本・アメリカの企業へ投資。安定した配当を出す大企業投資や、10倍以上に株価が上がる「テンバガー」狙いの小型株投資などを実践。運も多少あったものの、毎年プラス収支を達成しています。

なぜ僕が「個別株投資」にこだわっているのかというと、それは、生命保険での反省も活かし、「人任せの運用は絶対にしない」と心に決めたからです。

日本では、S&P500などの指標と連動する投資信託が一番人気なのですが、そもそも、S&P500の構成銘柄は、すべて公の情報なので、自分でその投資信託と同じポートフォリオを組むことが原理的には可能です。そして投資信託のほうが原理的には多く手数料(信託報酬)がかかっているはずです。

実際、僕が買っているのはAppleやTESLAなど、誰でも知っているような銘柄です。それを自分で好きな時に買って好きな時に売る、というシンプルな方法で利益を出しています。また、自分がきちんと調べて投資をしていれば、失敗しようが成功しようが、それを分析して次に活かすことができます。

そのようにして、個別株投資を始めて3年ほど、ざっくり毎年10%以上は利益がでていました。(その後、後述の通りイギリスへ渡ってしまい、日本の証券口座は閉じてしまったので正確な数字が追えません)

その他に、FXも並行して少額でやっていました。デイトレード、新興国スワップ、Pythonと機械学習による自動売買など、色々な方法を試してみました。とても勉強にはなったのですが、トータルではトントンの結果に終わりました。将来的に勝ち続けることは自分には難しいと判断し、今は封鎖しています。

結婚・イギリス移住~それから

その後ぼくは、転職をしてイギリスへ移住しています。(その詳細は他のマガジンを御覧ください)

さらに、移住する直前に結婚もしました。ビザの申請と結婚式、そして海外引越で、それまでの運用利益の大部分が吹き飛んでしまいましたが、逆に言うとそれまでの利益で賄えたので家計的にはノーダメージ、というふうにポジティブにとらえています。

また、基本的に日本の証券口座は、海外移住後は取引ができなくなるので、すべて精算して引き払って渡英しています。したがって、イギリスでまたゼロから資産運用を始めることになりました。

渡英後の資産運用はというと、日本のNISAの元となったISA(アイサ)という制度があり、こちらを活用して再び個別株投資を始めています。

しかも、ISAでは年間2万ポンド(現在のレートで約320万円)と日本のNISAよりも限度額が大きく、かつ、無期限で無課税という贅沢な制度です。

せっかくなのでイギリスの市場を勉強してみたのですが、意外なことに、イギリスでは成長よりも安定が好まれるようで、安定した収益と安定した配当を目指す企業が多いです。中には、約10%の配当を安定して輩出している企業もあります。

それならばと、ぼくはイギリスでは主に高配当株投資をメインに、ポートフォリオを組み、毎月一定額を投資しています。さらに、それだけでは面白くないので、自分の働いている宇宙開発の業界で、注目している宇宙ベンチャーを見定めて投資するようにしています。

そうして渡英後すでに1年が経とうとしていますが、これまでのところ順調にきており、現在、総金融資産(先に述べた生命保険の掛け金含む)で1000万円を突破しています。手元のシミュレーションでは、遅くとも20年後にはFIREできそうな計画です。

最後に

いかがでしたでしょうか?これでこれまでのぼくの資産運用史のお話は終わりです。お金の話なので、興味のない方にはつまらなかったと思います。すみません。

今後のマガジンでは、自分の資産運用に関する考え方(マインドセット)、毎月の資産運用の状況や、ポートフォリオの公開、さらに宇宙ベンチャー投資にまつわる分析まで、いろいろと書いていきたいと思います。

あくまで資産運用は個人の責任ですので、ぼくの記事を鵜呑みにせず、自ら調べて行動していただくと良いかと思います。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?