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「人はこんなことまでできる」に数多く出会って繋がることが力になる
その土地を訪ねる人をお客様にするのではなく、お客様がそこを目的地として訪ねる。
そんなディスティネーションレストランが、日本の各地に次々にできているそうです。
そのなかでも、「ミシュラン一つ星をとるだけでなく、そんな指標では示せないほどのファンを獲得している」一本杉川嶋さんというレストランが、能登地震で被災されてしまい、現在、再起のためにクラウドファンディングが実施されています。
1日で目標額1000万を超えたそのクラウドファンディングに、私も少額ながら参加させて頂きました。
きっかけは、木下斉さんのこのVoicyです。
今回はそのことについて、自分に刻むために記します。
クラウドファンディングはこちら。
一本杉川嶋さんがこうむった被害についてはクラウドファンディングのページに詳しいですが、店舗の文化財である建物のみならず、建築中だった宿泊施設の建物、壊れた厨房設備類、そして、人間国宝の手になるものもあったという器や備品、1億2000万円以上が店舗だけでもかかり、そのほかに自宅の修繕なども必要とのこと。
金額だけでも気が遠くなりますが、失われたものには、いくらお金を積んでも手に入らないものも含まれています。
それなのに、一本杉川嶋さんは、お店を目にして5分号泣された後は、炊き出しに、お店と街の復興にと忙しく動かれているということです。
炊き出しは、能登の被災を大阪で知ってからすぐに地元のネットワークを使い、物資の運搬からされ、混乱した被災地てのオペレーションまで考えて行なわれたもの。
そして、街の復興も、元に戻すことを目指すどころか、前から夢だったという24時間周遊できる街を作るべく、今回のピンチをショートカットのチャンスにして動かれているとのことです。
木下さんのVoicyで、川嶋さんの肉声でこのお話をきき、私は自分が恥ずかしくなりました。
こんなに手枷足枷はめられてしまった方が、リスクを背負い、ピンチをチャンスに変えて行かれている。
その行動力も素晴らしいのですが、私は、おそらくその行動力のもととなっている、これまでの積み重ねをこそ、重く感じたいと思います。
人は窮地におちいったときこそ、その真価が問われるといいます。
それを、私はこれまでは、その窮地になったときの行動のことだと思っていました。
ですが、それだけではない、と今回のことで気づきました。
その人の人となりどけではなく、それまでの行動ひとつひとつが、自分のなかに積み上がり、自分とまわりの人との間をつなげ、強くすることも、そのときの行動を可能にするのです。
そのひとつひとつは、日常のささいな会話ひとつ、一通のメールかもしれません。
でもそれをおそろかにすると、窮地におちいったときの決断はにぶることでしょう。
そして、それをおろそかにせず、きちんと積み上げていき、窮地のときにさらにその真価をあげる人が、実際にこの世には存在しています。
昔は、そういった人の話は本で読むか話に聞くかしかありませんでした。
ですが、いまは、そういう人の肉声をじかに聞ける時代です。
そういったことのできる人が、本当に目の前にいる。
その出会いは、自分の背筋を伸ばします。
そして、数多くのそういった人と出会うたび、背筋が伸びている時間は増えていくでしょう。
性善説に性悪説という考え方がありますが、私は性弱説派です。
私も弱いです。
ですが、「こんな素晴らしいことができる人」と数多く出会うことで、伸びている背筋の時間を少しずつでも増やしていけたら、少しずつ強くなれる気がします。
一本杉川嶋さんへ応援で繋がらせて頂くことで、そんな一歩を感じました。
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