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お仕事による心の病にかかわる「出来事」、どんなことが多い?~令和5年版過労死等防止対策白書より

お仕事が原因で病気・けがをした場合、通常は国がおこなう労働災害補償保険(労災保険)の対象となり、治療費から休業補償まで金銭的なサポートを受けられることになっています。

業務でつかう機会での怪我や、業務でつかっている薬剤などによる病気であれば、仕事が原因であることの証明はスムーズですが、うつ病など心の病気の場合は、その証明がなかなか難しいのが実情です。

そこで、精神障害について、労災保険としてサポートすべき対象かどうかは、下の資料の「次のいずれの要件も満たすこと」を確認して判断することになっています。

令和5年版過労死等防止対策白書

これら、業務による「強い心理的負荷」について、どんなものがそういった出来事にあたるか、そしてどんなケースが多いかが、「令和5年版過労死等防止対策白書」でまとめられていますが、男女では労働条件が違うこともあり、その内容も男女で違う傾向にあることがわかりました。

多いケースは、男性で、「極度の長時間労働」が 309 件(10.3%)、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」が 735 件(24.5%)。

女性は「心理的負荷が極度のもの」が157 件(10.4%)、「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」が 330 件(21.8%)、「セクシュアルハラスメントを受けた」が 321 件(21.2%)でした。

今後男女の働き方の差がなくなっていくとすれば、この男女別の特徴もなくなり、男性にも心理的負荷が極度のものが、女性にも労働時間にかかわるものが発生していく可能性もあります。

こういった問題が双方に発生していくのではなく、そもそもこういった出来事自体が起こらないようにできればと願うところです。

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