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音楽葬っていいな

自分が死んだときに葬儀をどうしようなんて、まだ考えていません。でも、90歳になる母には聞いてみたいと思っていたのですが、直接では聞きにくい。迷っていた矢先に、丁度いい機会を母が作ってくれました。

母と弟と3人で墓参りに行ったときの会話です。

「○●の奥さんのお葬式はピアノの生演奏だけだったんだって」と母。
○●というのは地元の有名企業です。

「へえ、私のときもピアノ生演奏がいいな」と私。

「あんたの葬式?誰が来る?誰も来ないしょ」母。

弟は軽いトークが苦手なので、まじめに「順番があるから…」と、2人に気を使っていいます。

○●の奥さんの葬儀は、会葬者は来た順に花一輪を手向け、出口で待っている親族と二言三言交わして帰っていくというもの。香典もお返しも無し。その間、ピアノの生演奏が続きます。
しばらく演奏を聴いていてもいいし、思い出話をしてもいいでしょう。

何時から何時まで何処そこでと時間・場所を告知します。その際には香典不要の趣旨が伝わるように「お気遣いなく」などと書いておかなくてはなりません。

私は母が気軽に葬式の話題を出してきたので、いいチャンスです。どんな葬式がいいと思っているのか聞いてみました。

母の返事は「全部弟に任せる」とのことだったので、それなら一番簡単です。音楽葬でも海への散骨でも、弟が必要と思うことをやってほしいと。
昭和一桁世代の母は家を継ぐ者として、すべて弟に任せたいようです。

我が家には次の世代、つまり母からみて孫の世代が一人もいません。
なので、葬式も、墓もわれわれ姉弟で仕舞となります。

東京にいるもう一人の弟を含めて姉弟3人。その中で誰が最後に残るのか、くじ引きでもやりたいところです。

年齢からいくと下の弟が最後に残るはずですが、平均寿命からいくと私が残るはずだと弟たちは言います。この件に関しては、最後に残るのはいやなので、みんな譲り合って生きています。

喧嘩せずに譲りあう…いい家族です。…まったく。

平和で吞気な人々です。

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