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【感想】がんばらない練習/phaさん

今回は、phaさん著「がんばらない練習」の感想を書きたいと思います。

本書との出会い

私はここ数ヶ月で、noteやYouTubeなどを観るうちに様々な方の考えやライフスタイルを知るようになりました。
そこで気になったのが、図書館を活用して本を読んでいる方が多いという点。

図書館というと難しい本が置いてあるイメージしかなく、興味を持ったことはありませんでした。

私は最近引越しをしたのですが、新居はわりと近くに図書館があるので、思い切って行ってみることに。
どんな本があるのだろう?とドキドキしながら本棚を眺めていたときに、最初に目に入ってきたのが本書でした。

「がんばらない練習」というゆるい文字と、かわいいキャラクターを見ただけでなんだか心が和んで。
気がつけば私は本書を手にとっていました。私の図書館デビュー第1冊目です!

平凡な日常なのに、世界観が独特

本書には、「会話がわからない」「服がわからない」など、phaさんが感じる「できないこと」が書かれています。
わかるわかる!私もできない!と共感できるエピソードがいくつもありましたし、phaさんの文章がおもしろくて次々と読み進めてしまいました。

本書に書かれているエピソードは、特別な体験ではなく、ごく平凡な日常の一場面が基になっています。
それなのに、どのエピソードもphaさんだけの世界観になっていて。

すごい。私もこんな文章を書けるようになりたい!
そう感じながら本書を読ませていただきました。

平凡な日常の一場面を書いた文章なのに、なぜphaさん独自の世界観がこんなにも溢れているのだろう?
きっと、ご自身の心の奥底まで思考を深堀りされているのだろうな、と思いました。

私は紙のノートに、その日の出来事や感じたことを書くようにしています。

深堀りしたい!と感じたことについて、なぜそう感じたのか?それはなぜ?を繰り返すことで、自分でも気づかなかった心の奥が見えてきます。
私ってこんなことを考えていたんだ、と驚くと同時に、知らなかった自分を見つけられることがとても楽しいと感じます。

平凡な日常でも、考え方次第で唯一無二のものになる。
私も自分だけの世界を表現したい!そう思いました。

できないことがあってもいい

以前記事にもしましたが、20代の頃の私は、できないことをできるようになろうと頑張っていました。
しかし30代になってからは、できないことがあってもいいと考えるようになったのです。

本書を読んでいると、できないことがあってもいいし、無理して頑張らなくてもいいと安心できます。

あとがきに書かれていた「できない部分が自分を表す」というのがおもしろいな、と思いました。

コミュニケーションや人付き合いが苦手な私。
要領が悪い私。
特別な才能がない私。
運動が苦手な私。
難しいことを考えるのが苦手な私。

どれも私の苦手なことです。
これらを全部克服できたら、私は変われるかもしれません。

でも、向いていないことを頑張り続けていると、自分が自分じゃなくなっていくような、そんな気がして。
変わった先にいる自分は、本当に自分と言えるのだろうか?そんなことを考えてしまって。

苦手なことは得意にならなくていいし、そんな私だからこそ見える世界があるかもしれない。話したら誰かに共感してもらえるかもしれない。

苦手なことをもっと探して、リストアップしてみたらおもしろいかも!と思いました。


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