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「フリースクールってどんなところ?」ミモザの花~子どもの不登校を考える会お話会2023.5.21

5月お話会はミニ講演会「フリースクールってどんなところ?」

フリースクール「フェルマータ」代表の大橋勲先生をお迎えしてミニ講演会「フリースクールってどんなところ?」を開催しました。

小学校6年生から高校2年生までの保護者、14名が参加しました。

フリースクール「フェルマータ」について

「フェルマータ」の特徴

「フェルマータ」は中野にあるマンションの1室を使った小さくてアットホームなフリースクールです。

対象は、小学5年生から中学3年生まで。夕方以降は、高校生の個別指導も行っています。

学習指導をしっかりしてくれるフリースクールで、月・火・木・金は学習の時間割が決められており、水曜日はレクリエーション活動の日になっています。

レクリエーション活動では、バドミントンやフットサル、企業見学など、外に出て活動することが多いそうです。

大橋先生との出会い~「夜道の自動販売機」

大橋先生との交流は、私のブログに先生がコメントしてくださったことから始まりました。

フリースクールを立ち上げたばかりで行政などあちこちで冷たい対応をされ、めげそうになっていたときに私のブログを読んでくださったそうです。

「暗い夜道で自動販売機を見つけたような気がした」と、独特なお褒めの言葉(?)をいただきました 笑

うちの次男もお世話になった大橋先生

その後、うちの次男もフェルマータにお世話になりました。ただ、中学生当時、次男はあまりフェルマータには通えませんでした。

でも、そんな次男にも先生はたびたび声をかけてくださり、今でもフリースクールのOBとして、バドミントンやフットサルなどのイベントに参加させてもらっています。

今もほとんど家から出ない次男ですが、大橋先生との交流の中で、今年度からフェルマータで週1回のレクリエーション活動をお手伝いするボランティアを始めました。

小学校から不登校だった次男は、外に出るのがおっくうになりがちなので、週1回でも通う場所ができたのは、とてもいいことだと思っています。

これも、大橋先生のおかげです。


講演会の内容

講演会でお話いただいたこと

先生には、

・フリースクールとはどんなところか

・さまざまな進学先について

・フリースクールに通うメリット

・フリースクールを選ぶときに気をつけること

などについてお話いただきました。

不登校でも全日制の都立高校に合格できた

進学先について意外だな、と思ったのが不登校で内申点が悪くても都立の全日制高校に入学できた子たちがいた、というお話でした。

都立高校の改革が進んでいるようで、欠席日数が多くても、試験当日の成績がよければ合格できる可能性があるとのこと。

ただ、実際の対応は各学校にまかされているようです。

これは、私立にもいえることなのですが、どの程度不登校に対応してもらえるかは、実際学校に足を運んで直接確認した方がよさそうです。

ある私立高校では受け入れてくれそうな雰囲気を出していたので受験をしてみたら、高得点をとったのに不合格だった、ということもあったそうです。

「地域みらい留学」のお話

また、個人的には「地域みらい留学」の実際についてお話してほしい、ということを先生にお願いしてありました。

「この制度を知っている方はいらっしゃいますか?」

と聞くと、手をあげてくれたのはお一人だけでした。まだまだ知られていないのだな、と感じます。

「地域みらい留学」は、人口減に悩む地方の高校が都会の子どもたちを受け入れるという制度です。

子どもにとっても自然の中でゆったり過ごせるよさがあり高校生を受け入れる地域にとっては、町の活性化になるよさがあるとのこと。

町の人たちは、入学してきた高校生を、とても大切にしてくれるのだそうです。

不登校の子に限らず、大変いい制度だと思うので多くの方に利用してほしいと思っています。

フリースクールの選び方

フリースクールにはさまざまなタイプがあり、目的に沿って選ぶとよいとのことでした。

また、先生・スタッフ・他の生徒たちとの相性もあるので子どもの「肌に合う」という感覚を大事にした方がよいそうです。

もちろん、通いやすさも重要です。


心に残った先生の言葉

フリースクールだからこそできる経験

せっかくフリースクールへ来たのだから「学校に行けないからフリースクールに来た」ではなく「フリースクールだから学校ではできない経験ができた」と思ってほしいそうです。

「動くこと」で「やりたいことが見つかる」

保護者の中には「やりたいことが見つかれば動けるんですけど」と、お話される方が多く、先生も始めはそうだなと思っていたそうです。

でも、フェルマータを続けている中で、今は少し考え方が変わってきたとのこと。

「やりたいことが見つからないから動けないというより、動くことでやりたいことが見つかるのではないかと思うようになった」

この先生の言葉は、とても印象的でした。

まさに、今、うちの次男はフリースクールでのボランティアを始めたことで、変わり始めています。

自分にできることは何か、どうしたら子どもたちをフォローできるのか、自分は案外こういうことができるんだ……など、次男と話をしている中で、「人のために自分ができること」をいろいろ考えるようになったなあと、その成長を感じています。

私自身も、基本的には出不精なので、やっぱり体を動かさないといけないな、と再認識しました。。。

狭くなった視野を広げるにはコミュニティに参加すること

子どもは「学校」という狭い世界の中で生きていて、さらに、不登校になるとより近視眼的になってしまいがちです。

大人には見えているものが、子どもにはまったく想像がつかなかったりして、それが自分自身を追い込んでしまう、そんな子どもたちを本当にかわいそうだなと常々思っています。

「人との交流に必要なものを身につけたり、狭い視野を広げたりするためにはコミュニティに参加することが有用だと思います」

という先生のお話も心に響きました。

後半は懇談会へ

講演会を終え休憩をはさんだあとは、いつものお話会のように、参加者それぞれの悩みごとや困りごとをお話いただき先生を交えて懇談の時間を持ちました。


フリースクールをうまく活用できるとよい

フリースクールがどんなところか、人数・男女比・時間割……など、具体的な情報を参加者の皆さんに知っていただけてよかったと思います。

その場で、フェルマータへの見学を申し込まれる保護者の姿も見られました。

フリースクールには相性があるのですべての人によいかどうかはわかりませんが、不登校の子への理解がある大人との出会いは、子どもに何らかの変化をもたらすのではないかと思います。

今後も、いろいろな専門家を招いたミニ講演会を続けていきたいと思っています。

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