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オンラインサロン「みんな表現者」代表 織田尭さん

織田 尭(おだ たかし)さん プロフィール
活動拠点 大阪
経歴 
2016年 クラウドファンディング実施、東証一部化学メーカー退社
2017年 妻とオーストラリア画家旅
    みんな表現者設立
    スタートアップカフェ大阪中途入社
2018年 スタートアップカフェ大阪コーディネーター(年440相談)
2019年 T-KIDSシェアスクール 梅田 KANDAI Me RISEスクール長
座右の銘 「無駄」

記者 織田さんはご自身も絵を描くアーティストとして活動する傍ら、アーティストが集まるオンラインサロンの運営など、幅広く活動されていますね。織田さんはいつ頃から絵を描くようになったのですか?

織田 尭さん(以下 織田、敬称略)
 絵は、小さい頃から好きでよく描いていました。社会人になってからもたまに時間を作って絵を描いていましたが、「絵で食べていくのは無理だろう」と無意識に思っていました。しかしある時、絵描き向けの起業本をたまたま見つけて、絵で食べていく生き方のイメージが広がり、様々な絵を描きながらスタイルを確立していきました。
 その後、会社を辞めてからオーストラリアへ行き、4ヶ月間路上で絵を描いていました。オーストラリアは絵の本場ではないんですよ。もちろんですが、本流というよりは独特な路線で活躍されている方が多いんです。
 アートの本場はNY、パリ、ロンドンなど。2015年にプチ留学でロンドンに行った時には、当時は僕自身まだ閉鎖的な絵画の世界しか知らなくて、絵で食べていくなら芸大行かなきゃいけない、とか、あれをやらなきゃこれをやらなきゃって思っていました。しかしロンドンでは思想の方を評価してもらえたんです。技術はまだまだ未熟でしたが、アイディアを褒められることが多く、そういうやり方もあるのかと思いました。アートの本場も、また行ってみたいですね。 

「世界全員アーティスト化計画」

記者 様々な経験を経て今のスタイルが出来上がってきたのですね。
   では、織田さんの夢を教えていただけますか?
織田 次の3つの夢を掲げています。
①ライブアートオークションを世界へ広めること
②子供向け事業の展開
③宇宙のゴミ問題を解決すること


①僕は、アーティストの寄付制オンラインサロン「みんな表現者」を運営しています。サロンのコンテンツとして、ライブアートオークションというイベントを開催しています。ライブアートオークションとは、その場で20分で絵を描いてその場で売る、というイベントです。これを全国に広げて、アートのドームライブができるくらい市場を広げていきたいです。
 いずれは絵だけじゃなくて、ダンスなどいろんなパフォーマンスが20分で披露されて、それに対して投げ銭制か購入かをしてもらう。どんなジャンルも入り込める総合エンタメの形にしたいです。
 ちなみに次回開催は6/2、是非皆様のご参加お待ちしております!

②今はT-KIDSという、子供向け教育事業を、所属しているTSUTAYAの新規事業として関西大学と共同で手がけています。子供向け事業はもともと考えていたわけではなく、社内で話が上がった時に立ち上げメンバーとして、ご縁があり携わらせてもらっていますが、織田の活動全てに共通する「世界全員がやりたいことができる世界」に向けて、子どもたちが未来を生き抜く力を得るために「好き」と出会える場所を提供しています!
 先ほどお話ししたライブアートオークションは、個人の力だけで大きくするのは難しい部分もあると感じていて、一人で頑張るのではなく、会社すらも巻き込み広めたいと考えています。こういう風に、個人の活動と会社の活動両面を行なっている人はまだ少ないと感じていて、それぞれの力をかけ合わせて事業を立て、範囲をさらに広げられる人間になりたいです。

③これは聞かれたら答えるぐらいの遠い夢で、まだ活動はできてないですが、宇宙のゴミ問題を解決することも僕の夢です。宇宙ってロマンがあってすごい好きなんですよね。でも、今でもすでに宇宙ゴミの問題が多くて、僕たちが宇宙に行く時にそれが邪魔になったらすごくもったいないなーと。だから、宇宙のゴミの問題をなんとかしたい。まだ算段は立っていないのですが、必ずやっていきたいですね。

 実は3つの夢に共通するテーマがあるんです。それは「世界全員がやりたいことができる世界=世界全員アーティスト化計画」です。オンラインサロン「みんな表現者」という名前もこの理念から名付けています。例えば、みんなが今左足を置いている位置、置き方も表現だと思っている。したくないけどしている表現、したくてしている表現と二分されるところはあると思います。「表現」というと解釈やイメージは幅広いですが、織田は生きている間にしていることは全て表現だと感じていますが、自分のしたい表現をしている人であふれた世の中にしたいんです。その方が、人々のポテンシャルがより発揮されていると思い、そういった「自分のしたい表現をしている人」を増やすことで宇宙の解明も早まると感じています。
 そして、織田は、自分のしたい表現をしている人は、ジャンル問わず、みんなアーティストだと思っているため、ビジョンを「世界全員アーティスト化計画」と呼んでいます。「みんな表現者」のメンバーは絵描きが多いですが、他にも役者、音楽家、詩人、コーヒーバリスタ、プログラマーなど様々な人がいて、自分が表現者だと思っている人は誰でもメンバーになれます。

記者 アーティストと言うと特別な世界の人という印象がありましたが、もっと身近で自由なものなんですね。
では、織田さんの夢に向かっての目標計画を教えてください。

織田 ライブアートオークションを、2023年までに武道館でドームライブとして行うことです。オークションで絵以外のエンターテイメントも売り、様々なジャンルを取り入れていきたいし、パッケージとしてマニュアル化して広げていきたいですね。2019年に扱うアートのジャンルも増やして開催を各地へ広げていって、2020年には各地でどんどん開催回数を増やしていく。2021、2022年に規模を大きくしていき、2023年には武道館ドームライブという構想です。
 宇宙とアートには共通点があると思っています。絵を描いていて色々と考えていると、気づいたら宇宙のことを考えていることがよくあるんです。無意識的な部分もありますが、僕のアートには陰陽や神道の思想を入れています。それが宇宙と結びつくことが多いんです。陰の性質を持ったものは、分ける性質がある。陽の性質を持ったものは、融和、寛容など分けない性質がある。こういう話から日々気付きを得ることがよくあります。それもあって、宇宙へ行きたいし体感してみたいと思うんです。そのための最初の課題は何かといったら、ゴミ問題なんです。宇宙のゴミをどう処理するか、ということや、その他にも地球の核のゴミもまとめて太陽に放り込んで太陽の燃料にしたらいいんじゃないか?みたいな、色々と発想も出てくるんです。
 あと、織田の現在の活動もそうですが、どちらかというと、課題解決型よりは「やりたい」先行で動く習性があると感じています。織田がいましているアート活動は世界の課題を解決するタイプの活動ではないので、課題を解決する動きもしたいんです。課題解決って熱量を持って取り組まないと難しいし、宇宙なら熱量が湧くからこそ、宇宙の課題を解決したいんです。

クリエイティブな”無駄”

記者 現実的な目標から壮大な目標まで幅広い視点で考えていらっしゃるんですね。織田さんは夢や目標に向けて、どんな活動指針を持っていますか?

織田 「みんな表現者」のコンセプトでもあるのですが、認め合い、寛容、ゆるく、クリエイティブです。ガツガツしないで、しんどかったらやらなくてもいい。やりたくないならそれはそれでOK。僕がたかが28年の人生の経験ごときで人の可能性を抑えるのは勿体なさすぎるし、褒めた方が人は伸びると思うので、良いところを見つけて、良いと思ったら褒めることが仕事かなと思っています。LINEでメッセージを送るときに人の名前に褒める形容詞をつけるようにしていたこともあります。その人のいいところや目指しているところをつけるんです。
 織田の場合は自分が褒められることでしか伸びたことがなかったし、小さい頃に親が褒めてくれたから今も活動できているんですよね。小さい頃には絵を描くと、親が「ゴッホに並ぶ絵だ!」と言ってくれたりしてたんです。
 自分が今関わっている子供向け教育事業をやるときには「全員贔屓」を意識しています。全員に「織田さん、俺のこと一番好きだ」って思って欲しいです。「あなたはこの点では誰にも負けない」っていうのを言える立場になったら、自然と「みんな表現者」の世界になっていくと考えています。
 あと、無駄もすごく好きなんです。無駄って予想外ですごくクリエイティブなんですよ。無駄はいつも意識しているし、無駄なことがしたい。AIも無駄はしないので、人間が無駄をエンタメに感じるというのはAIと差別化できるいい点だと思うんですよね!根が真面目だから、無駄なことくらい意識しないと変に固くなっちゃうんです。根っからの変人というよりは、真面目をどうにか外れるために、すごく意識しています。クリエイティブでなくてはならない、というあり方でいたいんです。

世界中の人がポテンシャルを最大に発揮することが宇宙解明には必要

記者 織田さんが夢に挑むようになったきっかけには、どんな発見や出会いがありましたか?

織田 以前の僕は小さく考える癖がありましが、ある時、スティーブ・ジョブズの本に書いてある言葉と出会ったんです。それは「宇宙に衝撃を与えたい」というもの。宇宙が好きだからこそ、シンプルな言葉でも、「すごいことを言っているな」という印象を受けたのですが、でも、彼は本当に大きいことをやろうとしている。人類文化を作ろうとして、実際に作っている。そんな人でも138億年間とむちゃくちゃ広大な宇宙に点すら衝撃を与えられていないのかと思ったら、確かに衝撃を与えてみたい!と思ったんです。ここから一気に考えのスケールが大きくなりました。大きいこと言わないと損だと思ったんです。
 そこから自分の過去のワクワクの源泉はどこかな?と考えた時、もともと宇宙が好きだったこともあり、宇宙を解明したいというロマンを思い出しました。宇宙138億年と比較したら僕たち人間なんてほんの点にもならないですよね。宇宙って謎が多いんですけど、僕が生きている間に解明されて欲しいんです。そして宇宙を解明するためには、世界全員の人々が最大のポテンシャルを発揮しなければ行き着かないと思いました。そのためにも「世界全員アーティスト化計画」が行われないと宇宙解明は絶対に行われない。「世界全員アーティスト化計画」を実現するためにライブアートオークションを開催して拡大していきたいし、「世界全員アーティスト化計画」に関わるチャンスがあれば全部やると思って活動しています。

記者 今の時代は、夢や希望を持つことが難しい時代ですが、夢を持つことに対して問題意識はありますか?

織田 誰かのためのことをしているというより、僕が今やっていることは、課題を解決しているかどうかは、わからない。やりたくてやっている。世界最高のクオリティではないけど、この人だから買う、という属人的なものが増えると、本当にある課題に目を向けなくなってしまうかもしれない。
 「やりたいことだから」とか「この人だから」という価値観と、「課題を解決するために」という価値観が均等にあったらいいと思う。両者は自然とバランスが取れていく世の中になるんじゃないかとは思っています。僕自身は前者なので、世の中から水も食料も減っていくといった問題を考えると課題解決に取り組んでいる人は本当にかっこいい。
 何かに取り組み挑む人って、課題を気にせずやりたいアーティストタイプと課題を解決するデザイナータイプに分かれると考えています。アーティストタイプは自由で、求められていないけど新しい市場を生む可能性がある。デザイナータイプは物事を削ぎ落としてシンプル化していくことで困っている人たちを助ける、問題解決をする。両方いないといけないですよね。僕はアーティストタイプなんです。
 アーティスト型とデザイン型がバランスをとって力を合わせていくことが必要だと思います。バランスを取っていくには、自己内省を続けることと、やってみることが必要だと思います。色々やってみて、残ったものが伝統になる。自分と向き合いながら腹落ちするものを見つけながらやっていくことが大切だと思います。

記者 やってみなければわからないことは、たくさんありますね。すべての人が可能性を発揮できる環境があれば、問題解決と新しい価値創造が自然と両立されていくのだろうな、とイメージが広がりました。
本日はお話を聞かせていただき、ありがとうございました!

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織田 尭さんに関する情報はこちら

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みんな表現者 Webページ

みんな表現者 facebookページ


■編集後記
インタビューを担当した、岡田、田沢、森です。

”まじめさ”と”ゆるさ”を併せ持った織田さん。
人の可能性を引き出す在り方と、身近な目標から壮大な目標まで幅広く語る姿勢に、私たちもとても楽しくワクワクした気持ちが湧いてきました。
今後のさらなるご活躍を期待しています!

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この記事はリライズ・ニュースマガジン“美しい時代を創る人達”にも掲載されています。


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