村中

『一人ひとりが能力を発揮できる環境を作りたい』 オモロイワークス代表 ”村中 督史さん”

人々が自分らしく働くことができる社会を作るため、関西を中心にチーム運営・場づくりのサポートをしている村中督史さんにお話を伺いました。

村中督史さんプロフィール
出身地:大阪府
活動地域:関西
経歴:デザイン会社を経て設立3ヶ月の広告系ベンチャーに参画。
東京支店開設や新規事業開発を担当、多くの事業開発にチャレンジし失敗を経験。
2012年、安定を求めた働き方にシフトしようと試みるも、性に合わずやはりチャレンジすることが自身の働き方だと決心する。
2016年より働き方をテーマにOMOROI:WORKS活動を開始。
ミッションを「一人ひとりが能力を100%発揮出来る環境づくり」と定め、場づくりや組織・チーム作りの支援を行う。
座右の銘:一所懸命

一人ひとりが能力を100%発揮できる環境を作る

記者 村中さんが思い描く夢・ビジョンを教えてください。
村中 督史さん(以下、村中 敬称略)
一人ひとりが能力を100%発揮できる環境を作ることです。
それを実現するため「働き方」「仕事」というテーマを取り扱い、2年ほど前から「オモシゴカフェ」という場づくりをしています。はじめは、とりあえず仕事に悩んでいる人たちの生の声を聞こうと思い、カフェ会という形でスタートしました。サードプレイスとして仕事について自由に話せる場で、生産性の高いチームに必要だと言われている「心理的安全性」の高い空間にしたいと思い取り組んでいます。
 カフェ会での交流を通して、まずは企業や職場の環境を変えなければ、変化を起こすことは難しいと感じました。組織の中にも心理的安全性が確保できるような場を作って、ビジョンを明確にして働ける人々を作りたいです。

記者 「一人ひとりが能力を100%発揮できる環境を作る」という夢を掲げた時に、「仕事」をキーワードにした理由は何ですか?
村中 人生の大半を占めている「働く時間」の中で力を発揮すること、その時間を充実させていくことがいい人生に繋がると思っているからです。そもそも、仕事とプライベートが分離している感覚よりも、両方一緒の方がいい。楽しいこと、熱中できることが気がついたら仕事になっている方が、人生が楽しいんじゃないかと考えています。
 私の親は高度成長期を経験していて、しっかりした学校を出てしっかりした企業に入る、というイメージがありました。しかしいざ自分が大学を出るときには就職氷河期が始まり、突然ハシゴを外された気分でした。この経験からも、自分なりの働き方や先を見据えた考え方が必要だと思い、それを伝えていきたいと思っています。自分の子供にも、それはきちんと教えていきたいことですね。

今の子どもが大人になる頃に楽しく働ける社会に繋げる

記者 村中さんの夢を実現するために、どのような目標計画を立てていますか?
村中 自分の子供が社会人になる頃である15年後には楽しく夢中で働ける社会にする、という目標があります。
 今やっている自分の仕事に関する活動を、ボランティア活動ではないきちんとマネタイズできるものにしたいですね。お金を払ってでも受け取りたいものを提供していく流れを作っていく。
 自分がお金を儲けることができればいい、ということではなく、子どもが大人になる頃に楽しく働ける社会に繋げるためにも、お金の流れと価値提供をきちんと繋げることが今後の目標です。

記者 村中さんの夢や目標に向けて、日々の活動で大事にしている価値観などはありますか?
村中 オモシゴカフェも最初は一人で始めたのですが、今は運営メンバーが集まってくれるようになりました。なのでメンバー共通の価値観として掲げているのが、
・ありたい姿から発想する
・未来を明るく受け入れる
・変わることを楽しむ
・まずやってみる
・最高のチームであり続ける
・ワクワクする言葉を選ぶ
という6項目です。状況に応じてどんどん追加変更もしていくつもりです。ベースにある思いは、みんなが一歩一歩進んでいけるチーム作りというところですね。
 それぞれが能力を発揮できる場がどんどん増えたらいいので、オモシゴカフェをいいと思ってくれた人がいたら、他で同じような場を作って広げてもらえたら嬉しいし、これまでの活動の振り返りを兼ねて、場づくりに必要なことをガイドのような形でまとめようと考えています。

記者 面白い世の中を作りたい人が増えたらより早く実現できそうですね。村中さんが「一人ひとりが能力を100%発揮できるような環境を作る」という夢を持ったきっかけは何ですか?
村中 私は20代の頃には、ベンチャー企業に勤めていて様々な新しいことにチャレンジしてきました。仕事もプライベートも分け隔て無いような状況の中でたくさんの学びがありとても充実していました。
 他にも様々な事業の立ち上げに携わってきましたが、30代半ばになった頃、当時所属していた会社の経営が傾き、離れざるをえない状況になりました。安定を求めた働き方にシフトしようと、社歴のある中小企業で働き始めましたが、性に合わずやはりチャレンジすることを選択しました。経営難であった前の会社に戻り、なんとか立て直すことが自分のすべきことだと思ったんです。
 そのような経験もあり、とあるビジネススクールにも通いながら自分を見つめ直す中で、自分はなんのために働くのだろう、というところと徹底的に向き合いました。そして自分の志、指針と出会いました。
 自分のやりたいこと、やるべきことが見えてきたので、いまは独立し、自分自身で最高のチームを作っていきたいという思いが強いです。

動きながら作っていく

記者 村中さんが状況に応じて様々なチャレンジをされてきたからこその夢なんですね。村中さんが運営しているオモシゴカフェも多くの人が安心してチャレンジできる環境なんだろうなとイメージが湧きました。
 チャレンジをする機会が増えれば、どんどん能力も発揮され磨かれていきますね。
村中 やりたいことや解決したいことがあっても、実際にアクションする人はなかなかいないんですよね。学んでインプットして満足して、また頑張ろうと思ってもやっぱりわからないから、そこでまた学んでインプットして、の繰り返し。今の20代の人は活発にチャレンジしているという印象はありますが、全体的に見ればまだまだリスクや失敗した時のことを考えてしまう人は、少なくありません。
 オモシゴカフェも最初は「とりあえずやってみよう」という姿勢ではじめました。参加者がいなかったら自分の時間に使えばいいや、という感覚で。最初は本当に人が来なかったのですが、時には友人を誘ってみたりして、何回か開催していたら徐々に人が来てくれるようになったんです。最初の1回だけでやめていたらそれで終わっていた。「何回かやってみる」ということすらもやろうとしない人が多い。できてからやる、という姿勢ではどんどん遅れていくし、できている人もきっとガッチリ計画を立てているわけではなく、やりながら、という部分は多いですよね。
 オモシゴカフェはそんな状態から始めて2年が経ち、サポートしてくれる運営メンバーが集まり、少しずつ形になっています。運営をする中で、何のために自分が動いているのかを明確にして形にしていくのが楽しいです。決して楽ではないかもしれませんが、夢中になれる仕事、働き方、一緒に働いてくれる人のことをきちんと考えていけるチーム運営をまず自分たちで実践していきたいですね。 

記者 これからの時代の、働き方やお金に関する新しい価値観がつくられていきそうですね。
 本日は楽しいお話をありがとうございました。

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村中さんに関する情報はこちら
個人facebookページ
https://www.facebook.com/tokushi.muranaka


OMOROI:WORKS ホームページ


OMOROI:WORKS facebookページ


【編集後記】
インタビューを担当した、岡田と帆足です。今の時代の働き方に対する問題意識や、それを解決するために様々な挑戦をされている村中さんのお話を聞き、これからの時代の変化を感じとてもワクワクしました。
村中さんの今後のさらなるご活躍を楽しみにしています!

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この記事はリライズ・ニュースマガジン“美しい時代を創る人達”にも掲載されています。


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