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泣くほど最悪な上司が泣けるほど最高な上司になった話。前編


私は新卒で今の会社に入り、
まもなく7年目になる。

入社して最初の上司が本当に最悪だった。


私はフリーペーパーを発行する部署で
広告営業に配属された。
既存顧客に対してフリーペーパーの広告枠を
セールスしたり、新規顧客へのテレアポ、
広告会社への媒体売り込みなどが主な内容だ。

その上司は何かにつけて、私を指導した。

周りの10歳以上離れた先輩方誰ひとり
として実践できていないような「ビル倒し」
(手当たり次第にビルに入り1件1件飛び込みセールスすること)を求めてきたり、
それをやらない私に対して「綺麗な仕事をしすぎている、失敗するのがこわいんだろ」と、
ゲイバーで罵倒された日もあった。

その夜は上司の前で大泣きし、終電を逃し、
ほぼ一睡もせず会社へ行った。
本当は休みたかったけど、負けた気がして
誰よりも早く出社し、上司へ泣いてしまった
ことだけを謝った。

けれども上司からの返答は
「そんなときもあるさ」と謎のフォロー。

お酒が入った場で、終電を逃してまで
しなければならない話だったのかと、
せめて業務時間にすべきだったのではと、
今思い出しても腹が立つし
そのことになんの謝罪もないことに対して、
今も軽く根に持っている。笑

けれども今ひとつ「やりきれていない」感は
否めず、胸を張って自分は頑張っていると、
その頃の自分は言えなかった。
だからこそ、その指摘が悔しかったのも事実。

とにかく社会人経験が浅い当時の私は
考え方を否定され続け、自分自身まで否定
されている気分だった。
上司への嫌悪感はますます募っていった。


そんなことが続き、私はその上司が大嫌いだった。常に監視されているようで、何も言われないようにと、そればかり気にしていた。
何度も泣いたし、辞めたいとさえ思うほど
だった。


それから時が経ち、今また別の部署で
私はその上司のもとで働いている。

(後編へつづく)

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