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自分の「好き」を探ってみたら

aiさんの情報によるとリレーブログをはじめて5か月がたったらしい。11月にメンバー5人でZoom会議を行い、お題に沿って何か書こう、となった。今日は12月のお題「好きな映画」で書こうと思う。

「好きな映画は?」と訊かれると、惰性で「リトル・ミス・サンシャイン」と答えて何年くらい経つだろうか。この映画の日本での公開は2006年なので、15年以上経っている。

映画の好みも歳と共に変わっているのだが、大抵考えるのが面倒なのと、そもそも好きな映画を1つに絞ること自体が間違いだと思うので、とりあえず
この映画を挙げている。この記事を書く前に再観できなかったので、この映画については別の機会にゆずるとして、「リトル・ミス・サンシャイン」が好きな理由を考えながら、自分の「好き」の傾向を探ってみたい。

自分の好きな映画には、純粋で無垢な子供が出てくる。

「リトル・ミス・サンシャイン」のオリーブ、「E.T.」のエリオット、「ハッシュパピー バスタブ島の少女」のハッシュパピー、最近Netflixで映画化された「マチルダ」の子供たち、是枝監督の「奇跡」の前田兄弟などなど。ただ子供が出てくるだけではなく、子役の演技が輝いている奇跡のような映画が好きだ。それが演技なのか現実なのか境界線が曖昧であればあるほどいい。

10代の青春時代や巣立ちを描いた作品も好きだ。バリー・ジェンキンス監督の「ムーンライト」や、グレタ・ガーウィグ監督/シアーシャ・ローナン主演の「レディ・バード」や「ストーリー・オブ・マイライフ」は鉄板である。

ここまで書いて、ノスタルジックな映画を見て現実逃避しているだけかも?ということに気づいた。信じられないくらい長期記憶が乏しいので他人の物語に自分との共通点を見つけ、記憶を掘り起こしているのかもしれない。それが物語を楽しむモチベーションになっていることは間違いないだろう。

最近は少し大人になって、厳しい現実を突きつけてくる映画も見るようになった。現実を少しは直視できるようになったのかもしれない。

自分の「好き」から見えてくるのもは多いものだ。そして、こうやって文章にしてみたら、約半世紀生きていても、まだ大人になる勇気のない自分に気づけた。村上春樹はこう書いている。

手間のかかる性格というべきか、僕は字にしてみないとものがうまく考えられない人間なので、自分が走る意味について考察するには、手を動かして実際にこのような文章を書いてみなくてはならなかった。

村上春樹「走ることについて語るときに僕の語ること」

「ものを考えていないから書けない」のではなく「書かないから考えられない」んだということを肝に銘じて、今年を締めくくりたい。

リレーブログメンバーの皆様、来年もどうぞよろしくお願いします。


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