M.S.

映像の翻訳をやっています。

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  • 翻訳者のリレーブログ

    • 58本

    映像翻訳者が仕事のこと、語学学習のこと、趣味のこと、フリーランスの働き方、在宅ワークなどについてシェアします。

最近の記事

オーディオブックと書籍の使い分け

音声メディアの成長が目覚ましい。 私自身は、10年以上前からAudible.comユーザーで英語の本を聴いてきた。日本語の本は過去1年、audiobook.jpを使って聴いてきた。昨年12月からはさらにAudible.co.jpも使っている。どのサービスも以前は月に1冊ダウンロードできるシステムだったが、今は聴き放題の本が無数にある。 オーディオブックは時間の有効活用という意味では神レベルだが、実際どれだけ理解できているかは眉唾だ。そのため、オーディオで聴いていいと思った

    • 「エッセイストのように生きる」を読んで

      昨年は時間がたくさんあったので本をたくさん読みました。凝りもせず、また書こう(ブログを再開しよう)と思わせてくれた本の1つが松浦弥太郎著「エッセイストのように生きる」でした。 第1章 エッセイとは何か 第2章 エッセイストと言う生き方 第3章 書くために、考える 第4章 書くために、読む 第5章 エッセイの書き方 という全5章構成になっており、おおざっぱに説明すると 第1章、第2章→著書の考えるエッセイとエッセイストの定義 第3章、第4章→書くためのヒント 第5章→具体

      • 映画『Perfect Days』を見ました

        1月2日(火)にTOHOシネマズ日本橋で、1列目以外満席の劇場で『Perfect Days』を見ました。以下はネタバレを含む感想です。 関係者の方からファーストリテイリング取締役の柳井康治氏が始めた“トイレプロジェクト”の一環で、ふだんはCMを作っているチームが製作した映画だと聞いていたので、もう少し商業的な映画を想像して見に行ったのですが、むしろドキュメンタリーに近い映画的な映画でした。中盤から涙が止まらなくなり、最後まで主人公平山の生活に引き込まれました。 平山は、渋

        • ことばを尽くす

          新しい年がスタートしました。皆さんはどんな年にしたいですか? 私はことばを尽くす年にしたいと思っています。 先日父と価値観の違いで衝突しました。父とは歳がほぼ30違うので価値観が違うのは当たり前なのですが、親と衝突するといまでも寂しい気持ちになります。自分は認められていない、理解されていない、という卑屈な思いが沸いてきます。 いつもならわだかまりを残したまま諦めるのですが、お正月の帰省直前ということで、もやもやを解消しようと長いメールを書きました。自分がその価値観を持つ

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        • 翻訳者のリレーブログ
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          プロの翻訳者が「ChatGPT翻訳術」を読んだ感想

          いつ自分の仕事がChatGPTに乗っ取られるのだろうと戦々恐々としている皆さま、こんにちは。翻訳をなりわいにしているm.s.です。 翻訳者仲間に勧められ「ChatGPT翻訳術」という本を読みました。言うまでもなく、ChatGPT4の驚異的な技術は、翻訳者にとっては脅威であります。 本書はひと言でいうならば、ChatGPTを使って日英翻訳をするためのプロンプト集。多くのビジネス雑誌でも頻繁にプロンプトの重要性が取り上げられていますが、この本には日本語を英語に翻訳するために有

          プロの翻訳者が「ChatGPT翻訳術」を読んだ感想

          自分の「好き」を探ってみたら

          aiさんの情報によるとリレーブログをはじめて5か月がたったらしい。11月にメンバー5人でZoom会議を行い、お題に沿って何か書こう、となった。今日は12月のお題「好きな映画」で書こうと思う。 「好きな映画は?」と訊かれると、惰性で「リトル・ミス・サンシャイン」と答えて何年くらい経つだろうか。この映画の日本での公開は2006年なので、15年以上経っている。 映画の好みも歳と共に変わっているのだが、大抵考えるのが面倒なのと、そもそも好きな映画を1つに絞ること自体が間違いだと思

          自分の「好き」を探ってみたら

          来年の手帳

          12月1日は手帳の日でした。 皆さんは2023年の手帳はもう決めましたか? 私は「朝活手帳」というセルフコーチングができる手帳を購入しました。 2022年11月から使える手帳なので、すでに使い始めています。 この手帳を選んだ理由は、個人的に永遠のテーマである「人生のオンとオフを分ける」ため。 翻訳の仕事を始めておよそ四半世紀、仕事の事ばかり考えて生きてきました。30代は仕事をしていた記憶しかありません。40代後半は良いチームに恵まれ、週に1度は休みが取れるようになりまし

          来年の手帳

          習慣を身につけるには、まず自分を知ること

          グレッチェン•ルービン著「人生を変える習慣のつくり方」を読んだ。 読書の習慣がおろそかになっていたので「どうすれば読書を習慣づけられるか?(ついでにブログも)」という問いの答えを求めて読んだ。 原書の「Better Than Before」はオーディオブックで聴いたことがあった。 習慣の本は好きで今までに何冊も読んでいて、実際どれも似たようなことが書いてあるのだが、本書と他の習慣本の違いを定義するなら、それはアプローチの仕方の違いだろう。この本のメッセージをヒトコトで言

          習慣を身につけるには、まず自分を知ること

          「紙1枚!独学法」読書メモ

          新しいプロジェクトが始まってここに書けないのが残念なくらい学びの多い日々を送っています。糸井重里さんのように物事を抽象化して書く技術がないのでここに書くことはできませんが、働くことについて、主にリーダーシップやチームワークのことなどを考えながら日々過ごしています。 でもこういう学びってタイムリーに言語化しないとすぐに忘れてしまうんですよね。自分のノートに日記のように書き出したりして、いずれブログ記事にまとめるということをすればいいのでしょうが。 というわけで、この「学びを

          「紙1枚!独学法」読書メモ

          五十肩 その4:カテーテル治療

          今日から11月。10月の一番大きな変化は、9月末にオクノクリニックで五十肩のカテーテル治療を受けたことです。五十肩を検索したことがある人なら一度は見たことがあるかもしれない、モヤモヤ血管でおなじみの痛み専門クリニックであります。注)以下は完全に素人の感想です。 このクリニックの存在を知ってから数日間、HPを読んだりレビューを読んだり、院長のYouTubeを見たりして「これしかない」と確信、すぐに初診予約を入れました。「痛みが出てから2か月弱」と言うと、「早いね、普通の人はも

          五十肩 その4:カテーテル治療

          アメリカ大学院留学の今を伝えるVOICY

          aiさん同様、私も家事をしながら、ウォーキングをしながら、PODCASTやVOICYを聞くのが習慣になっているのですが、最近のお気に入りのパーソナリティのお二人をメモしておきます。 お二人とも現在アメリカの大学院に留学をされていて、そこでの学びをシェアしてくれています。 1人目のビリギャルこと小林さやかさんのVOICYはジェネレーションギャップを感じる内容で毎回驚きながら聞いています。 「noteを書くと2~3時間かかる。でもそんな時間はないから自分の記録のためにもVO

          アメリカ大学院留学の今を伝えるVOICY

          通訳者の勉強法

          毎日の英語学習のモチベーションが上がらないので、同時通訳者の本を何冊か読みました。突き詰めると、最も効果の高い英語コミュニケーションの勉強法は通訳の訓練法だと思っています。 一般的に、英和翻訳は英語を読んで日本語を書ければできますが、通訳は双方向であり「英語を聞いて日本語で出す」「日本語で聞いて英語で出す」を即時に口頭で行うため、様々なスキルが必要です。(憧れないわけがありません) ご紹介するのは、関谷英里子さんの「あなたの英語勉強法がガラリと変わる同時通訳者の頭の中」と

          通訳者の勉強法

          みんなが通る道

          9月に入っても五十肩は治らず、ヨガに行く回数が減ったため、朝のウォーキングを始めました。 近所の公園は朝6時にもなるとランナーやウォーカー、ラジオ体操に来る高齢者などですごい人出です。早朝とはいえ、まだ蒸し暑かったりもするので5時台には歩き始めたいところ。早起きになりました。朝日を浴びながら公園を一周すると、時間にしておよそ30分強。帰宅後はストレッチと筋膜リリースで1日をスタートします。 かつての私は朝起きて5分以内に仕事を始められるのが自慢でした。朝一番脳が働く時間を

          みんなが通る道

          五十肩 その3:音声入力に挑戦の巻

          字幕翻訳をするときは字幕制作ソフトを使うが、最近はテキストの翻訳が多いので、仕事でよくWordを使う。買い切りのソフトではなく、Microsoft 365というサブスクリプションを利用しているため、日ましに新しい機能が追加されている。 最近「ディクテーション」というボタンが目立つところにできた。いや、ボタンの存在に気づいたというべきか。試しに今日は音声入力でブログを書いてみようと思った。理由はタイトルの通り、五十肩である。ツボ押しと筋膜リリースを続けて症状は軽くなっているが

          五十肩 その3:音声入力に挑戦の巻

          日本語の語尾のバラエティー

          しばらく仕事が忙しく、ずいぶんとスローなペースで「書くための文章読本」を読み進めています。 以前のように本を読むだけだった頃に比べると、毎日ブログでアウトプットしているので、読んだ端からテクニックを試すことができて、学びが深いかもしれません。 この本の前半には、文末の単調さを克服するための方法がいろいろと紹介されていました。井上ひさしは「日本語において表現のすべては文末で決定される」と述べており、谷崎は「センテンスの終わりの音に変化が乏しいので結局「る」か「た」止めになっ

          日本語の語尾のバラエティー

          推しの舞台

          力強い声、見事な滑舌、尋常じゃない台詞の量。 冒頭から手に汗握り、痺れました。 ジョディ・カマーの一人芝居、ナショナルシアターライブの『プライマ・フェイシィ』を見てきました。 見てすぐに語れるような内容じゃないんです。少なくとも私には。 あらすじはこちらを見ていただければ。 東京で再上映中なのでチャンスがあれば観てほしいです。 『キリング・イヴ』を見てからというもの、ジョディの虜なんです。最近はあまり映画を見られてないけど、ジョディの映画だけは見ています。「フリー

          推しの舞台