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五十肩 その4:カテーテル治療

今日から11月。10月の一番大きな変化は、9月末にオクノクリニックで五十肩のカテーテル治療を受けたことです。五十肩を検索したことがある人なら一度は見たことがあるかもしれない、モヤモヤ血管でおなじみの痛み専門クリニックであります。注)以下は完全に素人の感想です。

このクリニックの存在を知ってから数日間、HPを読んだりレビューを読んだり、院長のYouTubeを見たりして「これしかない」と確信、すぐに初診予約を入れました。「痛みが出てから2か月弱」と言うと、「早いね、普通の人はもう少し我慢してから来る」と言われながらも、初診の翌日に早速カテーテル治療を受けました。日帰り入院扱いで、施術自体は1時間でした。

施術後は「1-2ヶ月で痛みが取れます」とだけ言われ、1ヶ月後に再診の予約をして帰宅。施術後2週間ほどで普段の生活に支障がないまでになり、仕事も問題なく進められるようになりました。

そして10月26日に再診。まだ痛みが残っている箇所に注射を打ってもらい
「これからは痛くても少しずつ動かすように」と指導を受けて帰宅しました。

まだ痛みが残っているとはいえ、痛みレベルは施術前とは雲泥の差です。1ヶ月の間に右肩の症状に劇的な改善が見られ、2ヶ月目に入った今も日々改善を感じています。痛みというよりむず痒さみたいなものが残っていて、数ヶ月腕が動かせなかったことで全身が凝っていたり、身体の左右バランスが崩れていたり、肩以外の問題を自覚できるまでになりました。

苦しんでいる人みんなにお勧めしたいくらいですが、ネックはその料金…  五十肩の治療はおよそ30万。高かった…  しかし自己診断ながら普通の人より症状が重いと判断し、寛解までに3-4年かかったかもしれないことを考えれば妥当な決断だったと思います。あまりレビューを書いている人がいないため、半信半疑でしたが、やってよかった。

今書いて思いましたが、レビューに一番多かったのはこの「やってよかった」というフレーズだったかもしれません。というのも私自身、このクリニックを検討する際、「完治しました!」のような爽快感を伴う感想がほとんどないのが引っかかっていたのです。

実際に治療を受けてみて約5週間たった時点で思うのは、施術したらそれで終わり、ではないということ。私の場合相当な怖がりなので、痛みに対する恐怖が痛みを増幅させていたのだということに気づきました。身体的な問題だけでなく心理的な問題でもあったのです。院長も言っていますが、脳内妄想で痛みが消えない人が一定数いるらしいんですよね。その話を聞いた時「この痛みは自分の脳が作り出した妄想ではないか?」と自分に問いかけるようになりました。「本当に痛いのか?」あるいは「腕を上げるのが怖いだけではないか?」と。

そのように自分との対話を増やしたところ、恐怖心が薄れて多少痛みを伴っても腕を動かせるようになりました。なのでこのクリニックが提供するのは、痛みを取り去ることではなく、痛みを軽減させ、患者の恐怖心を取り除き、患者に希望を持たせ、患部を動かす勇気を与え、実際に患者が患部を動かすことで症状が緩和されるという一連のプロセスなのではないかと思うに至りました。

「それで治ったの?」と言われると「まだ痛みはあるし、恐怖も少し残ってる」と答えるしかないのです。でも痛みが大幅に軽減されたことで症状に立ち向かえるようになり、希望が持てるようになりました。だから「やってよかった」。

以上、一患者の感想でした。ちなみに私が質問ベタなこともあり、ドクターの説明が極端に少ないように感じましたが、恐らくそれは保険がきかない治療費を極力抑えるためではないかと思われます。診察も施術もかなりシステマチックでした。それは「言葉で慰めるのではなく、実績で示す」というクリニックの姿勢なのかな、と思っていましたが、その後LINEで相談を受け付けていることを知り(つまり私が知らなかっただけ)LINEでいろいろ相談したら、ドクターが丁寧に相談に乗ってくれました。

でも私が抱いた不満の根源は、保険治療で行くような整形外科や整体院などのドクター/施術者が患者の愚痴を聞くことに時間をかけ、長期間治療/リハビリに通わせる一般的な診療に慣れきっている凡人の私が「ドクターに共感力が足りないのではないか」と思ってしまったことではないかと思います。オクノクリニックのやり方は従来の診療とは一線を画すものでした。大きな病気をしたことのない私が言うのもなんですが、保険治療の闇みたいなものを感じましたよ。

とにかくオクノクリニックを体験した方は、この潔さに痺れること請け合いです。そして一日も早く、この治療法が保険適用になることを祈ります。

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