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だからスキを手渡したいんだ week14

こんにちは、だいすーけです。
今日はちょっとぐずついてるけどなんか最近すっかりあったかくなっちゃって。うれしい反面すこしさびしかったりしてね、コートもいらないし。お出かけもそんなにできないし、二度目だけど。こういう春は。

さて、今回はちょっと番外編。
おひとりにフォーカスしてご紹介したいなと思っています。

七屋糸さん。
先月末で連載『冷蔵庫の中から愛を込めて』の1年の毎日更新を終えたところです。今回は、その1年間の『冷蔵庫』のなかからぼくのお気に入りをご紹介。
ピックアップの数が多いので(19作品!)、コメントは簡潔にしています。

ふり返って読むのけっこう大変だったけど、これだけのものをよく詰め込んだものだなぁと思って、あらためて「お疲れさまでした」と伝えたいです。

それではさっそく、ご紹介します!



『冷蔵庫の中から愛を込めて』2020.4.16

こういうのを読むとぼくはどうしても奥さんとのことをふり返ってしまうけれど、一緒に暮らしてはじめての朝ごはんって何だっただろう。
夕飯は覚えてるんだけど。
一緒に食べるだけじゃなくて、「ふたりの家で食べる」って、ほんとにスタートなんだなぁっていう気がしました。大事な思い出。


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2020.5.2

ぼくにとってのこれは、奥さんのつくる「ペペロンチーノ」です。
...こんなコメントでいいのかな。汗


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2020.6.18

失ってはじめて気づくことが、いたるところにある気がする。
それが「幸せ」であればなおのこと。
気づいたときにはもう過去だなんて、悔やんでも悔やみきれないですよね。


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2020.7.15

『冷蔵庫の中から愛を込めて』2020.7.16

この連作が、とても好き。
手が触れたあと「秘密」を知って、ぼくは何を思うのだろう。
せめてこの時間が終わるまでは、騙されたままでいさせてほしい。


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2020.7.21

「本気出します」。
見えない決意になす術なく、落ちていくんだろうなぁ。勝ち負けじゃないけれど、負かされる心地よさというか落ちていく自覚の抗いがたい気持ちよさというか。
遠い過去をふり返って、思い出のなかを探しに行きたくなりました。


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2020.8.15

みずみずしい夏の景色。
ビー玉に弾けて煌めく空の色が、目に浮かぶようでした。


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2020.9.2

そこにふわりと漂った香りが、不穏な夜のはじまり。
「痕跡」が何を示すものなのか、ぼくは知りたくないですけど...こわい。


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2020.9.22

「冷蔵保存」しておけないものがあるとしたらそれは、「恋の予感」。
早まる鼓動、胸を突き上げるような熱の、何度か味わってきたであろう感触は、今でもその熱さとともに思い出されるものだと思います。


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2020.9.23

「言えない相談事」を、もしかしたら「君」も持っているかもしれない。
確かめたいから、今度会ったらまた、アイス半分こしてみよう。
そんなひそやかな決意を、期待しました。


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2020.10.15

恋とか愛とか、そういうのってどこか別の世界にあるんだと思ってた。
「わたし」の世界が鮮やかに色づいて一変した、そのうつくしい瞬間に立ち会ったような。
そして、だれかにとっての「君」であること。
人生における歓びの、そのもっとも大きなものの、ひとつなのではないかなと思いました。


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2020.11.24

ごめんごめん、ってほんとに謝ってるんだけど。ご機嫌はなおしてほしいけど、もうすこしその顔をみていたい。
どうかしてる、なんて言われてもこっちが困ってしまう。
だって、怒った顔も可愛いなんて。
それこそほんとうに「どうかしてる」と思うから。


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2020.12.11

生活をともにするということは、言ってみれば自分の生活に異文化を取り入れることだと思うんです。
ちがう価値観、ちがうルーティーン。互いのそれらを織り交ぜて、あたらしいものをつくっていく。その過程はとても、「不便で、楽しい」。


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2021.1.18

きみが傘を持っていないことを願ったような、そんな日があった。
この前は傘を貸したけど、今度は一緒に入れたらいいな。
「貴方」がぼくだったらきっと、そんなふうに思ってる気がします。


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2021.3.3

帰りを待っているのではなくて、もう帰ってこない。
不自然に広くなった部屋、そこに散らばる主を失ったものたちの引き立てる虚しさやもの悲しさ。
もうあんな経験はしたくないなぁ...なんてここはぼくの思い出を語る場じゃないんですけど、そんなことを思ってしまいました。


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2021.3.6

今日の特別を願って「おはよう」を交わし、明日の特別を願って「おやすみ」と声をかける。
「君」との毎日がいつも、特別なものであることを。
胸に刻みながら、過ごしていきたいと思うのです。


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2021.3.16

その「予感」がそう遠くない間に現実のものになることを、すでに確信している気がする。
既読がついてるのとついてないのと、どっちが救われてるんだろう。そんな意味のないことを、考えてしまいました。


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2021.3.22

そろそろ帰る時間なんだけど、もうすこし、こうしていたい。そうはじめて思ったのは。その「淡い気持ち」の名前を知ったのは、いったいいつのことだっただろう。
そんなたくさんの「また明日」を経て今、となりにいるのが君なんだ。


『冷蔵庫の中から愛を込めて』2021.3.31

これまでたくさんのものを詰めこんできた冷蔵庫、さいごにはいっていたのは「冷蔵庫」でした。
一年間、夢も希望も絶望も哀しみも、いろんなものを詰めこんだ冷蔵庫。じっくりふり返ってみればこれはみんなのこころのなかにあるのものなのかもしれないなって。

そう、「冷蔵庫」は、ぼくら一人ひとりのなかに。



おわりに

「だからスキを手渡したいんだ week14」、今回は番外編ということでお送りしました。

「一年間お疲れさま」を、どこかで表明したいと思ってたんですよね。
すこし遅くなったけど、「好き冷蔵庫まとめ」やってみました。


ところでこの、『冷蔵庫の中から愛を込めて』。
ときにいろんな変化球があるの、知ってますか?

「冷蔵庫の中には、○○が入ってた。」

このフレーズからはじまる毎日。
ここでも取り上げたけど、たまーに、冷蔵保存できないものがある。しないものがある。保存するのを、終わりにするものがある。
冷蔵庫は、毎日保存するだけじゃないんです。

あとは地道な調査の結果ですが、「冷凍保存」されてるものもあるんですよ。
その数なんと30個!!(わたし調べ)
正の字書いて数えたからたぶん合ってる。笑

冷蔵庫好き、我こそは、という方がいらっしゃったらぜひ、スキまとめつくってみたら面白いんじゃないかなって思います。


糸さん
365日のシリーズ更新、たいへんお疲れさまでした!
「毎日」ではなくなるだけ、とのことですので、もちろん冷蔵庫だけじゃなくて、これからも楽しみにしています。
「冷蔵庫」以外のスキも貼らせていただきます。これを読んだはじめましての人が、糸さんのこと「冷蔵庫の人」だと思っても困りますからね。

あらためて、お疲れさまでした!
毎日のたのしみ、ありがとうございました。




みなさんにお願いしたいのは、このシリーズはリンク貼ると飛ばなくても読めてしまうんですけど、いいなと思ったら実際に飛んで、スキを置いてきてください。ご紹介した分だけじゃなくて、素敵な作品がたくさんあります。ぜひご自身の目で。

ひとつのシリーズを毎日つづけていくことの、それはもちろんお題なしで書くこともだけど、そのすごさを想像してみて。それってもう、手放しで尊敬や賞賛する話なんですよね。
内容ももちろんだけど、「それに打ち込んだ」「そこに何かを見出した」、そのこと自体が尊くて素晴らしいことだとおもうんです。ここに載せていなくても毎日日記を書いたり毎日ご飯をつくったり、継続している、楽しんでいる打ち込んでいる、そんなことが皆さんにもあるかもしれません。そのことってきっと、誇りにしていい。そして、それによってだれかが救われたりホッとひと息つけたり、ささやかな楽しみだとおもっていたり、誰あろう自分自身の救いになっていたり。

ぼくもこのシリーズをつづけていくうえで、まだ14回目だけど、読めてなくてつらいとか書く時間ないとか何のためにやってんだとか、思うことはたまにあります。
でもその先に何かがあるのはわかってる。
だから、つづけることが正しいと、思えています。
もちろんどこかで考えが変わることがあるかもしれないけれど、それはそのときの正直な気持ちに従えばいい。盲目的につづけることもまた、ちょっとちがうかなと思うから。

何のまとめかって感じだけど、何だかそんなふうに、おもっています。


あとがきが長くなりました。
今回は番外編として、七屋糸さんの『冷蔵庫の中から愛を込めて』をピックアップさせて頂きました。
お付き合い、ありがとうございました。




このシリーズはマガジンにしていますので、お時間のあるときにぜひご覧頂ければと思います。






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