平日の夜はラヴィット！

ゴールデンタイムのテレビ番組をリアルタイムで見ないようになって久しく経つ。
19時〜21時の時間帯なんて毎日どこかのテレビ局のテレビ番組を見ていたものだったけれど今は平日に限っては一切見ない。
どうしても見たい番組は土日に録画かTverで見る。

そもそも私が住むA県はTBSが映らない。
幸い我が家にはFire TV Stickがあってリビングのテレビにそれが刺さっていたのだがあまり活用はされず、どうしても見たいTBSの番組（それこそ水ダウラヴィットあのちゃん回とか）があるときにだけ活用されていた。
別に今放送されているテレビ局の番組で満足しているから別にそんなに頻回使わなくてもよかった。

帰れマンデー、オモウマい店、有吉の壁、ミュージックジェネレーション（今の番組表準拠）、かりそめ天国。

平日これぐらい見てお風呂に入ったらあっという間に1日が終わる。
そんな生活が突如終わり、大活躍するようになったのがそう、3年前の冬のことだ。

父と母はテレビがついていない部屋にいるのは落ち着かないタイプの人間で誰かが起きている時間は常にリビングにはテレビがついているぐらいにはテレビに依存していて、それに伴って必然的に19時から21時ごろまではテレビを見る生活を送っていたのだが、ある日突然テレビ放送が失われた生活が我が家に訪れた。

冬の嵐によって我が家の屋根に張ってあったテレビアンテナが風に煽られ飛ばされかけた上に、屋根と地面に雪が積もっているため近所の電気屋が危ないから修理に行くことはできないと急ぎの工事NGを出されてしまったのである。

地上波もBSもやられてしまい、テレビは春まで電源を入れても何も映らない。
私たち家族は仲が悪いわけでもないのだが互いに互いのことを悪い意味で気遣わないのでしゃべっているとすぐ誰かが誰かに腹を立てて空気がギスギスする。
家庭の空気は別に誰が見たいわけでもない、集中して見るわけでもないテレビによって均衡を保たれていたのである。

そんな我が家の平和を救ってくれたのがFire TV StickとTver、そしてラヴィット！だった。
チャンネルを回しても番組が映らない中、唯一テレビにまともに映るのがWi-Fiを介して通信を行うFire TV Stickを使って映る何かだけだったわけで、さらにYouTubeではしょっちゅうどの動画を見るか決めたり変えたりしなくてはならない上にテレビとは雰囲気が違うので家族はあまり歓迎しなかった。
そこで現れたのがTverである。
テレビでリアルタイム配信を見ることはできなかったのではじめは前の日のゴールデンタイムに放送されていた番組を1日遅れとかで見ていたのだが、ある日「バラエティ」のカテゴリを新しく追加された番組から片っ端にチェックしていたら「ラヴィット！」が配信されていることを知った。

あの「あのちゃんのやつ」Tverでやってんだ。

それぐらいの認識で見始めたのだが、みなさんご存知の通りラヴィット！はめちゃくちゃ面白い。
朝の番組のマイルドさにお笑い芸人の団体芸がスパイスになって曜日ごとに違うテイストを醸し出していてめちゃくちゃ見心地がいい。
幸い家族も「何も考えずに面白がって見れる」と大歓迎の意を示してくれている。
しかも18時半から再生するとだいたい20時過ぎに終わるのでその後に風呂に入って寝たら色々とちょうどよく日常の仕事が捗る。

とどのつまり、我が家の生活スタイルに「夜ラヴィット！」がめちゃくちゃシンデレラフィットしてしまったのだ。

それ以来我が家の夜は月曜から金曜までずっとラヴィット！一択になった。
結局2ヶ月ほどあとに雪解けが訪れ、これまたある日突然に家に修理屋が来てアンテナも直されたのだがそれからもずっと我が家の夜はラヴィット！になった。
今ではすっかりラヴィット！ヘビーウォッチャーである。
いや、夜明けのラヴィットは見れてないからほどほどウォッチャーだった。すみません。

ラヴィットが来てくれたおかげで毎日の番組選びに迷わなくなった。
平日ダラダラ夕飯を食べずに早めに食べて早めに片付けて風呂を仕込む。
そして18時40分には前半のオープニングの配信を見る。
それが終わる頃には大体後半も更新されているのでちょうどよく続けて見れる。
そして終わり次第家族が順番に風呂に入って寝支度をして私がちょっと夜更かしをして我が家の1日は幕を閉じるというわけだ。

さらにラヴィット！の合間に流れる番組CMのおかげで他のTBSの番組の魅力にも気づくことができた。
バナナサンドのハモリ我慢、マツコの知らない世界。
暇な時に見るテレビが増えてありがたい限りである。

20年も前はテレ東が映らない、TBSが映らないとないものねだりをして嘆いていた子供の頃の私がいたが、Tverさえあれば多少のラグがあれど他局の番組はだいたい配信で見れてしまうからありがたい。
この間までやっていた「不適切にもほどがある！」もiPadからリアルタイム配信で見ていた。
憧れのテレ東の番組だって見放題だ。今は秋山ロケの地図にハマっている。

民放がBS放送を始めてアニメの放送局格差が大幅に減っただけでもありがたかったのに今はバラエティまで好きなようにしかも合法に見れる。
我々の地方民にはかつての夢の夢だったものが現実になったわけだ。

この日に至るまでがんばってくれたテレビの人ありがとう、Tverありがとう。
感謝しながら今日もラヴィット、見ています。