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自然流育児のすすめ

今日は、真弓定夫先生の「自然流育児のすすめ」を読んで、私なりに子供の体調不良の時に参考にしようと思ったことを紹介します。

病気を治す

どんな病気であっても、病気というのは必ず治るものです。治すという言葉を使うのなら、それは子ども自身が治す場合だけです。そして、病気を治すというのは、けっして症状を止めることではなく、体の症状が出る前の状態に戻すことです。薬に頼ってしまうと、その時は凌げてもまた同じ病気に繰り返しかかることになります。熱や咳、下痢、嘔吐などによって大量の水分が失われます。そのため、早く元の状態に戻そうと努力するならば失った水分を補うようにすればいいです

必要な水分量

健康時の必要な水分量は、
大人の場合、30-50㏄/kg
小・中学生の場合、50-80㏄/kg
幼児の場合、80-100㏄/kg
色々な症状が出た場合には、上記にプラスして考えます。心臓や腎臓が悪い場合を除き、水分を摂ることが大切です。また、早く飲ませず、ゆっくり飲ませることがポイントです。

咳・鼻水

小さい子どもは鼻も上手にかめないし、痰も出せません。そのうえ、健康な時でも分泌物は大人よりも子どもの方が多く、絶えず気管支に何かからんだ状態でいることになります。小さな子どもにはそれを出す術がないのですが、起きている時は物理的に下におりてきます。しかし、寝ていると分泌物がたまってきてしまいます。そのため、朝起きた時に、咳が出るのです。特に、6歳以下の子どもはよくあることで、風邪でも何でもありません。ただし、分泌物がかなり多くて子どもが目を覚ましたり、咳のために吐いたりする時は受診が必要です。

分泌物の粘りが強い場合、水分をたくさん与えることによって、気管支の通りが良くなります。仮に、夜中に咳で目を覚ましたり、吐いてしまったとしても、翌日は咳をしながらでも良く寝ているようならば、受診の必要はありません。

下痢・嘔吐

下痢をしたり吐いたりということは、何か体に異常があった場合に、子ども自身がそれを治そうとして一所懸命努力している姿です。それをむやみに薬で止めてしまってはいけません。
お母さんが第一にしなくてはならないことは、お腹を触ってみて弾力があるかどうかを確かめることです。もし、ペチャンコになっていて柔らかければ水分が不足しているということです。極力水分を与えるようにします。

吐くからといって水分を与えないでいると、吐き気はますます強くなります。スポイトを使ってでも、少しずつ根気よく水をやることです。場合によっては水分を飲ませると、飲んだ水より多く吐くこともありますが、そこをこらえて与え続ければプラスマイナスゼロのところ、元の状態に戻ります。

水分を与える場合、水や重湯、葛湯の他に野菜スープが適当です。野菜スープには人参をたっぷり入れます。下痢の時は特に便の色が橙色になるくらい人参を与えるとよいのです。人参には滓物質という水分を吸着する物質が含まれていますから、便の量も増えてきます。

便秘

下痢と便秘では、多くの場合便秘の方が恐ろしことをしっかりと認識する必要があります。便秘の場合、老廃物が体内に蓄積されるわけで、放置しておくと重大な事態を招くことがあります。子どもの将来のためにも、平常から食事、運動、生活リズムに心配りをして、乳幼児期から規則正しい排便の習慣を確立しておくことが大切です。


病的な熱

病的な熱にも色々あり、同じように高熱であっても安心な熱とそうでない熱をきちんと見分けることが大切です。熱の出始めで、発熱以外の他の症状がない場合には、その熱が安心なものかどうか簡単に見分けられます。

安心な熱は、顔や体がほてって真っ赤になっている状態です。毛細血管がうんと拡がっている状態です。受診の必要はなく、水分を十分に飲ませておけば心配はありません。

危険な熱は、顔や体が青ざめてしまう状態です。熱が高いにもかかわらず、手足や体が冷たいという時は毛細血管が拡がらない状態で、自然治癒力が落ちて、体が弱っているということです。あるいは、病気自体が非常に重いということも考えられるため、すぐに受診する必要があります。


受診の目安

いくら体が赤くて、ほてっていても(安心な熱)、ある程度以上の高熱の場合はこわいことがあります。医学的な研究では、その境界線は42度だと言われています。42度を超さない限り、脳には障害は起こりません。したがって、初期症状としての発熱であっても青くなったり(危険な熱)、42度を超した場合には受診の必要があります。また、3日以上続くような熱については、42度を超えなくても、もっとこわい病気がかくされている可能性があるので、元気がよくて機嫌がよくても受診する必要があります。

発熱時の看護

一番大切なことは、汗が出やすいようにすることです。せっかく苦労して毛細血管を拡げて余分に汗が出ないようにしているのですから、汗が出やすいような状況作りを親がしてやらなけばなりません。そのためには着る物や布団はできるだけ薄くします。発汗が多い時には汗ぐっしょりになることもありますが、そういう時はまめにふき取ったり、下着をかえたりして次々にに汗がでやすい状況作りをしてやらなくてはなりません。

氷枕や氷のうは熱を下げる効果は全くありません。赤ちゃんや小さい子はで時には肩を冷やして血管が収縮してしまし、汗が出なくなってしまいます。

とにかく、薄着にさせて汗をかかせて、水分を補うことが大切です。水分はミネラルがたくさん含まれているいる野菜や海藻を十分に与えます。固型分がとりにくい場合には野菜スープにしてあげると良いです。


咳、鼻水、熱などは、子どもが自分自身で治そうとしているために現れている症状です。すぐに薬に頼らずに、水分を補いながら、様子をみるということも大切です。

子育て中の方、子どもの急な体調不良で困っている方の参考になれば幸いです。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。



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