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子持山に登ろう

故郷の山は新緑にて候。

2021年6月18日(金)

群馬県…渋川市/沼田市

関東地方は梅雨入りし、曇天の日が続いています。
こんな日は新緑萌える地元の山で遊びましょう。

群馬県の中央部に位置する子持山はぐんま百名山に選定されていて、ハイキングコースも多く県内外からたくさんのハイカーが訪れます。
また獅子岩の正面壁はクライミングでも有名で週末には岩壁を登るクライマーの姿を見ます。

今回は昨年末、下山時に歩いた薮道を登りのルートにして子持山山頂を目指しました。
取り付きから子持山反射板まで地形図を見ながら尾根を辿りますが、目印の類は有りません。
過去には地籍調査や植林で人が入っていますが、現在は歩く人はほとんどいないと思われます。
地図読みのトレーニングには適した地形ですが、岩場の登降も有り簡単なルートではありませんので注意が必要でしょう。

⛅️曇り時々晴れ 🌀軽風 🕢7h40m
🐾25,364歩 11.5km ⇅1245m
♨️敷島温泉 赤城の湯 ユートピア赤城 500円

8:35 子持山若人のみち駐車場⇒空恵寺後⇒P930⇒子持山反射板⇒獅子岩⇒子持山⇒浅間山⇒炭釜⇒
子持神社⇒子持山若人のみち駐車場 16:15

8:35
子持神社の手前にある大きな駐車場からスタート
他に車は無し。

子持神社の参道には行かず右折して空恵寺方面に行きます。

※空恵寺は臨済宗永源寺派の寺院で創建は平安時
 代初期の大同元年(806)の古刹です。
 最澄(日本の天台宗の開祖)が開山したと伝え
 られています。
 空恵寺山門は江戸時代中期の楼門建築の遺構と
 して貴重なことから昭和30年(1955)に
 群馬県指定重要文化財に指定されています。

序盤の薮尾根にどこから取り付きましょうか、
一番低い尾根の末端から入山しましょうかね。

昨年末に初めて歩いた薮ルートは紅葉も終わりの頃で下草もほとんど無く明るく見通しの良い感じでしたが、今では新緑の葉が生い茂り鬱蒼とした雰囲気です。

9:17
檜木に赤ペンキで上白井の文字

植林帯に入ると東から林道が上がってきますが、既に廃道状態です。
尾根上にはしばらく作業道が続いています。

檜木林は枝打ちもされておらず、長い間放置されている様な感じですね。

尾根が広くなり西側の植林帯の方が高くなっていきます、谷間地形となった所で植林帯に進路をとりましたが、この辺りのルート取りは難しいです。

作業道も消えてしまいました。
下りの場合には慎重な判断が必要でしょう。

850mの登高線を越えると傾斜が緩み顕著な尾根となり歩き易くなります。

昔のジュースの空き缶は回収していきましょう。
何のジュースだったのか?字も読めない。

10:12
標高約930mのピーク

子持山の南方から眺めるとよく目立つピークですが山名はわからず、以前読んだ本に山名があった様な!?気もするが…

子持山山麓の上白井地区のすぐ上には櫃山(ひつやま)、その他にも赤根(あかね)や鈴嶽(すずたけ)などの名のつく山がありますが、どれも未登で確認出来ていないのでいつか調べなくてはね。

ピークの北端から僅かに展望が得られます。

獅子岩から子持山山頂部は梅雨雲の中。

まったく様相がわからないでしょうが、結構な岩場の急斜面です。
ザイルは必要無いですが、灌木を掴みながら狭い空間を見つけ下降しました。
目印は無いので下降点をしっかり見極める必要があります。

P930を振り返ってみました。

P930から子持山反射板までは痩せた岩場の稜線を辿ります。
目印も踏み跡も有りませんが、概ね歩き易いです。

一ヶ所だけ大岩を巻く場所があって要注意です、
大岩の上に立てば展望が広がります。

11:18
子持山反射板

道無しの稜線を北側から回り込んで子持山反射板まで来ました。
ここで6号橋から来る登山道と合流します。

11:25
一休みしてからいきましょう。

展望岩へ東から直登します。
ちょいと危ないですが、登れますよ。

展望岩からは獅子岩の眺めが良く、週末には正面壁を登るクライマーを見る事が有りますが、今日はいませんでしたね。

獅子岩へ向かいます。

梅雨曇りですが、気温が高く汗が止まりません。

時折吹く風が気持ちいいですね。

獅子岩の基部から鉄梯子を登ります。
慣れれば大した事ありませんが、梯子が揺れて不安定なので気をつけましょう。

ひょいと鎖場をひと登り。

11:56
獅子岩

雲の切れ間から日差しが降り注ぎ最高ーです♪

ヤッホー!!

12:05
一休みしてから子持山山頂へ向かいましょう。

12:32
柳木ヶ峰

新緑に包まれた尾根道は気持ちいいですよー。

12:57
子持山(こもちやま) △1296.4m

一等三角点の埋まる山頂ではハイカーさん二人が休憩中でした、道中は他に単独の方と会っただけで今日は静かな山行です。

今日は展望がいまひとつです。
梅雨の曇天では仕方ないですね。

子持山に咲く春の花はもう終わりですかね。
コアジサイが少しと山頂にアヤメが一つだけ、
アゲハ蝶が蜜を求めていました。

こちらもランチタイムといきましょう。

美味〜い!!
毎度お馴染みのインスタントラーメンですが
山で食べるとホント最高でーす♪

13:45
さてとそろそろ下山しましょうかね。

13:56
柳木ヶ峰

分岐路から大タルミ方面に向かいます。

この辺は急斜面が続き足場が悪いのでスリップ
には気をつけましょう。

14:12
大タルミ

左折すると8号橋へ下山出来ます。
すぐ下の暗い植林帯を抜けると雑木の森となり素晴らしい景観で、とても気持ちいい登山道ですよ。

今日は直進して浅間山へ向かいます。

14:20
十二(じゅうに)

いつもながらとぼけた顔してます😮


浅間山の手前には銀竜草(ギンリョウソウ)が出ていました。

14:41
浅間山(せんげんやま)

子持神社に向けて細道を行きます。

5号橋への分岐点、駐車場へ下山出来ます。

子持神社への道はこの先からより一層心細くなり、新緑が道を覆い隠しています。

15:00
炭釜(すみがま)

浅間尾根を登りルートにした場合には炭釜から先に分岐点があります。
道標の大日に進むと梵字の石碑があり、そのまま岩場を越えて行けば再び山道は合流します。

歩く人は少ないのでしょう、登山道は心細いですがこの寂寥感が堪らなく良い雰囲気です。

15:21
仏岩(ほとけいわ) 926m

仏岩から程なく二本木の道標、尾根の両脇に赤松が生えています。

雨の心配は無さそうですが空は雲が広がってしまいました。

15:38
ソゲ石(そげいし) △794.1m

暗い登山道を下っていきます。

薄暗い谷間の山道を抜けて一旦車道に出ます。

登山口はちょっとわかりづらいですね、
車道を横切って子持神社へ向かいます。

子持神社まで山道を辿れば僅かです。

なかなかロマンティックな歌が詠まれています。

群馬県と長野県の県境となる旧碓氷峠の群馬県側にも子持山があり、旧中山道を登って行くと子持山の下部にこの歌が紹介されいます。

どちらかどうか!?また別の場所なのか!?
古の時に消えた詠人のみぞ知るばかりですね。

             碓氷峠近くの子持山
16:05
子持神社

ひっそりと静かでした。

16:15
駐車場に帰って来ました。

子持山の山麓に生まれ育った身ですが、
登山に興味を持つことはありませんでした。
40歳の時に会社の先輩に連れられて行った
( しかたなく!?ただ暇だったのでね!!)
妙義山のハイキングが面白くて、翌週にはスニーカーのまま一人で子持山に登ったのが、僕の山登りの始まりです。
何度足を止めただろうか、急登に足が動かず膝に手をついてゼェゼェと息を切らして。
やっとの思いで登った山頂で吹かしたタバコ、味は忘れてしまいましたが、あの時の達成感は今でも覚えています。
その後すぐにタバコを止めて山登りにのめり込み少しずつ身体も強くなりました。

あれから十年とちょっと、子持山へ登るのは今回で17回目となりました。
年に一度は必ず登り、四季折々の景色に包まれて毎度ハイキングを楽しんでいます。

山登りの原点であり心の拠り所ともなる子持山へ
これから先何度登れるのだろうか?

先の事など知る由も無し、今を生きようと改めて思うのでありました。

今回は秘密の薮尾根を辿るルートを公開してしまったのでもう秘密では無くなりましたね (笑)。

#327 《おしまい》               MR032706182021

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