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中倉山、庚申山に登ろう

蕭然しょうぜんと立つ。

2024年4月25日(木)
栃木県…日光市

江戸時代に開山された足尾銅山は明治時代には全国の産出量の40%を誇り、東洋一と言われて国内外に向けて銅を供給していました。
しかしその一方で銅鉱石の採掘や精錬に伴う環境問題は足尾銅山鉱毒事件として後世に伝えられています。
環境破壊の影響を受けた周辺の山々は多くの植物が枯れてハゲ山となってしまい、銅山が閉鎖されて50年経った現在でも荒廃した自然を復元するための治山事業が続けられています。
今回はそんな歴程の残る足尾の中倉山に登り、さらにマイナールートを辿って庚申山を目指します。

荒涼たる稜線に立つ一本のブナの木、正に孤高なり。

☀️晴れ 🌀軽風 🕙10h2m
🐾34,075歩 19.08km ⇅1650m
♨️前橋荻窪温泉 あいやまの湯 520円

6:10 舟石峠駐車場⇒仁田元林道⇒中倉山登山口
⇒中倉山⇒波平ピーク⇒沢入山⇒オロ山⇒庚申山
⇒塔ノ峰⇒△1251.1m⇒舟石峠駐車場 16:12

庚申山の登山口となる銀山平の登山者駐車場の先から細い林道に入り、車を5分程走らせると舟石峠に到着となります。
舟石峠は備前楯山の登山口で、山頂まで一時間もかかりません。(まだ登ったことないんだけどね)
今回は中倉山から庚申山へ薮尾根を辿る周回ルートを歩くので、舟石峠を起点にしましたが、中倉山が目標なら銅親水公園を起点にするのがベストですね。

6:10
舟石峠駐車場
今日は長い一日になりそうです。
前半の飛ばし過ぎは要注意、ボチボチ行きましょう。

他に車はありませんでした。
思いのほか小さいな…
駐車場から北方に良い眺めです。
写真の左奥に男体山を望みます。
さて行こか!
駐車場を出発すると、すぐに入山ポイントです。
特に目印はありませんでしたね。
ホイ、ホイっと。
細い踏み跡が続く尾根を辿って行きます。
石垣が残る集落跡に到着しました。
庚申山からはここを目標に下山します。
集落跡を抜けて北に進みましょう。
標石のある鞍部が仁田元川への下降ポイントです。
標高差にして約200m程下りますよ。
目印がありますが、道形はかなり細いので、
この下降ルートを歩く人は少ないと思われます。
鞍部の樹間から中倉山を望みます。
さてさて、細〜い道形を探しながら降ります。
なんとなく踏み跡がありますね。
Wow!孤高のブナみっけ。
わかるかな?
小沢まで降りてきました。
浮石に注意しながら、川床を下ります。
堰堤は右?左?どっちだ?
左岸に上がってみましたよ。
急だけど、下に降りれそうだね。
⚠️転落はNG‼️
ホイ、ホイ、ホイ
堰堤を越えれば僅かで仁田元川を渡渉します。
川を渡れば仁田元林道は目の前です。
仁田元林道はコンクリートの舗装路でした。
まだ新しいので、近年敷設したのかな?

7:20
中倉山登山口
林道脇の木に小さな道標を見つけました。
うっかりしてると通り過ぎちゃうね。

よしっ、いざ入山!
ホイサッサと
ゼェハァ、ゼェハァ
じっくりね、じっくりとね。
傾斜が緩んで、一息入れます。
フゥ、もうひと頑張りじゃ。
尾根の岩峰から良い眺めです。
この辺に△三角点標石があったみたい?
サッサと通過して見逃しちゃったよ。
稜線部は何やら荒涼とした雰囲気に…
これは銅山開発の影響なのでしょうかね?
トウゴクミツバツツジかな?
開花まであと少しですね。
おっ、あそこが山頂だな。

8:38
中倉山 なかくらやま 1520m
ヤッホッホー!
貸切の山頂で、しばし大展望を楽しみました。

🐳
YayYay!山頂からの展望は抜群ですな。
写真の右奥に男体山の山頂部、手前は社山だね。
南方には庚申山からの下山ルートとなる△1251.1mと
仁田元川への下降点となった鞍部がよく見えました。
奥の山並みは何処が何処やら?
これから歩く稜線の先に庚申山と皇海山が見えますね。
まだまだ遠いけど、やれんのか?やるしかないのさ!
眼下の松木沢には建物や工事車両が見えますが、
採石場なのか?何なのか?調べが足りませんでした🙇🏻
中倉山の山頂を後に荒涼とした稜線を進みます。
孤高のブナさんにご挨拶🙌🏼
よくぞこの荒地で頑張ってますな。
どうか、この先も末長くお元気で👋🏼
ヤッホー!展望の縦走路を先に進みます。
歩く人はボチボチいる様で、道形が続いています。
爽快なり♬

9:22
波平ピーク

誰が呼んだか?何故に波平なのか?
そういう事なのか?どういう事なのか?
ん〜、細かい事は気にするまい(笑)
大パノラマの稜線からは山座同定が楽しいね。
右の白嶺は白桧岳?日光白根山は奥にチラっと見えるね。
さらに右が前白根山かな?左は錫ヶ岳だろうね?
快適、快適♩
手前に目立つピークは大平山だね。
松木渓谷から登れそうだけど、難儀するかもね?
体力、気力が整い、ヤル気があればいつか登ります。
眼下には松木渓谷を望みます。
三俣山から続く両毛国境の稜線もいつか歩かなければな。

9:40
沢入山そうりやま 1704m
「こんにちは」
入れ替わりでお二人が下山して行きました。
今日会ったのはこのお二人だけでしたね。

言葉じゃ言い表せない景色に出会えて幸せです。
最高すぎて笑けてきちゃうね。
縦走路はまるで異世界の雰囲気ですよ。
道形が少しずつ細くなってきました。
オロ山の尾根下に平な場所が見えますね。
勝手ながらカモシカ平(仮)って呼んじゃいましょう。
カモシカかなぁ?
樹林帯の中は糞だらけだから
シカかもしれないですね。
あらっ、目印発見!
おっ、残雪が出てきたね。
道形の上はフンだらけでフンじゃうね(笑)
オロ山手前の露岩から展望が広がります。
鋸山と皇海山が眼前に大きいですよ。
日光白根山から両毛国境の山々が良い眺めです。

10:43
オロ山 △1821.8m
小休止して一息入れましょう。

???読めないね。
△三等三角点
明大ウォーキングの皆様へお知らせです。
「まだ残ってますよ〜!」
ちなみに小生は当時11歳でした。
オロ山の山頂より、さっきの露岩の方が良い眺めでしたね。
ちょっと木が邪魔なのよ。
皇海山を眺めながら、ちょいと腹ごしらえじゃ。

11:00
さて、行こか!

オロ山から先はかなり道形が細いですよ。
残雪は10cmくらいあったかな。
オロ山からは緩い登りの尾根筋が続いて、体力的に
キツくはないですが、道形はかなり心細いですね。
ふぅ、庚申山まであとひと頑張りじゃ。
この辺りはほとんど道形はありませんが、
笹丈はくるぶし程度なので、問題ないね。
シラカバとツガの奇妙奇天烈な共演でございました。
Keep going!

12:04
庚申山こうしんざん 1892m
やったぜぃ!
2015年以来二度目の庚申山への登頂となりました。
マイナールートからの登頂で気分は最高だね。

山頂は木に囲まれていて展望は寂しいです。
山頂西の展望地へ行きましょう。
ヤッホッホー!皇海山が近いねぇ。
展望を眺めながらランチタイムにしましょう。
男体山も見えるよー!
今日は長丁場の予定で、のんびり出来ないと思ってね、
昼飯の🍙🍙🍙をパクついてエネルギー充填じゃ。

12:30
さて、出発じゃ!

下山ルートに向かい登ってきたトレースを戻ります。
途中からショートカットして樹林帯の残雪を辿りました。
よしっ、これで塔ノ峰の尾根に乗りましたよ。
目印も踏み跡もないですね。
前方に見えるピークが塔ノ峰です。
尾根は小笹に覆われていて、ずっとこんな感じでしたね。
道形はほとんどありませんね。

13:40
塔ノ峰とうのみね 1738m
ふぅ、ここで小休止しましょう。

南方から西方にかけて展望があります。
ここで庚申山と皇海山とはお別れですね👋🏼
⚠️塔ノ峰からの下山ルートは非常に難解です。
支尾根に迷いやすい上に、目印はありませんよ。
GPSを見ながらP1528に向かいます。
P1528には標石もなく、サクッと通過しました。
Beautiful!
難解な尾根に何度も足を止めて、位置確認しました。
どっちだ?こっちかな?
よしっ、これで真っ直ぐだな!
△1251.1mとの鞍部に向けて急降下します。
樹間に△1251.1mが見えてきましたね。
目印等はないね、かなりの急登だけど直登じゃ!
Go up!

15:23
△1251.1m
木に囲まれていて、展望はありません。

△三角点標石を探しましたが、見つかりませんね。
小枝を掻き分けて北へ進みます。
ヤッホッホー!
露岩の稜線から好展望です。
左手前から中倉山、社山、男体山だな。
孤高のブナさんよ、またいつか👋🏼
△1251.1mの北端から南東に向かって急斜面を下降します。
⚠️要注意ポイントですが、目印等は一つもありません。
そのまま北東に尾根を辿れば、仁田元川に降りれそうです?
(ヤ◯レコかYA◯APの山行ブログに記録がありました)
急斜面を南東に降りた鞍部からひと登りすると、
この下山ルート最大の難関が近づいてきます!?
Wow!なんじゃこりゃあ😱
両サイドが切れ落ちてるけど、行けんのかな?
恐る恐る直登してみると…
大大大展望が広がり、そしてその先は…
まったく問題ありませんでしたー!
(計画時はマジでここはヤバイかも?って思いました)
ハイ、心配する程の事でもなかったですね。
それでも、まだ難解な下降ルートが続きますよ。
ここは斜めに降りた方が良さそうだぞ!?

14:57
集落跡
石垣の残る集落跡まで降りてきましたよ。

これでひと安心、あとは朝に歩いたルートを戻るだけです。

16:12
舟石峠駐車場
ふぅ、と深呼吸をひとつして、ガッツポーズ!
後半はかなり難解なルートでしたが、何とか無事に帰還となりました。

インターネットで検索すれば、中倉山と庚申山を繋ぐ山行ブログが散見されます。
只、実際に歩いてみた感想を一言で言えば…
中倉山から庚申山までは展望抜群の極上ルート、塔ノ峰からの下山は度し難き晦渋かいじゅうルートで、改めてGPSの有効性に助けられました。
紙の地図とコンパスだけでは、かなりの時間を要したでしょうね。
あっ、まったく一言ではありませんでした。

長文にお付き合い頂き、ありがとうございました🙇🏻

#417《おしまい》

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