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高畠山、鋸山に登ろう

野仏と里の薮山。

2023年5月1日(月)
群馬県利根郡みなかみ町

群馬県みなかみ町(旧新治にいはる村)須川の"たくみの里"には木工、竹細工、和紙などの手作り体験の工房がそれぞれ"たくみの家"として点在しており、史跡巡りや野仏巡りと合わせて週末は多くの観光客で賑わいを見せています。
今日はのんびりと里山歩きを楽しもうと軽い気持ちで入山したものの、泉山いずみやま高畠山たかはたやま鋸山のこぎりやまのいずれも道無しの薮山で特に高畠山の北尾根はなかなか手ごわい難ルートでした。
身震いする様な薮山の緊張感は平凡な生活に強烈な刺激を叩きこみますが、今回の山行は里の低山も楽観視してはいけないと改めて反省する良い機会となり、印象深い山行になりました。

⛅️晴れのち曇り 🌀平穏 🕣8h34m
🐾29,782歩 17.3km ⇅970m
♨️奥平温泉 遊神館 600円

6:00 道の駅「たくみの里」⇒野仏巡り⇒
泰寧寺⇒泉山⇒高畠山⇒鋸山⇒薄倉林道
⇒野仏巡り⇒道の駅「たくみの里」 14:34

今日は朝から晴れて良い日になりました。
入山する前に「たくみの里」の野仏を巡りましょう。
6:00
道の駅「たくみの里」
Let's go!

GW真っ只中の道の駅、早朝はひっそりと静かでした。
野仏一番の道祖神は道の駅のすぐ近くです。
里の風景を見ながら野仏の三番と四番に向かいましょう。
野仏三番の馬頭観音は通称“丸観音まるがんのん“と呼ばれています。
野々宮神社まで歩いて来ましたよ。
境内にある野仏四番は淡島女神あわしまめがみです。
快晴の空の下、吾妻耶山と大峰山が良い眺めでした。
野仏二番の道祖神は“たくみの里“で一番古いそうです。
高畠山に目立つ岩峰は駒形山で、
麓に観音堂が祀られています。
野仏五番の月待塔つきまちとうは茶屋の前にありました。

7:33
泰寧寺たいねいじ
延慶2年(1309)に天台宗として開創、のちに曹洞宗に改宗された古寺。

山門は安永4(1775)年の建造といわれ、
県の重要文化財に指定されています。
泰寧寺はアジサイの名所、7月頃は境内を彩るそうですよ。
野仏巡りのスタンプラリーは野仏九番で
ゴールとなり、社務所で記念品を頂けます。
今回はここで中断して泉山に登るので、
残りの野仏は下山してから廻りましょう。
道の駅「めぐみの里」でも記念品を頂けますよ。
境内の裏手から山道に入りましたが、行き止まり!
墓地から上に登った方が良いでしょう。
ピンクのテープから入山するも…
山道は倒れた竹藪で歩けず、
強引に尾根に這い上がりました。
目印は一つも無し、踏み跡はある様な、無い様な。
ホイ、ホイっと。
ミツバツツジ
山頂まであと少しです。

8:33
泉山いずみやま △828.3m

山頂は木に囲まれていて、展望は寂しいですね。
△四等三角点
ヤマツツジ
西の鞍部には東峰ひがしみねに下る山道がありました。
鞍部からひと登り。

8:44
泉山西峰 836m

こちらにも山名板がありました。
⚠️南方の太尾根を下ってはいけませんよ。
⚠️ルートは北西尾根の藪の中です!
植林地まで降りると道形がありましたね。
快適な尾根道でした♪
タチツボスミレ
東電巡視路の分岐からP875mに向かいます。
巡視路を少し歩くと山道脇に標石がありました。
P875mの基準点標石
東電巡視路の標柱まで戻り、尾根道を辿ります。
歩き良かった山道から外れ、小沢の源頭部から
山腹の緩斜面を登っていきます。
目印は無く、踏み跡は薄いです。
???
この辺りのヤマツツジはまだ蕾みでしたね。
熊棚みっけ!
高畠山南面の急斜面に息も切れ切れ、
ジグザグに登らないとキツイのよね。
のっぺりとした山頂部に到着しました。
山名板はどこかな?

10:15
高畠山たかはたやま 1143.0m

西側は植林地、他は木が多くて展望は寂しいですが、
雰囲気が良いので、のんびりと休憩しましょうかね。
高畑山の山名板もありました。
畠と畑はどっちが正解でしょうか?
地形図では高畠山となっています。
△三等三角点
倒木に腰を下ろして、ランチタイム。
ふぅ〜、旨し。

11:00
さて、出発!

北尾根に道形は無かったですね。
山頂の北側には熊棚がたくさん。
樹間の小窓から上州武尊山を遠望します。
道形も目印もなく、少し不安になってくるね。
地形図の道線は確認出来ませんね。
GPSで位置をみて、ルートを思案🤔
太尾根から離れ、支尾根を降ることにしました。
かなりの急降下でしたが、ロープは不用かな!
目印は一つもありませんでしたね。
枯れ沢に降りて、しばらく川床を進みます。
崩れた斜面に青いワイヤーを見つけましたよ。
崩れた斜面を登ると、東電巡視路に出ました。
巡視路から送電鉄塔へ行ってみましたが、
地形図の道線は薮に消えていましたね。
ちょっと行ってみるかと薮の中を強引に進むも、
「駄目じゃこりゃ」とここでギブアップです。
進路変更して巡視路まで薮漕ぎを続けました。
ふぅぃ〜、最初からこっちを歩いてくれば良かったよ💦

11:56
林道広場
須川地区から続く林道の広場には数台の車が停められそうです。
高畠山の取り付き点は難しいので、こちらから入山するのはオススメ出来ませんね。

広場の奥にピンクのテープを見つけました。
鋸山はここから入山して良いでしょう。
明瞭な踏み跡が続いています。
林道広場から山頂は近く、ひと頑張りですよ。

12:26
鋸山のこぎりやま 910m

登り上げたピークに標石と山名板がありました。
山名は消えていましたが、910mは読めました。
多分、このピークが鋸山で良いでしょう。
標石の文字は字初越あざはつこえと読めます。
単なる住所の様ですね?
赤谷湖は木越しの展望でした。
北のピークに向かって尾根を辿ります。
北のピークの方が少し展望が良いかな。
鋸山は小ピークの連なる険しい地形で、
稜線の東側は切れ落ちています。
山行ブログでは鋸山八峰と呼ばれています。
Gorgeous!
稜線の岩場から赤谷湖や谷川連峰が好展望です♬
稜線の踏み跡は明瞭で、歩く人は少なくないでしょうね。

12:43
電波反射板

電波反射板からは大峰山、吾妻耶山が良い眺めでした。
ヤマツツジとミツバツツジの彩る稜線を下っていきます。
気持ちいいねぇ♫

12:52
P859m

里を見守る様に石祠が祀られていました。
南側の小窓から須川の集落を眺めます。
P859mの下はワイヤーネットが尾根を覆っていました。
崩れない為の補強でしょうかね?
足を引っ掛けて転ばない様に気をつけましょう。
ホイ、ホイと、まだまだ足取りは軽いですよ。
笹薮の鞍部に到着しました。
写真右側の植林地に目印がついています。
△645.7の三角点を踏もうと薮に入ってみましたが、
10メートル程進んだ所で、諦めて引き返しました。
さて、植林地の細い山道を辿って下山しましょう。

13:27
林道出会い

ふぅと、一息。
ヤマブキ
舗装された林道を歩いて里に向かいます。
古いお社にある野仏七番は大黒天です。
野仏六番の庚申塔は"わら細工の家"の近くにありました。
道標では分かりにくい野仏もあるので、
スマホを上手く活用した方が良いでしょうね。
野仏八番の一ノ宮地蔵尊には大きな桜の木があり、
開花の頃はさぞかし良い景色でしょう🌸
ここでスタンプラリーはコンプリート!
野仏巡りだけでもなかなか歩きごたえがありますよ。
是非、良い日にチャレンジしてみて下さいな。
里の風景を見ながら道の駅まで歩いて帰りましょう。
おっ!谷川岳から電気バスの"一ちゃん号"が登場です。
試運転を兼ねての出張かな、谷川岳では5/20日(土)
から一ノ倉沢までの電気バスの運行が始まります。
それまでは「たくみの里」で乗車することが出来ますよ🚌
人懐っこいお馬さんが寄ってきました。
よし、よしと頭を撫で撫で、お腹が空いてるのかな?
大人しくて可愛いお馬さんでしたよ🐴
巨大な馬の"わらアート"!
この他にも七つの作品が点在してますので、
野仏を巡りながら探してみるのも良いかもね。
てくてくと車道歩きが続きます。
里のリンゴ園では林檎の花が咲いていました。

14:34
道の駅「たくみの里」
終了〜!
GWの道の駅はたくさんの観光客で賑やかでした。
ザックを降ろして、ふぅい〜と一呼吸。
なかなか充実した山行になりましたね。

観光案内所で記念品を頂きました。
みなかみ温泉の入浴剤をゲットだぜ!
直売所で地場産の野菜を買って帰りましょう。

野仏巡りのスタンプラリーだけでも充分に歩きごたえがあるので、道の駅のレンタルサイクルを利用すると良いかもしれませんね。
泉山、高畠山に登るならば、よくよく下調べの上、注意して入山しなければならないでしょう。
鋸山は歩く人が少なからずいる様ですが、いずれの山も目印は少なく踏み跡は細いので、里から近い割にはかなり難易度の高い山でしたね。

#392《おしまい》

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