人類最長期間の外出自粛をした男
ショートショートのストーリーのオチを課金制にしてみました。
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なお、この収益はすべて新型コロナウイルス緊急支援に寄付します。
男が外出を自粛して、優に1000日は超えた。
仕事は全てリモート、買い物は全て宅配。
最初は慣れなかったが、今ではすっかり慣れてしまった。
数年前から世界中で猛威を振るっているウイルスの感染拡大を防ぐためだ。
今日もテレビには外出自粛にもかかわらず繁華街で興じる人々、
不要不急の外出自粛を訴える知事が映し出されている。
そんな光景を見て、人々の危機感のなさに嘆くのも男の日課になっていた。
緊急事態宣言は延長に延長を重ね、数年たった今もまだ続いている。
どのチャンネルも同じような内容のニュース番組に飽きて、
リモコンを手にしたその時だった。
私の目の前に光に包まれた人の姿をした物体が現れた。
「私は”神”だ」
「神!?どうして神が私のところに?」
「ウイルス感染拡大の危機が叫ばれている状況にもかかわらず、
ほとんど人間たちが甘い考えで外出している。
そんな中、最後まで外出をしなかったのはお前だけだ。」
どうやら男は人類で最長期間、外出自粛をしていた人間になったらしい。
目の前に神が現れたこと自体、信じられないのだが
神はさらに信じられないことを口にした。
「お前の願いを一つだけ叶えてやろう。
人類のために自分を律したお前に神である私からささやかなプレゼントだ」
「どんな願いでも叶えてくれるんですか?」
「私は神だ。人間の願いを叶えるぐらい、たやすいことだ」
これで今までの苦労から解放される。
そんな安堵感に溢れた表情とともに男はこう言った。
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