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キラキラしていないマネージャー

駅で3人の子供が、アメリカの首都知ってる?会話していた時に、1人の女の子がその問いに「ロンドン!」って答えて、他2名が納得してる顔になってるで。思わず“あかーん、間違ってるで。ちゃうちゃう、それしかもイギリスやん”と、訂正したらな!と思ったけど、咄嗟で自分がアメリカの首都わからへんなったのですぐに来た快速電車に乗ってその場をやり過ごしたまうりんです。

1月末に会社のHRブログにて、マネージャーのコラムを書かせてもらえたのが、ほぼ女性で構成されるチームで自分がマネージャーをさせてもらえた幸運について。ぼく的には、新たなチームづくり(を開始する)を模索する中で、その構成やメンバーがとても“肥えた土壌”であったと振り返らずにはいられない。

- 毎朝、いい雰囲気づくりをメンバー同士でやっている安心感 -
 朝出社した時からすぐに会話や朝から笑いが始まる光景を多くに見てきた。「おはようございます!」からものの数分後には、「昨日の帰りにぃ~」とか、「夕食のご飯つくったら、なんと~がおいしかった。」などの昨日の出来事で会話が発生したり、「髪型変えた?」や「その服どこで買ったの?素敵ね。」などで、髪や服装から朝の会話が弾むことも多い。いろいろなことからすぐに会話が発生することは、今までの男性で構成されたチームでは感じられなかったことだった。
 その会話からの“仕事の入り”が本当にスムーズで、メンバー同士が気兼ねなく仕事のやり取りを進めていける雰囲気づくりを毎朝やってくれるんやで。本当に、マネージャーとしてありがたかった。
 そういう光景の中で、たまに長縄跳びでいつ入ろうかのタイミングを見計らって、入れないでいる自分を見ることもしばしばあったけど、自分も毎朝を自然と会話に入れる状態にチームはしてくれる安心感があった。

- しゃーないなぁ、と受入れてくれるチームの包容力 -
 ぼくのようなマネージャーに日々つき合わされ、「もう、ええってぇ…」とかあきれ顔もされるけど、HRブログにも書きましたがメンバー全員でカバーしてくれたり、自分事として(主体性持って)対応してくれる傾向がどんどん多くなっていき、チームがチームらしくなっていく方向感がうまく軌道にのったんは、メンバーの包容力を保ってくれていたことかなと。男性だと受入れには時間がかかるのでないかと推察する。ぼくのチームづくりにおいて、比較的に早い段階で変化できたと思えるのは、その包容力を持ち合わせていたことがあったからに尽きると思う。

- サーバント・リーダーシップが必要である -
 サーバント・リーダーシップは、支援型、または奉仕型リーダーシップと言われ、1970年に提唱した「リーダーである人は、まず相手に奉仕し、その後、相手を導くものである」というリーダーシップ哲学となってる。以前の単に方法やメリットを示すリーダー術から、人間性への深い洞察に基づく哲学であるとして、最近は比較的スポーツ業界も含め、多くの人々から支持されてきてる。「利他」や「謙虚さ」の文化が根強い日本において、サーバント・リーダーシップは受入れやすいはず。
 いつも従来のリーダー論に疑問を持っていたのは、「地位の高さ」やそれに伴う「権限の強さ」が、リーダーシップ力を決めるのではないと思うことや、現代の不確実性が高い中において、リーダーに「こうやれば成功する。」という指導は難しい。リーダー研修でそれを補おうとしても、リーダー像を示して育成するけど、リーダーシップの資質を持つものは、ほんの一握りの人に宿るものだし、リーダー研修はその確率を上げていくものであるから、その原石を見つける作業も含め効率的であるか疑問である。
 現代の多様性を受け入れなければならない組織やチームづくりは、チーム構成やチーム文化、人が入れ替わることで発生するコミュニケーションの仕方などの全てをとらえてマネジメントするのは困難や。だからこそ、現場の試合を1回1回止めてマネージャーの判断を待つより、試合中(仕事中)にメンバー全員で判断と働きかけをしていく方が、動く中でのタイムリーな判断や発想によって、今まで以上の問題解決のスピードが生まれる。

- 変化は、『仕組み』と『心理的安全性』がないと進めていけない -
 誰でも“変化しろ”と言われると、難しく目新しいことをしないといけないと思い不安になりがちやと思う。僕も同じ。よく、自分自身がパラダイムシフト(当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化すること)を突き付けられた時には、真っ先に「ぼくができるかぁー!見たらわかるやろ。」と聞こえるように発することもあった。
 チーム全員が変化を受け入れるまでには時間がかかる。理想に対して周囲に働きかけていく“調整”に、とても難しさを感じる。いままでの“あたり前”にメスを入れることは容易ではない。
 その解決は、『心理的安全性』と『仕組み』だ。人の意識の変化を待つよりも、『仕組み』で気が付いたらそうなってたと言わせたり、チーム内で気兼ねなく発言する、または失敗できる『心理的な安全性』を確保することでチームメンバーの参加意識は高まり、チームで成果をつくりあげることに躊躇することも少なくなるはず。

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