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テクノ・リバタリアン

最近流行ってる新書で山積みになっていたので、気になって買ってきました〜

ペイズ定理
「統計的にものすごく低い確率でしか起こらないこと(飛行機の墜落)に、なんらかの要因(乱気流)が加わって確率がすこし上がったとしても、ヒドいこと(墜落)はやっぱりものすごく低い確率でしか起こらない」

世界を数学的に把握する者たち」が「テクノ・リバタリアン」リバタリアンは自由原理主義者で、道徳的・政治的価値のなかで自由をもっとも重要だと考える

最強のハッカーでもあるエドワード・ソープは、カジノの人気ゲームであるブラックジャックのバグを発見し、「カードカウンティング」によって51%以上の確率で勝てることを数学的に証明した

リバティ」は自律(責任もともなう自由)、「フリーダム」は好き勝手とか、自由奔放(制限なき自由)のニュアンスで使われるから、制限的な自由を論じる政治思想としては、「自由主義」はリバティを語源とするリベラリズムに、「自由主義者」はリベラリストになる

知能指数(IQ)は学力(偏差値)と同じく正規分布する。これはベルカーブとも呼ばれ、平均付近にもむとも多くの事象が集まり、そこから離れるほどまれになる。IQ175を超える者は日本に約30人世界でも約2300人しかいない

には大きく分けて"システム化"と"共感"の2つの機能があり、両者はトレードオフの関係にある」と考えた。共感には、相手の感情と自分の感情を重ね合わせる「感情的共感(相手が泣いていると自分も悲しくなる)」と、相手がなぜそのような感情を抱くのかを理解する「認知的共感(泣いている相手を見て、その理由を察知する)」がある。後者は「心の理論」とも呼ばれる

ティールは、自由な市場での熾烈な競争を熱烈に支持する一方で、起業においては、競争は利益を減らす敗者の戦略以外のなにものでもないと考えるようになる。大きな利益をもたらすのは独占であり、そなためには協力こそが最適戦略

はコンピュータより少々複雑ではあるものの、入力出力フィードバックループにすぎない。"わたし"とは「自己の活動を伝え、それによってさらに生成されるデータを伝える、読み取り可能な事実と統計数字の集合

ゴルドンの最大の業績は、データのばらつきを正規分布と偏差で記述するという独創によって、近代統計学の基礎を作ったこと。極的な異変は世代を経るごとに平均に近づいていくという「平均への回帰」を発見している

サム・アルトマンは、「ChatGPT」の公開で世界的なAIブームを巻き起こすと、OpenAIの企業価値は800億ドルにものぼると試算されるまでになった。総額100億ドルの出資を含めて株式の49%(独占禁止法に抵触しない上限)を所有するマイクロソフトは、株価も最高値を更新した

最初の発火(期待)が始まってから結果(報酬)が出るまでの約1.8秒の「待ち時間」にドーパミン・ニューロンの発火レベル(発火頻度)が徐々に高まっていき、緑の光が消える(結果が出る)瞬間最大値に達した。シロップを増量する(報酬を大きくする)と、「待ち時間」の最大発火レベルもそれに応じて高まった。ドキドキする時間」に脳の快感回路は徐々に活動を高め、期待感が強まっていく

トマス・マルサスは、のちに大きな影響を与えることになる『人口論』で「人口は幾何級数的に増加するが生活資源は算術級数的にしか増加しないので、生活資源は必ず不足する」という暗鬱な未来を予測した

コンストラクタル法則
べジャンによれば、生物であれ無生物であれ、あるいは微細な分子から広大な宇宙にいたるまで、この世界に依存するすべての物質(もちろん人間も含まれる)はひとつの単純な規則に従っている。それが、「流れがあり、かつ自由な領域があるのなら、より速く、よりなめらかに動くように進化する」という原理で、これには例外がない

組織の"進化的"な目的はより効率的に情報が流れるようにすることなのだから、自由で風通しのいい(情報がより速く、よりなめらかに流れる)組織が生き残り、そうでないものは淘汰されていく

「世界を数学的に把握する者たち」の「テクノ・リバタリアン」がどのような思考で、どのような行動を取るのか、天才たちの考えが分かる1冊で、とてもおすすめです


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