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御社にそのシステムは不要です

シノミー (ジョイゾー 四宮社長)の初の書籍、『御社にそのシステムは不要です』をもらったので、早速読んでみました。中小企業向けの失敗しないIT戦略のヒントがたくさん書かれています。

野良システム 経営課題を解決する"手段"でしかなかったはずのIT化が、いつの間にか"目的"にすり替わってしまった結果。

DXとは、審査し続けるデジタル技術を、人々の暮らしはもとより、企業や行政といった組織、あるいは社会そのものの仕組みの中に浸透させていくことで、根本的なところからより豊かなものに変革すること。

IT化は、目的ではなく手段である。何のためにIT化するのか、IT化で何を解決したいのか、問いかけ続ける。

IT化によってできるのは、1.日々の業務のムダとムラをなくす。2.リソースの配置の最適化、3.新たな事業や働き方を創出

野良システムにならないようにするには、誰にでも簡単に使えるシステムでえればいい。

リソース配置の最適化は、仕組みの継続性を高めると同時に、各業務の安定性と安全性を高めることも一役買う。

業務改善を図りつつ、お客様の満足度も失わないためには、どのような手立てが必要となるのか、取捨選択して検討できるのも、IT化するものは、何のため?という視点を失わなければこそ。

業者が、これがいいはず。これが便利だろう。と考えて作り上げるシステムが、会社の実務や社員のニーズに合致するとは限らない。

ITすると決めたら、会社のことをよく知っている会社の中の人をIT化の担当者、業務改善の担当者にする。

担当者の不可欠な要素は、1.顧客目線を持っている。2.IT化に取り組む熱量がある。3.失敗を過度に恐れない。

IT化は、担当者が自分たちのためと意識を強く持っていると感じられる会社ほど、スムーズにうまくいく。

IT化を成功させるには、熱量がないと乗り越えられない、いくつかの壁がある。社長の熱量によってIT化の結果が左右される。

未来の壁を乗り越えるには、正解がないことを大前提として、やれることをやってみよう。と、前に踏み出すことが大事。

この課題は、本当にIT化しなければ解決できないか?という視点が大事。業務フローの改善で解決できることもある。

IT化で重要なのは、"優れたシステム"を作るのではなく、"使いやすく、役に立つシステム"を作ること。

できあがったシステムにお客様が価値を感じるかどうかが重要。

要望に対して、なぜ?を聞かずに、機能だけ満たすツールを提案してくるSIerには注意が必要。

SIerが担う作業は、1.課題の発見と整理(業務目的の明確化)。2.IT化の計画と全体像設計(要件定義)。3.データベースとデータの流れを設計(設計)。4.システムを作る(開発)。5.運用と改善(運用改善)

最初のヒヤリングによる業務の明確化と、課題の発見と整理は、システム化の1番のポイント。

会社の課題を理解し、業務改善や成長のために力を貸してくれる信頼できる業者を選ぶことがとても重要。

比較、検討に時間をかける慎重さより、とりあえずやってみようとする積極性の方が、IT化には向いている。

スモールスタートをする。重要なのは、現場にシステムをきちんと根付かせて、各部署の社員が使いこなせるようにすること。

人は変えたくないのではなく、変えられたくない。何のための再確認と共有。今ではなく未来に目を向ける。

理想的なシステムとは、できるだけシンプルで、その時点で必要最低限の機能が備わっている状態。

中小企業が業務改善するのに、とても多くのヒントが書かれている1冊でとてもオススメです!


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