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30分ファシリテーション

アカデミア同志の前田さんが、新しい書籍を出したので読んでみました〜!今回は、会議のファシリテーションに関する書籍で、オンライン会議にも対応しています。

一座建立
茶道で用いられる言葉で、「主客に一体感を生ずるほど充実した茶会となること。会に顔を合わせた人々の心を合わせて、より良き会になるように気持ちを尽くすこと」

心構えだけでは会議がまとまらない。重要な役割を担うのがファシリテーター

会議チェック10問
1.結論が出ない
2.発言しない人がいる
3.話が長い人がいる
4.会議の時間が長い
5.会議の回数が多い
6.参加人数が多い
7.伝わっているかどうか分からない
8.資料がわかりづらい
9.目的・ゴールが不明確
10.進行が未熟

1つでもチェックが入ったら、何かしらの問題を抱えているかも。3つ以上は間違いなく問題あり

会議にかかるお金のイメージ
出席者人件費 年間124万円 + 会議費など 124万
※年収の500万の参加者が11人参加し年間45回=45時間行う場合
年間248万円のコストがかかる

248万円のコストは、5〜20%の会社利益率だと、約1240万〜4960万円の売上が必要

会議は3種類に分類できる
1.決める会議 経営会議、取締役会
2.報告する会議 報告会議、定例会議
3.アイデアを出す会議 ブレスト会議、企画検討会議

認知心理学者のジョージ・ミラーが提唱する「マジカルナンバー
人間が瞬間的に把握できる情報数は「7±2」が限界。会議も5〜9人が適正。リモート会議なら5人が限度

最初に雑談を行う
参加者が発言しやすい雰囲気を作る「この前、A社に訪問した時にBさんに久しぶりな会いました」「最近できた近所の店のランチが美味しかった」といった共通の話題で雑談する

人間の集中力は15分周期
目安となる時間は、「15・45・90の法則」人間が深い集中力を発揮できるのは15分間。人間の集中力を持続できる時間をベースに決めた方が会議の生産性が高まる。1つの議題を15分に設定

複数の議題から会議で扱う議題を決める。決め方のコツは、まず課題内容を精査して、報告事項なのか、提案事項なのかを見分ける。決済者が議論しそうな議題を優先することも重要

時間が経つと優先順位が変わることもある
今回の会議では優先順位が低くても、時間が経過したら時間軸が短くなったり、重要度が高くなったりするこがある

議事録に記載するのは、「議事タイトル」「概要」「結論」「ネクストステップ」「担当者」の5項目。1枚のフォーマットがあれば、議事録作成も容易に行える

議題の精度は70%程度に設定
会議で決裁者や参加者から不備を指摘されることもある。70%ぐらいで付議して、会議の場でアドバイスをもらい、より精度が高まるようにブラッシュアップしていけばよい

決裁者は意思決定に専念すべき
会議中にファシリテーションに集中力を奪われると、的確な意思決定に影響を及ぼす可能性がある。若手にファシリテーションを委ねると、その難しさを実感して、その後の会議に協力的になるというメリットもある

リモート会議に効果的なアイスブレイクは、「数字当て」自分にまつわる数字を発表して、それが何の数字か当てる。チャット欄に各自が数字を記入して、ファシリテーターが気になった数字を取り上げて、みんなで予想する

若手社員から話を聞く
アイデアや意見を聞く場合には若手社員から指名する。役職者が先に発言すると、若い人は萎縮して意見を言わなくなることがある

いつもよりも声のトーンを少し上げて、積極的に会議に参加している感を出すようにする。こうしたファシリテーターの姿勢が伝わると、参加者も協力してあげたいと思うようになる。勇気を持って意見を出してくれた人を必ず褒めるようにする

ダラダラと話している人がいたら、話している最中に、大きめの声で「なるほど!」「えっ!」と言って介入してみる。話が止まることがあり、その隙に「私もそう思いましたが、Aさんはどう感じましたか?何か意見はありますか?」と別の人に振って切り抜ける

参加者のタイプによって話し方を変える
論理型タイプ(腕を組む、淡々と話す)
→事実や数字を正確に伝える。単刀直入に結論から伝える
堅実型タイプ(声が大きめで早口、無表情)
→納得するまで粘り強く接する、選択肢を与えて選ばせる
独創型タイプ(目を合わせる、生き生きと話す)
→数字など複雑な話をしない、選択肢を絞り込んで提示する
感覚型タイプ(ゆったりと話す、笑顔で接する)
→丁寧に話す、賛同者が多いことを伝える

3つ以上の意見がある場合は多数決、2つの意見の場合は「大岡裁き」にする

ファシリテーターが単独で見出しを決めないこと。「これらをひと言で言うと、なんになる?」「このグループのタイトルは何がよい?」といったように、参加者から見出し案を出してもらう

取り除く」「大胆に減らす」「つけ加える」「大胆に増やす」という4つの切り口からアイデアを掘り起こしていくと、ときに大きなイノベーションが誕生することがある。オズボーン・チェックリストよりも項目数が少ないので、その場で議論しやすいというメリットがある

意見やアイデアの発散段階ではオープン・クエスチョン収束段階ではクローズド・クエスチョンを使う。会議の前半ではたくさん意見を出したいのでオープン・クエスチョン、後半に入ると意見を整理して合意形成をはかりたいのでクローズド・クエスチョンで締める

外付けのウェブカメラなら画素数や解像度が高いうえに画角の調整までできる製品もある。綺麗に表情を映せる。ノイズが出ないようにイヤホンマイクを使うようにする

リモート会議では、PCのカメラに目線を合わせて話すようにする。ちゃんと相手の顔を見ながら話しているように感じてもらえる。

ファシリテーターは、こまめに声をかけるように心がける。「ここまで問題はありませんか?」といった投げかけをして、常に配慮していることを伝えるようにする

プレゼンの書籍を多く出している前田さんの会議のテクニックが詳しく具体的なケースで書かれていて分かりやすい書籍です。会議をスムーズに進行するために、1度は読んでおくとコスト削減に大きく貢献できる1冊でオススメです。



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