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不惑の韓流女優シリーズ⑩イ・ナヨン~結婚・出産による長いブランクをどう乗り越えていくのか

わたしが、韓国ドラマにハマった2004年頃には、もう、すでに全盛期をむかえていたような気がします。
   イ・ナヨン   1979年生まれ   42歳

もともとモデル出身の抜群のスタイル、目鼻立ちのはっきりした個性的な美人で、媚びのない気さくな雰囲気が素敵です。イ・ナヨンは、同年代の女優さんのなかでも、早くから演技力が認められていました。

2004年には、「小さな恋のステップ」で青龍映画賞の主演女優賞を受賞しています。2006年にも「わたしたちの幸せな時間」で、カンドンウォンと共演して、主演女優賞にノミネートされました。
メロドラマでよし、サスペンスで良しと演技の幅を広げていったのです。

2008年キム・ギドク監督の「悲夢」で、オダギリ・ジョーと共演しましたが、このとき、首をつったまま意識を失うという大事故となりましたが、それも彼女の女優魂を現わす逸話となりました。

韓流ドラマのワクに収まるような女優ではなくなり、本格的に韓国映画に出演するようになり、2012年に、あのソン・ガンホと共演した映画が「凍える牙」です。ソン・ガンホと渡り合うイ・ナヨンの存在感は素晴らしく、これだけの女優になったのだから、その後は順風満帆かとも思われました。

しかし、2015年に、ウオンビンと結婚、そして出産となり、イ・ナヨンの姿を、ドラマでも映画でも見ることはなくなりました。

麦畑の中で行われたというウオンビンとイ・ナヨンの結婚式の写真は、まるでドラマのように素敵で、韓流ファンを沸かせましたが、2人の出演作がこんなに待たされるとは、そのとき誰が予想できたでしょうか。

しかし、ついにイ・ナヨンは、2019年「ロマンスは別冊付録」でドラマに復帰します。

イ・ナヨン演じるカン・ダニは、夫が事業に失敗し離婚して、住む家もなくなり、子どもを養育するために、就職しようとしますが、結婚前の素晴らしい経歴は少しも考慮されず、面接も落ち続けてしまいます。そんな、まるで、自身と被るような、自虐ネタのような主人公を、その変わらぬ美貌と演技力で、胸キュン要素たっぷりに演じていました。相手役は、新韓流四天王ともいわれるイ・ジョンソクですが、ウオンビンの全盛期を知っているわたしから見ると…。でも、まあ、彼は彼でいいのかな。(なに、この、上から目線は!)

実際のイ・ナヨンは、カン・ダニのようなみじめな思いはせず、復帰ドラマで主演を務め、イ・ジョンソクからも「憧れの女優さんと共演出来て嬉しい」と言われ、あいかわらずスターのままではあります。

女優に限らず、結婚・出産という人生の節目のために、30代後半の脂がのってくる頃に、キャリアの空白期を迎えてしまうケースは珍しくはありません。結婚を選ばず、仕事を取るという選択肢ももちろんありますが、あのウオンビンが、バージンロードで待っていたら…。うーん、難しいでしょう。

結果として、夫婦どちらもスター同士のカップルのうえに、夫の方が復帰に躊躇しているとなると、彼女の今後の活躍も手放しで期待できないところもあります。

しかし、母となり、なかなか復帰できない韓流スターを夫に持つイ・ナヨンならではの、今を生きる女性の物語をぜひ見てみたいと思うのです。





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