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人生最後のラブストーリーは・・・なんてことを考えさせられる「妻への家路」

妻への愛を語るラブストーリー、いわゆる「愛妻もの」というジャンルだけれど、物語の主役は妻に先立たれた男性、特に老境に入った男性が、妻への想いを熱く語っている作品は、圧倒的に女性にも人気なのではないだろうか。もちろん、女性全員が好きで支持するわけではないけどね。

さだまさし「関白宣言」は、発表された当初から、女性差別だ、いやラブソングだと、なかなか論争のもとになったものだった。

当時は、いかにもイマドキの若者って感じだったさだまさしが、今では、すっかり好々爺といった感じで「関白宣言」を歌っているのを見ると、「俺より先に逝ってはいけない」というくだりで、なんとも言えず、ジーンとくる。男女の平均寿命だけ見て、妻が自分より長生きすると信じている男のなんと多いことだろうか。

それは、なにも日本に限ったことでもないような気もする。

中国の巨匠チャン・イーモウ監督が、主演にコン・リーを迎えて、文化大革命を背景に、夫婦愛を描く・・・といったら、絶対にハズレないだろうと思ったが、そのとおりの映画だった。『妻への家路』

そして、愛妻ものを陰で支えているのは、知性溢れる夫の存在。彼のそこもまた、万国共通だ。彼の眼を通して、妻が描かれ、愛が描かれるわけだから、当然といえばそうだが、夫はみななぜかインテリばかりで、いわゆる無頼派とか、マッチョな男ではないんだなこれが。
この映画の夫役は、チェン・ダオミン。皇帝からマフィアのボス、気の弱い普通の男まで演じられる演技派俳優だ。コン・リーとのケミも良かった。

そして、日本では、愛妻ものといったら、やはり、これでしょう。

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「そうか、もう君はいないのか」タイトルだけで、泣けてくる。
テレビドラマ化された時は、主演は、田村正和。妻役に富司純子。納得のキャスティングだ。

やはり、愛妻ものは、王道のラブストーリーなのだ。


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