これから声優・役者を志す人たちへ

どうも翔太郎です。

実は僕、プロの声優になりたくて専門学校や養成所を計7年ほど通っていたことがあります。その中で講師からの演技指導や舞台発表で培った経験を元に、これから役者(特に声優)を目指そうと考えている人たちが何をすべきなのかを書いていきます。もちろん役者であればジャンルに関係なく共通している内容も大いにあるはずです。ぜひ参考にしてください。

1.まず自分自身がプロの役者になるにはどの程度の努力が必要であると思っていますか?

当然ここを甘く見てかかると、その場で和気藹々と友達と楽しくやるだけのお遊戯会で終わります。

夢を叶える為にやってきたのに講師の厳しい指導に自身の力不足を省みるでなく、不満を感じふてくされて辞めていった人をたくさん見ました。

もちろん才気あふれる素質の持ち主が、順調にプロへの階段を登り活躍していく人もいますし実際に知っています。

しかし勘違いしてはいけないのは、自分もそうなれると専門学校や養成所にただ通えば大丈夫とは考えないことです。

プロになるのはもちろん難しく、そしてなによりプロとして活躍し続けることがもっと難しいからです。少なくとも同じところに通っていてプロになった人は、自主練をしているのを見たことがあるので努力もキチンとしていたのは間違いないです。

つらつらと書きましたが、始めてみたら意外と楽なアルバイトを求めるような感覚の人ばかりです。「思っていたのと違う」とスッと消えて残ったのは半分以下というのが、養成所の段階から起こるのですからプロはとてもハードルの高い世界です。

これらをクリアできるかというのが第一段階です。子供の英会話教室でワイワイするように教えてくれませんよ、というのを理解してください。

2.プロになるためにかけられる時間と情熱

これは個人差がありますが全日制の演技学校に通えるならそこがいいです。

「親の脛はなくなるまでかじってください」と声優の中村悠一さんも言っていました。

これは僕も本当にそうだと思います。中学・高校のときから放課後や土日に通える範囲に養成所がある都会住まいならともかく、地方から上京する方は生活費を稼ぎながらと考えると時間をつくるのが非常に難しいです。

演技には問題集や解答がありません。なのでプロの方々から指導を頂いて、そこで少しずつ演技を理解していく以外に学び方がないため時間はあればあるだけいいです。

発声、滑舌、ボーカルトレーニング。基礎を鍛える時間だけでも膨大で、演技について自主トレーニングしようと考えるといくらあっても足りません。

僕は全日制に2年通ってようやく、演技を上達させるために自分に必要なものを理解できたかなという程度です。演技が自分の中でどういう感覚なのかはまだまだわかっていませんでした。

しかし演劇すらやったことのなかった身としては大きな前進をしたと思います。

3.とにかく積極的に行動する

「人の前で演技するのは恥ずかしい」と思うのは当たり前です。プロでさえ緊張してしまうのですから。

ですがその緊張と演技をすることを切り離していけるようにするためにも、周りが全然手を挙げないところでも何かを披露する場面ではとにかく挙げてください。

なんなら他人から演技するところを見られて興奮するマゾヒストになるくらいがいいです。

初心者がプロような演技ができないなんて当たり前なんです。下手だなと思うのも当たり前なんです。それをどうにかするために高いお金を払って通うのですから、恥ずかしさで何も披露しないのはお金を捨ててるようなもの。

がむしゃらに感じたものを見せる。そして指摘をもらって初めてどうすればいいのか改善案を考えられるので、最初はどんどん演技課題を貰ったら挑戦するべきです。他の人たちが座って縮こまっている間に、自分に時間を割いてもらえたらそれだけコスパがいいということですから。

どんどん挑戦して指摘のレベルを上げてもらうと、またわからない壁に当たります。それがわかるようになって演技プランを狙って返せるようになると成長を感じますよ。

他の人より抜きん出て成長するためには、とにかく講師に見てもらうことが1番であることは間違いないです。明らかにレベルの違う上手い人ならともかく、初心者たちが集まって演技についてどうこう話し合っても向上はしません。

・最後に

「悔しいなぁ 何か一つできるようになっても またすぐ目の前に 分厚い壁があるんだ すごい人はもっとずっと先のところで戦っているのに 俺はまだそこに行けない」

『鬼滅の刃』竈門炭治郎の有名なセリフです。何にでも言えることではありますが、役者ほど壁にぶつかりながら進むことを感じるものはないと思います。

自分の中で「こうかも!」と思うものが出ても、指摘されれば違うこともままあります。

ある時突然気づいて成長したり壁にぶつかったままだったり、すごく曖昧な感覚で進んでいくものなのでなげやりになって諦めてほしくはないですね。

時間を上手に使って真剣に向き合った人だけが進んでいける世界だと思います。

この記事が一助になれば幸いです。他にも色々書いていこうと思います。

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