見出し画像

特撮ヴィラン語り ~その18 超合体怪獣ファイブキング~

2014年放送の「ウルトラマンギンガS」。前年の「ウルトラマンギンガ」の続編にあたるこの作品は、今放送されている「ウルトラマンZ」までの撮影スタッフの布陣を揺るぎないものにした功労作ともいえるものでした。
とにかく怪獣とウルトラマンの「デカさ」を魅せるカメラワーク、めちゃくちゃ細かいところまで作り込まれたミニチュアセット、ハイレベルな合成技術。
大半のスタッフがいわゆる「B級映画」出身の方々で、しかしだからこそめちゃくちゃこだわりが深く、

円谷プロの長年のノウハウという最高のオモチャを手にしたことで最大限以上に遊びに遊んだ結果すんごい映像になっちゃうという

とんでもない科学反応を起こした作品です。

その「ギンガS」前半の最大の敵が、今回紹介するファイブキング。
「ウルトラマンティガ」「ウルトラマンダイナ」「ウルトラマンガイア」に登場した5体の怪獣を合体させた強敵です。

まずそれぞれちゃんと知らない場合どうしろと

うん、そうだよねーわかるー←

どんな怪獣が合体しているかですが、

まず頭と上半身は「ウルトラマンティガ」の第一話に登場した超古代怪獣ゴルザ、超古代竜メルバがベース。
ティガが活動していた古代文明に伝わる伝説の怪獣で、ゴルザは頭部から放つ超音波光線、メルバは目から放つ光弾をを武器としています。
特にゴルザは平成シリーズではよく再登場していて、火山のエネルギーを吸収したファイヤーゴルザという強化形態もあります。

相方のメルバ全然出ないけど
格差酷すぎだよ最近のお笑いコンビによくあるやつやめてよあんたら

右腕は「ウルトラマンダイナ」に登場した宇宙海獣レイキュバス。カニやエビをミックスしたような見た目ですが、なんと一度はダイナを氷漬けにして打ち負かした強敵。
口から火炎弾と冷凍ガスの両方が放てるし、見た目通り巨大なハサミも武器です。
大抵は火炎吐くヤツと冷気操るヤツって別々なのが定番なんですが、両方使えるって何かそれだけで強く思えますよね。

知らんけど←

左腕は「ウルトラマンガイア」に登場した奇獣ガンQ。はい、見た目通り目玉の怪獣です。
こいつはいわば妖怪みたいな怪獣というか……悪い陰陽師が作り出した怪物といえば分かりやすいのかな。巨大な目玉から敵を吸い込むビームを出す能力を持ちます。
こいつもゴルザ同様に再登場が多いんですが、何故か仕草を可愛く見せて萌えキャラにされるパターンが多いんですよね。

……萌えるかこの見た目で?

下半身は、同じ「ウルトラマンガイア」に登場した宇宙戦闘獣超(スーパー)コッヴ。
「ガイア」の第一話に登場したコッヴのパワーアップバージョンです。
元々コッヴは違う銀河で生きていた怪獣だったはずが、地球滅亡を企む根源的破滅招来体(だから長い)に無理やり地球まで連れてこられて、その環境変化に馴染めずに暴れ出したというバックボーンがあります。
「ガイア」では子供たちが育つ巣ごと地球に飛来させられたりもして、もちろん巣ごと全部やられました。

いやめっちゃ被害者やん無慈悲かヲイ

武器は両腕の鎌と、頭から放つ破壊光弾。鎧を着たような見た目がカッコいいんでもうちょい再登場してもいいと思うんですが……「ガイア」以降は全然姿を見ず。

そんな5体の怪獣が合体したこのファイブキング、さすがにめちゃくちゃ強いです。合体した怪獣の武器をフル活用し、一度はギンガとビクトリーの2人のウルトラマン、さらにはビクトリーの相棒といえる味方怪獣のシェパードンをまとめて打ち負かすほど。
まさに強敵という暴れっぷりでしたが、

ちょっとよく考えてみよう。
5体合体してる怪獣のうち、再登場が多くてメジャーといえる怪獣は2体。あと3体は再登場自体がなかなかない連中。

知名度の格差エグくない?

いやもうこれあれじゃん、

新メンバーで後から入ったはずのアイクぬわらさんが一番活躍しまくってる超新塾みたいな状態じゃん

怪獣界にも知名度の格差ってあるのね……
エグい……エグ過ぎるよ……

せめて超コッヴはもっと出してやってよあまりにも報われないよ……

matthew

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?