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【 第47回 】地域と学校がつながろう(1)

◆「元気な学校づくり応援プロジェクト(3)」が始まります

これまで4回にわたり、「地域と学校の連携・協働」について書いてきました。
これからは、今まで以上に、地域と学校がつながることを求められるようになっていきます。

いよいよ新年度から「地域学校協働本部」を立ち上げる、という学校も多いでしょう。
新しく組織を作ったり、新しい取り組みを始めたりすることは、大きなエネルギーが必要ですし、戸惑うことも多いと思います。
そんなとき、どのように進めていけばよいのか、なにか参考になるものがあるといいのに…と思いませんか?参考にしようと文科省のHPを見てみると、そこで紹介している先行事例は、けっこうしっかり取り組んでいるものばかりで、うちではとてもそこまでやれないよ…と困っている学校も多いと聞きます。

そこで今回のコラムからは、「授業と学び研究所」が「元気な学校づくり応援プロジェクト(3)」として開発した「地域&学校協働ワークショップ」「協働ワークショップ用ワークシート」をご紹介したいと思います。
授業と学び研究所のHPはこちら↓↓↓

このプロジェクトは、上記のように、新しく組織を立ち上げようとしているが手順がわからず困っている、という学校の声に応えようと開発されました。
「ワークショップ」形式で進められるように、すぐに使える「ワークシート」と、進め方がわかる「ガイドブック」が用意されています。
平成29年2月19日に開催される「愛される学校づくりフォーラム2017 in 名古屋」で発表されるものをいち早く当コラムでご紹介していきますが、詳細についてはフォーラム終了以降に「授業と学び研究所」HPにアップされますので、そちらをご参照ください。

ではプロジェクトの内容に沿って、流れをご紹介していきます。
まずは「ワークショップを始める前」に、学校が留意しておいた方がよいことについてです。

◆組織が目指すこと

新しく組織を立ち上げるときの流れは、だいたい次のようになると思われます。

学校が組織の参加者を選定する。
参加者を招集して会議を開く。
会議の議題は学校で決める。
こうしてみると、学校はかなりの負担感を持たれることと思います。
組織立ち上げの趣旨が明確になっていないと、最初の段階の「参加者を選定する」というところから、誰を選べばいいのかわからないでしょう。
まずは「地域学校協働本部」の定義を確認するところから始めなければなりません。

簡単に言うと、目指しているのは次のことに尽きると思います。
「学校と地域(保護者、住民、企業を含む)が一緒になって、地域の子どもたちを育てていこう」

それを実現するための組織が「地域学校協働本部」だということですね。
学校には、ここをしっかり押さえておいてほしいと思います。

◆小さく始める

組織の定義を確認したところでご提案したいのは「小さく始める」ということです。
最初からたくさんの人に参加してもらえば良い活動ができる、というわけではありません。
人数が多ければ、それだけたくさんの思いや意見があり、それをまとめるだけでも大変なことです。また、いざ活動を始めようと動き出しても、足並みが揃わずになかなか前に進まないということも起きてきます。

そうしたリスクを回避するためにも、まずは核となるメンバーを少数決めて、その人たちで土台を作るのが良いのではないかと思うのです。土台がしっかりできていれば、上に載せる建物が大きくなっても、しっかり支えることができます。

では、核になるメンバーとはどのような人たちでしょうか。
それは「今の学校」をよく知っている人たちがよいと思います。例えば、PTA役員などの保護者、地域コーディネーターなど学校と地域をつなぐ役割をしてくれている人などです。これらの人たちは、すでに学校とのつながりがある人たちですから、学校の現状がわかっていますし、課題も共有しやすいでしょう。

このように、参加者の選定の段階では「小さく始める」ことを念頭に進めるのが、活動をスムーズに動かすコツだと思います。
小さく始めて、大きく育つ活動になるといいですね。

(2017年1月30日)

【お知らせ】
上記でご紹介している「元気な学校づくり応援プロジェクト(3)」は、現在(2021年8月)はご利用いただけません。ご了承ください。

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2013年4月~2018年3月まで、5年にわたり寄稿・掲載された教育コラムの原稿集です。

保護者の視点で考えていた教育のこと、また先生方へのエールなど、自由に書かせていただきました。



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