30歳が見えてきた【クオーターライフクライシスについて】

社会人になってからの友達で、すっぴんで会える人ってあんまりいないな。
ふとそう思っていた。

昨日突然、大学時代の友人から

「後輩くんが誕生日だから誕生日会に来ないか、24から25になって祝われたいらしい」

との連絡がきた。
後輩君は、同じ大学の2個下の男の子で、とても優秀で優しい。
一方かなりの合理主義者だったので、誕生日を祝われたいと今まで言っていた記憶が全くなく、驚きながらも素敵なお誘いに乗ってタクシーで急遽向かった。化粧は普通にできなかったのですっぴんで行った。

一番乗りで会場についた後、彼と二人でパーティー前の静かな会話を楽しんだ。
その中で、クオーターライフクライシスについての話で盛り上がった

クォーターライフ・クライシスとは
20代後半〜30代の多くが経験する心理状態のことだ。同年代の人が自分よりも輝いて見えたり、自分らしさを見失ったりする状態を指す。科学ライターの著書で提唱されて以来、アメリカやイギリスなどで広く浸透している。

人生の4分の1が過ぎる時期は、若者というカテゴリーに当てはまらなくなる一方で、一人前の大人として扱われないこともあるだろう。大人に移行しきれない焦燥感から人生について不安を感じたり、幸福感を得にくくなったりする人は多い。

実際に、2017年のLinkedIn Corporationの調査では、25〜33歳の7割以上がクォーターライフ・クライシスを経験していることが明らかになっている。

クォーターライフ・クライシスとは?心理学で言われている状態、解決のヒント | MarkeTRUNK (profuture.co.jp)

正直ちょっとびっくりした。
なぜなら彼はプロフェッショナルファームでバリバリ働いて、私からすると何の不満もなく成功しているように見えたから。

その話を率直に伝えたら

「みんな実は一緒で不安なのかもね」

そう彼は笑っていた。

そのあとほかのメンバーも合流し、30ぴったりの先輩は
「30も結構いいよ」
と軽口をたたいていたが、おそらく本当に20代後半でもやもやしているよりも、いっそ30になってしまったほうが吹っ切れるのだと思う。

とはいえ、キャリア、結婚、子供、その選択が多様化して
正解がないことが逆に私たちを悩ませているんだということについては
20代も30代も変わらないということで、話は大いに盛り上がっていた。

私は子供が欲しくない、そんな話をしたら共感してくれる人も見つかった。
逆に子供は欲しいけど結婚相手がいない、マッチングアプリは何がいいか
そんな話にも花を咲かせ、人はままならんものだねーとみんなで頭を抱えたりした。
キャリアについても、ちょうど転職すべきか、独立すべきか、何をすればいいのかみんな悩んでいた。

結論、20代後半は悩むのにみんな忙しかった。どんなに成功して見える人でも。
自分には見えていない困難があるのだ、と気が付いて、想像力をもっと鍛えようと思った。

そして、自分や人の悩みや考えていることを素直に話すのってこんなに楽しい時間なのかと、久しぶりに感じてあっという間に帰宅する時間になった。

いつからだろう、会社員になってから

すっぴんでも気にしない、だらしなくても許しあえる友達
自分のありのままの意見を頭に浮かんだ瞬間にいえる友達
自分の恋愛や結婚、仕事の話を、「マウントになってないか」と気にしながら単語を選ばずに済む友達

意外とそんな友達ってできてないなー、
この関係はすごくありがたい贈り物なんだ、
と思って大学時代の旧友に心から感謝した一日になった。

きっとリアルでもネットでも良い、どんな人間も、共感と優しさでつながり助け合いながらいろんなクライシスを乗り越えていけるんだ。

そう思うと気が楽になった。

やっぱり顔も心もすっぴんが一番楽だ。


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