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日記

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2020年12月の記事一覧

2020/12/30(未明-p.104)

 保坂和志の文章はおもしろいところは夢中になって、我を忘れて、文章と自分の距離がゼロにちかい状態になって文章に没入するが、どうでもいいときはどうでもいい。飛ばしてしまう。

 それで、いよいよ保坂和志だ、と思い、保坂和志を読むのにこの身体ではお行儀がよすぎるなと思われ、ソファ席に移動させてもらい、靴を脱ぎあぐらをかいたり、体を横たえて足を投げだしたりしながら『読書実録』を読んだ。コーヒーとチーズケ

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2020/12/29(未明-p.92)

 質問者が何か質問するときには、質問と答えがワンセットになって空欄に手短かに言葉を記入すればいいようになっているフォーマットがすでに存在している。フォーマットに答えを埋めるという作業ならコンピュータでもできるではないか。コンピュータでもできるような作業はあくまでも「作業」であって「考え」ではない。(保坂和志『未明の闘争(上)』講談社文庫、pp.51-52)

 なにか物を考えるということは、自分で

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2020/12/28(未明-p.78)

 クリスマスイブに下北沢に行って、『プルーストを読む生活』を買った。「日記屋 月日」というお店に行った。「日記屋」と付くぐらいだから日記がたくさん置いてあって、店舗は小さいけれど安心感みたいなものがあって、その安心感は、まえ池袋のジュンク堂に行ったとき、あそこには山のように本がたくさんある。最寄り駅の、私がよく行く本屋さんもまあまあ大きい店だが、その2倍ぐらいの本の量があるような印象で、よく行く本

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2020/12/27(未明-p.66)

 昨日『未明の闘争』は読まなかった、かわりにというわけではないけれど『プルーストを読む生活』を読んだ。
 ビシビシと線を引きながら文章を読み進めていく。このnoteに引用しよう、と線を引いた部分を今朝よみ返したんだけど、昨日読んだときはものすごく興奮していた一文なのに、今朝はそんなにビンビンこない。

 夜になると本を読もうという気にならない。頭を使いたくないというか、お酒も飲んでるし、読書は頭を

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2020/12/26(未明-p.50)

 小島信夫は「年上の女に可愛がられる男」というモチーフを長年かけて自分の中から発見したのではなく、ずっと若いときから「年上の女に可愛がられる男」について書きつづけていた。小説の内容は変化しても書いていることは一緒だった。ぜんぶの作品を読んだわけではないから断言できないけれど、なんとなく、そうなんじゃないかと思う。

 いちど、はっきり書いておいた方がいい。それはだれにとっていいのかと言えばもちろん

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2020/12/25(未明の闘争-p.32)

 柿内正午さんの『プルーストを読む生活』を買って、自分もこんな感じの日記を毎日noteに更新したくなった。この本は1年分の日記だ。
 三日坊主、飽き性で、最近は「ガサツ・ズボラ・グゥタラ」を心に唱えて日々生きているので、今日気まぐれに思い立ったことを1年間やり通しているとは思えない。むしろ、1年前に決めたものを1年後も守っていたら、
「お前、成長してないのか!?」
 と言いたくなる。

 1年前に

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