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江戸のアヴァンギャルド

現在、東京都美術館で開催されている「江戸絵画ミラクルワールド 奇想の系譜展」へ行ってきました。
「江戸のアヴァンギャルド」のキャッチコピーはマジでしたね、すごいよ…

展覧会概要
美術史家・辻惟雄が1970年に刊行した『奇想の系譜』は、それまでまとまって書籍や展覧会で紹介されたことがなかった、自由で斬新な発想の絵画の数々を紹介した。それからおよそ半世紀、かつて江戸時代絵画史の傍流とされてきた画家たちが、現代に通じる革新性によって熱狂的とも言える人気を集めている。
本展は、『奇想の系譜』に基づく、「江戸時代の奇想の絵画」の決定版。岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳に、白隠慧鶴、鈴木其一を加えた8名の代表作が一堂に会し、豊かな想像力に満ちた江戸絵画の魅力と、新たな「奇想の系譜」を発信する。
https://bijutsutecho.com/exhibitions/3214

公式サイト https://kisou2019.jp/

以下、私(日本・江戸絵画初心者)の最初の感想なんですが、そう、私は実物を観て大変驚いたんです。

みんなめちゃくちゃ怖いくらい絵がうますぎる…どれもこれも構図最高かっこいいし…なにこれ…
ど素人の私にもわかる。

展示を観ていて思ったのは、襖絵と屏風絵が多いこと。
なんというか「実際に使用するもの」に絵を描くのって西洋絵画と根本的に違いますよね。特に屏風絵って、あれはこうジグザグに立っているから、それを想定して描いたりするんだろうか?平面なのになんとなく立体なの、面白い。

展示されていた、鈴木其一「夏秋渓流図屏風」とか、(左右で対になっている)ひとつの屏風絵のなかで季節の移り変わりが描かれていたり(右側には蝉が描かれ、左にゆくにつれて木々が紅葉している)、渓流の水の流れる向きも違ったりして、中央に立ってながめていると不思議な感覚になる。展示ではまっすぐの状態だったけれど、ジグザグの屏風だったら、なんとなく見えかたが違うんだろうな・・なんて思ったのでした。
このあたり調べてみたいかも。ちなみにこの「夏秋渓流図屏風」、すごく好き。

個人的には今回の展示のキービジュアルにもなっている、異様な妖艶さを醸し出している曽我蕭白「雪山童子図」、究極の構図の妙!って感じの長沢芦雪「龍図襖」あたりワクワクしました。面白かった。
伊藤若冲コーナーはやっぱり混み合ってました。

あと、イヤホンガイドが小林薫さんなので、抜群の安定感です。あれですね。おすすめです。

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