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4年目が始まる前に伝えたいこと


今回の部員日記は、経済学部4年の松川雄大が担当させていただきます。
長いですが真剣に書くので、よかったら終わりまで読んでみて下さい。


ついに一行目に「経済学部4年」と書く日が来てしまいました。この文字の重みをまだ受け取れなさそうなまま、なんとか体裁上4年生になりました。

新1年生のみなさん、入学おめでとうございます。そして入部してくれてありがとうございます。

1年生の立場から、4年生に対してどんなイメージをもっていますか。3つ上だな、多少大人だな、何を考えてんのかな、別になんとも思わないな、など様々あると思います。

1年生から4年生で何が変わったかといえば、個人的には【モノの見方の種類】が増えたことです。その結果【多くの思考を理解しようとするメンタル持ち】と【その上で適切な方法を遂行するための取捨選択】が (以前よりも) 上手になったと思います。世間的に軽くまとめれば「大人になった」ですが、自分の感じ方ではその濃度がだいぶ違います。

1年生・2年生・3年生、これから全員が「4年生」という道を通ると思います。自分は入学からたくさんの時間を密に過ごしてきたはずなのに、ここまであっという間でした。1年生のとき何を考えていたでしょうか。思い出そうと思っても、その時考えていたことを純度100%で思い出すことは不可能ですし、日々少しずつ自分の思考が更新されている以上、はっきりとした【こんな考えだった】という記録は残せません。記憶の限り思い出してみます。

人の考えは千差万別です。4年生になったときや卒業するとき、「自分はどう変わったか」という感想は、もちろん十人十色です。それでも、この4年間を通じて『こうかわったな』という“何か”を得られれば、体育会という組織に属していた意義が非常にあるのではないかと思います。

今回は、たまたま先に生まれた身として、この3年間を通して感じたことを書こうと思います。これまで自分の趣味や得意分野を中心に、思考に関する自我を出さない部員日記の投稿をし続けてきた3年間でしたが、最終学年になった今くらいは、思い連ねることを書いてみようと思います。

大前提として、これから書くことはすべて持論なので、僕の頭の中の世界ではそう思っているというものです。本質的に正しいかどうかは、見る人によっても見る時代によっても変わるので重要視していませんが、今自分の結論としての正解を書いたつもりです。
ですが、この3年間という時間で、『体育会』という組織で真剣に試行錯誤してきたのも確かです。長いですが、よかったら終わりまで読んでみて下さい。(2回目)



● 1年生のときに感じた不満

新1年生に一番読んでほしいです。
伝えたいことは「不満は何でもいいから言ってほしい」ということです。

自分が1年生の時は、とにかく不満が絶えない日常を送っていました。「郷に入っては郷に従え」という言葉もありますが、従いたくないものも少なくありませんでした。

どんな不満でしょうか。賛否あると思いますがあえて書いていきます。

人に注意するのに自分の悪いところは直そうとしない人
8カクのジュース購入を参加すらしてない後輩に押し付ける人
後輩の近くでたばこを吸う人
審判やスコアをやってもらうのは当たり前でお礼すら言わない人
無駄に偉そうな人・無駄に汚い言葉を使う人
自分が使ったコートを当たり前のように整備せず帰る人
秘密を聞こうとしてくる人・守らない人
容姿や体型を優劣として公の場で話す人・その意見をしつこく求めてくる人

今思うと、3つほどの思考で動いていたのだなと思います。
①仲良くなるための絡み方だった、②前の先輩から引き継がれてきた当然の風習だった、③別にそんな考えて行動してなかった というものです。

たとえば、今でもジュースを後輩が買ってきたり、変な先輩風を吹かせる場面は存在します。ただそれは、お互いにそれができる関係性であることが前提で、嫌々やっている場面は3年前と比べ減ったと思います。(多分)
ちなみに自分は4年目の今でも後輩のお金でドリンクを買ってもらったことはありません。

自分の場合、1年生のときは「郷に入ってはー」の考えだったり、先輩たちと親密になれなかったことで、それを伝えることは出来ませんでした。しかし2年生になってからは「聞いてくれる先輩の前では言おう」という考えで、何人かの前では話すことができていました。その結果、「それは良くない、直していく」と先輩が変わっていったパターンもあれば、「それは違う、●●な理由があるんだよ」と教わり納得し、自分が変わっていったパターンもありました。

結局、自分で勝手にあきらめて誰にも言わず不満を抱えこんでた時間が、いかに生産性がなく無駄だったかが分かりました。

僕はこの部活に3年間在籍してきた4年生です。できる限り俯瞰的にこの組織のことを見ようと思っても、内部の人間である以上は、入って間もない”新しい目”をもつ1年生には敵いません。『ここおかしいんじゃないですか』『どうしてこうなんですか』、いくらでも聞いてください。たくさん話しましょう。なにを言われても、絶対に嫌いになることはありません。全員が目標に向けて最良の環境だといえる組織であるために、細かいことでもなんでも話してください。



● 2年生のときに感じた変化

新2年生に一番読んでほしいです。
伝えたいことは「上にも下にも絡んでいけ」です。

新しく後輩ができたと思います。後輩ができたからと言って必ず仲良くすべきとは思いません。ただ、後輩の中で一番多くの時間を過ごしていき、チーム運営的な面でも一番お世話になる1つ下の代のことは、よく分かっておいたほうが良いということです。

自分の話をすると、2年生の時、僕は先述のとおりようやく先輩と話せるようになりました。それが嬉しくて上級生の誘いに多く絡んでいた割には、1年生に対してはそこまででした。1つ下には岡田や宇津木・畑山など、自分が長く話してきた面々がいることに甘えていたのかもしれません。住吉・武藤・初田などとも先輩との川会や広報委員会を通して、絡んでいった記憶があります。

部活の仕事では必ず関わる機会はあるものの、それ以上に彼らがどんな人間なのか、何を考えているのか、どれくらい素直に話してくれるのかなど、運営に必要な要素を汲み取るにあたっても、またペアになる可能性においても、厚い信頼関係を構築するに越したことはありません。

敬語を使われ、先例について尋ねられ、また部の方向性を決める道標となる上級生として、今まで通り先輩にもたくさん絡みつつ、後輩ともたくさんの時間を過ごして欲しいなと思います。

また個人的に振り返って、1番テニスに力を発揮できたのはこの辺までの期間だったなと思います。もちろん各時期において全力を注いだのは間違いないですが、時間量的観点でみると1,2年と3,4年比べるとテニスが充実していたと言えるのは2年生の頃だと思います。大学生活に慣れ、授業やテストへの臨み方も理解し、必修が取れればそれほど苦労しない時期です。

授業優先で過ごしつつも、この2年生までの時期を精一杯テニスに使って欲しいなと思います。

ちなみにまだ経験してませんが、就活が終わったあとの4年生も暇になるはずです。自分も頑張ります。



● 3年生のときに感じた責任

新3年生に一番読んでほしいです。
伝えたいことは「自分たちの選択が部の今後を左右してくること」です。

選択とは、無数の可能性のうちの1つです。
またここでの『選択』とは、思考の選択のみならず、行動の選択など全ての言動におけるものです。

例を2つあげます。

1つめ。例えば自分たちの代は、シーズン目標を3年生で決めてから下級生への聞き取りを行いました。自分たちの代での『選択』が、部のシーズン目標の1つの指標になりました。

2つめ。例えば最上級生が粗相を重ねたり、発言と行動に齟齬があったり、理不尽に人に当たっていたら信頼を失います。おそらく下級生が同じことをやるのとでは、部の運営的側面でわけが違ってきます。そういった意味でも、上の代になっていくにつれて、行動も含めた自らの『選択』に伴う責任は大きくなります。

なので一時の感情で腹が立ったり、嫌なことがあったとしても、それを“今”·“ここで”言うべきかどうか、より一層冷静になる必要があると思います。『適切な選択』を自分自身で考えた結果の発言なら、それを遂行すれば良いと個人的には思います。

少し話を戻しますが、部全体に関する選択の責任は最上級生にあると考えています。責任とは決めたことを率先して行うことだと思っています。

ここで『部全体に関する選択』について、2つのことを話します。

1つめは、できる限り『正解』の選択肢を模索すべきということです。
人が100人いれば100通りの考えがあり、100の世界における正解が存在します。組織は人間の集まって構成されるので、全員の理解を100%得ることは不可能です。しかし全員がより理解できる選択を模索するのは、非常に意義のあることだと思います。多くが(たとえ自分の意見とは違えど)納得して練習に臨み、試合で活躍できるのであれば、その施策を導き出すまでの時間は逆に必要不可欠とまで言えます。

2つめは、多くが納得する選択を選んだら、その選択を正解にするために全力を尽くすということです。1つめの『正解』を選ぶより大切なことだと思っていて、良い答えを選んでも、その後の行動次第でその選択はどうにでも酷くなります。その結果、より『正解』を模索してその道を選択をしたはずなのに、どんどん正解から遠ざかっていくこともあります。いかに良い案を出すかではなく、いかにその案を良いものにするかということに精力を注ぐ、その表れが言動です。言動がしっかりと皆で決めた選択に基づいているのであれば、周りも納得しその選択は正解に近づくはずです。

3年生はその責任の濃度を徐々に感じてくる年になるのでは無いかと思います。皆が納得するとは何なのか、多数決か4年生の意見か幹部の意見か主将の独断か、さてまた部員を納得させる必要など無いのか、支配の三類型でどの路線をとるべきか、など考えれば考えるほど手段は無数です。(今まではカリスマ的支配だったけど、この代がそうじゃないのは自明です)
考えることに時間をかけすぎて、適時機を逃すとなれば元も子もないですが、今はまだ時間があります。その代なりの、その同期なりの、そのチームの全部員なりの答えをまとめ方針を決める立場として、たくさん議論して喧嘩して運営というものを考えて欲しいです。

あと夏インターンは割としっかりES提出して行った方がいい。やりたいことがあるんなら。早めにやるに越したことはないです。



● 4年生となったこれから

さて、4年生になった同期と自分に向けて書きたいと思います。

1年生から4年生になるにかけて、部活に対する考えの幅や重みは、少なからず大きくなっていると思います。

これまでの3年間自分たちが成長してきたように、この最後の1年間でどのように心や考えが変わるのか楽しみな反面、チームの運営や状況というものを、今いる部員たちの中で一番長く見てきた4年生という立場は、一番責任があるしその行動や発言一つ一つが重いはずです。

主将の行動は、そのままチームの鏡に映ると思います。というと余計なプレッシャーになるけど、主将の軸がブレブレならチームもブレブレになるし、その軸を支えるための幹部だと思ってます。チームを先導して引っ張っていく立場は、時に嫌われるような身分になることもあると思います。どのように嫌われるかはさておき、同期として人として、目標達成のためにチームを支えることに全力を尽くすことは改めて約束します。言わない後悔やらない後悔が1番良くない。

主務の仕事は、普段部員が見ることが中々ない分、その苦労や割いてるリソースは部員に10%理解されてるかどうかくらいだと思うし、実際自分も把握出来ないような、全然知らない苦労があるんだと思います。そのくらい想像以上に動いててくれて感謝しかないです。足りてないと思うけど、いつもありがとう。

副将としてチーム運営に携わるとき、自分の出した答えは『細かい目で見て拾える立場』になることです。広く全体を見る主将とは対になる存在として、意見を吸い上げたり主将にもの言える立場として関わることが、僕たちの代の役割分担です。これはもう1人の主務の同期も同様です。

これが正しいかどうかは、引退した後に周りから評価されるものではありますが、自分はこれが正しいと思い、この選択をしています。そしてその選択を正解に近づけるべく充実させることに注力しています。

代替わりから半年が経ちました。あと半年です。悔いないように、やり残しのないように、「4年生のために下級生協力して」ではなく、「協力したいと思ってもらえるチーム」でい続けるために、この3人、6人で頑張りましょう。

まずは春リーグ、5月13,14日。
インカレ、9月2,3日。
そして秋リーグ、10月28,29日。
入れ替え戦は、11月5日の予定です。

引退まで192日。絶対あっという間に来ます。
192個のブロックが1日ずつ無くなっていくのではなく、192個分の箱にできる限りの努力と試行錯誤を詰めて、引退しましょう。

どんな代の終わり方をするか、後輩は見てます。




長くなりましたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。

次回からはまた今までの部員日記に戻ります。
マニアなお話を待ち望んでいた方、すみません。











P.S.
もし男子部と女子部、秋リーグで片方でも入れ替え戦に進んだら、その日まではテニスコートで練習しませんか。

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