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高齢者マーケットは引き算発想で

日本が高齢化社会に突入したと言われたのはもう何年も前ですが、2020年に生産年齢人口が減少に転じたことに伴って、ますます高齢化率が上がっていきそうな今日この頃ですね。これを新たなビジネスチャンスとみて、拡大する高齢者マーケットに参入しようという動きも盛んで、高齢者を対象とした新しいサービスも登場しています。たとえば、

  • オンライン遺言サービス

  • シニア向けスマートフォン

  • 高齢者用スマートスピーカー

  • スマート杖

  • ロボットクリーナー

  • ・・・などなど

しかしこれ、高齢の方々はちゃんと使えるのでしょうか? 「バカにするんじゃない!」というお叱りが聞こえてきそうですが、「いまから使い方を覚えるのは億劫だよ」という声があるのも事実だと思います。

これまで、新たなマーケットを攻略するには、高付加価値でお得感を出すという足し算発想が主流で、昭和から平成の時代はそんな製品やサービスが爆発的にヒットして新しいニーズを掘り起こしてきました。レンズ付きフィルムとか、カメラ付き携帯電話とかがそうですね。でも、これまでの成功事例を踏襲して、同じ考え方で高齢者マーケットに臨んでいいものでしょうか? それはちょっと違うのではないかと考えています。たとえば、IT系ガジェットのお得感に、高齢者は納得しない向きが多いように感じています。

ならどうやって高齢者マーケットを攻略するか。押してもダメなら引いてみな、ではありませんが、足し算発想に代わる引き算発想が、高齢者マーケットを攻略するカギじゃないかと思っています。高機能で高付加価値のガジェットを提供して、高齢者に使いこなしてもらうのは現実的ではありません。それよりは、シンプルでさりげないグッズの方が、高齢者の心をくすぐるのではないでしょうか。

こんな引き算発想でトライしてみたいビジネスプランを、いくつかあたためています。周囲に少しインタビューしてみた感触として、スジは悪くなさそうだなという印象をつかんでいます。あとは、このビジネスを立ち上げるための資金が必要なのですが、資金調達がいちばん難しいですね。でもいつかトライして、高齢者マーケットの引き算発想仮説を自ら実証したいと思っています。


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