見出し画像

はじめて1カ月も経たないど素人が某賞に出しちゃった俳句三十句

アホかと笑ってもらえたら嬉しいです。


どの夏も本質は空想
松岡拓司

くるぶしに初夏の小庭の清廉よ

七月のうちは好きだよ夏の湿

愛されるひざこぞうして朱夏の児は

そうそれは宇宙から来た夏帽子

雲はしろ水田はあおのイデアかな

麻を模す化学繊維のそれなり感

銀紙で作りし滝を天日落つ

枇杷の実を縁取るごとく周る空

蝉声に撃たれうつむく路は銀

島風へすててこを干すバルコニー

あいまいな魚影を鮎と言い放つ

校庭のトーテムポール夏の陰

夏銀河孤独をひとつ摘まもうか

秘密ごと泉を掬うニンフの手

日傘らの寄り合い背く墓地の道

パイナップル爆弾だった島沈む

デッキにて『虚無への供物』喰い終えり

恋人になるまでを知る夜の百合

感覚で虹を見つける人と遭う

夕立の粒の重さに頭痛薬

暑すぎて団扇の穴をよりひらく

積雲をアロンアルファ的に描く

洗うほどプールは縮む白昼夢

夏野菜両手に下げて河童の仔

原子炉を仮死させて佇つ岬かな

汚染水タンクをぷすり刺す水母

Money can’t buy any love 八月か

ミサイルの破片ちやぷんと夏渚

海よりもプールに戯ぶ甲殻類

盂蘭盆会サバイバーたる自己矛盾


もし、短歌を書いて何らかの金銭的サポートをいただけたなら…、奇跡的に嬉しいです、踊っちゃいます😊もちろん少額でオッケー、死ぬまで感謝し続けます🥹