記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

㊗️レンタル開始❗️「RRR」は面白い!が50回ある映画(約3分に1回)(長文注意)

私は一体、映画に何を求めて来ているのか、何をもって満足度が高いと表現するのか。面白いってなんだろう?これ!という映画にはいつ出合えるのだろう?

それらの疑問はすべてRRRで解決した。

この世のエンタメが全てつまっている。そう、これを求めていた。満足とかそういうレベルではない。

無人島に一本だけ映画を持って行くならRRR、この先の人生、観られる映画が一つだけならRRR。

その位の力がある映画だった。RRR、何も言わない。とりあえず映画館で観てほしい。予告も置いておきます。暴力描写はそれなりにあるのでご注意。

オールタイムベストって、だいたいが若い頃に観た作品で、思い出補正も
手伝って更新されることはなかった。
だって、それがオールタイムベストだから。今後おばあちゃんになるまで、それが変わることはないだろう。
と、思っていた。RRRを観るまでは。2023年にまさかそれを塗り替えるとは思わなかった。しかも、ことRRRに関しては現在進行形で面白くて、何度観ても飽きない。怖いくらい。3時間もあるとひるんでいた過去の自分に、早く観に行けと言いたいし、ムビチケ10枚位買っておけば良かったと本当に思ったくらい。

観るたびに再発見がある物語だから何回も観られるから好き

初回や二回目こそ、主人公2人の物語を追う形になりますが、何度も観ると、ラーマの叔父さん、家族、恋人との関係性、時代に翻弄された彼らの
行動に想いをはせたり。鏡合わせのようなラーマとビームそれぞれの苦悩を感じたり。

なんてことない所作にも、実は後からの伏線に絡んでいるのが分かる。

火と水であれば本来交わることがない。真逆の二人。だから展開も正反対。例えば、冒頭のFIREもラーマの心の奥に秘めた闘志を前に、人々は恐怖し戦意を失って離れてしまう。逆にビームの歌で民衆の心が一つになり蜂起する。鞭打ちで泣くのはラーマ。牢屋で何も語らず無抵抗なのはビーム。RRRはひたすら同じことを反転してやっている。そんな彼らが、最後は一緒になるから胸が熱くなる。

これを求めていた!がパンパンに詰まった作品で楽しい

映像表現も非常に印象的。特に、(名作をオマージュしつつも)これまでに見たことがないアクションシーンの連続。

1対10,000人も、虎との闘いも、少年救出なんて、なぜ旗を持っているの?から続く場面。信じられない。動物大集合も、自分の目を疑ったくらい。

そして固く握りあっていた手が、途中では細い紐でのみ繋がっている。鞭打ち場面で蜂起する民衆。親切心が生んだ奇跡。ラストの共闘場面で最高潮に。アクションシーンはどの場面も迫力があり、パワータイプのビーム、冷静なラーマ(ラストは冷静さないですが)それぞれの属性を表した肉弾戦で、バトルアニメを見ている気持ちになりました。描かれる彼らに感情移入してしまい、思わず涙することも。誰かが全編クライマックスと表現していましたがまさにその通り。

ウッチャンナンチャンのウッチャンは「走れメロスが二人いる」と表現。本当それ。

[c]2021 DVV ENTERTAINMENTS LLP.ALL RIGHTS RESERVED.
(c)2021 DVV ENTERTAINMENTS LLP.ALL RIGHTS RESERVED.

音楽が物語や心情を伝えてくれる

また、音楽が心の在りようを示している点も印象的。それぞれのテーマと
その心情を言語ではなく音や映像で表していて、彼らの世界観をより一層
深めてくれている。音楽がもう一つの主演
という感じで、ここにこの音がないとダメだという必要不可欠な物語のピース。欠けては絶対だめなもの。

たまに、他の作品で劇伴(映画やテレビドラマ、演劇、アニメ等の視覚作品に合わせて流される音楽)がうるさい。または、それのせいでセリフが聴き取れない!?という本末転倒な音がある中で、RRRに関してはそのためだけに作られたのが分かる。邪魔しないどころか、音楽があってさらに盛り上がる。特に、

  • マッリの澄んだ声からはじまる世界

  • 最初のFIREでのラーマのゆるぎない闘志が垣間見える時の音楽

  • ゴーンド族のビームが最初に現れる場面

  • 少年救出場面のクライマックスみたいな音楽

  • ドスティ音楽&歌詞

  • ナートゥナートゥダンス

  • ラーマとアクタルの葛藤そして、ラーマとビームの戦い

  • 鞭打ち場面で歌うビームのコムラムビームの神がかった感じ

  • ラーマの過去を丁寧に音楽で表現

  • 独房脱出場面の上がる音楽

  • 大砲出現でラスボス登場感

  • エンディングでの大団円

・・・・あれ、全部だ。そう。

RRRの魅力を伝えようとすると全部を話すこととなる。音楽も全部良い。

第95回アカデミー賞歌曲賞受賞の「Naatu Naatu」はこちら▼

ふと、この絵、どこかで見たような。と感じる表現が懐かしい

そして「絵」に関しても、どこか親しみが。初めて見たはずなのに。ビーム登場時、この人どこかで・・・?と思っていたのですが、

そうです、国宝展での金剛力士像

『RRR』©︎2021 DVV ENTERTAINMENTS LLP.ALL RIGHTS RESERVED.
(C)2021 DVV ENTERTAINMENTS LLP.ALL RIGHTS RESERVED.
東京国立博物館創立150年記念 特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」金剛力士像
東京国立博物館創立150年記念 特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」金剛力士像

風神・雷神が左右を見ている感じ

映画『RRR』最強の肩車のキャプチャ
映画『RRR』最強の肩車のキャプチャ
映画『RRR』最強の肩車のキャプチャ
風神・雷神
RRR | Now Streaming | Jr NTR, Ram Charan, Alia Bhatt | Netflix India

そして止まらないTwitter(ほんの一部)


数えたら、面白い!と思った瞬間が50回あった

帰宅してメモッた。私は何回心が感動したのかを。何を面白く感じたのかを。その数なんと50回
上映時間179分なので、約3分に1回感動していたということか。

そりゃ何度も観に行くわ。
※太字は印象的な箇所。

  1. ゴーンド族のマッリの歌やヘナ・タトゥー可愛い!でも不穏な空気

  2. その後の展開に衝撃を受ける。英国人に怒り

  3. 一万人の荒れ狂う群衆の中に単身飛び込むラーマの激しい闘志

  4. 一年に一回の昇進のチャンス。命懸けにもかかわらず選ばれない

  5. 怒りを全身で表すラーマに共感

  6. ゴーンド族に一人いる羊飼い(リーダー)がマッリを奪いに来ると警告

  7. なんか凄いやつを怒らせたなとワクワク

  8. 深い森を背景にゴーンド族のリーダーのビームが登場。筋肉。無敵?

  9. 🐺を罠に仕掛けるはずが🐅登場で驚く(何にも恐れない、訳ではない)

  10. 町に降り偽名アクタルで整備工一家に潜む。英国人の横暴に怒り

  11. 英国政府がリーダー逮捕に動く。立候補するラーマ

  12. 私服のラーマにドキドキ。FIREと同じ人??

  13. アクタルの弟分が、警官ラーマを仲間と間違えてあわや逮捕。逃げ切る

  14. 偶然会った二人が少年を命懸けで助ける(クライマックス!?)

  15. 二人は固い握手を結びRRRタイトル登場(え!今から始まる感じ!?)

  16. アクタルとビームの交流がドスティと共に展開(肩車!?)

  17. 人探しをしている兄貴、手伝おうという所でアクシデント(うまい)

  18. ジェニー登場、恋の手助けをする兄貴のやさしさ

  19. ジェニーとアクタルは市場へ。彼女の家にマッリがいることを知る

  20. マダムハヤメテワタシノナマエハジェニーヨ可愛い

  21. 身支度を兄貴にまかせるアクタル君可愛い

  22. パーティへお呼ばれ。不慣れな環境でキョロキョロのアクタル

  23. アクタルと離れた途端、偵察モードのラーマ

  24. 床に転ばされるアクタル。英国人の人種差別発言ヒドイ

  25. ナートゥナートゥで気分がブチ上がる

  26. ラーマが追っていた男が、塗装工だと気づき捕まる。どうなる!

  27. アクタル、マッリを鉄格子の中で発見する。どうなる!?

  28. 襲撃を決意するビーム。着崩したスーツがやばい

  29. ラッチュ拷問、反撃を受けて毒蛇にやられるラーマ

  30. 瀕死の兄貴を治療し、ついに正体を伝えるビーム

  31. 野生動物をトラック一杯に詰め込んで屋敷を襲撃

  32. 兄貴が登場なぜか警官の制服を着ているここで初めて正体を知る

  33. 闘う二人、マッリを人質についにビームが逮捕される

  34. ここでインターバル(日本はないけど)どうなる?どうなる?

  35. ラーマの過去が初めて明かされる。昇進にこだわった理由も

  36. 鞭打ちで公開処刑されるビーム。彼の歌に民衆は蜂起する

  37. ラーマはこれまでの使命を捨ててビームを助けると決心

  38. 処刑場で命懸けでビームとマッリを助けるラーマ

  39. 数か月経ち、逃亡の身となるビームや仲間達。偶然にもシータと出会う

  40. 投獄されたラーマ。憔悴しているかと思ったけど諦めてないよ!!

  41. ラーマの許嫁であるシータがこれまで何があったかを伝える

  42. 私は森で生まれ、無知だった。ラーマ救出に向かう

  43. 独房からの脱出、ドスティ肩車!

  44. ラーマの治療&お着換えタイム。どうなる?

  45. ラーマ&ビームの無双タイム!!一番気分が上がる

  46. 大ボス登場、大砲で狙われる。どうなる??

  47. 総督、打たれる。

  48. 仲間と合流、大団円

  49. ラーマ、大量の武器と共に村へ帰還!

  50. 楽しいエンディング&マッリのお母さん生きてたー!!??

というかやっぱり全部じゃないか?

怖いのが、この先観る映画がすべてRRRを基準としてしまう点

普段映画を観る時の心は穏やかだ。予告編を見たり、出演者の演技が楽しみだったり。それがRRRを観たことですべてがRRR基準になってしまった。
面白さがカンストしている作品でないと、物足りなくなるかもしれない。

これはやばい・・・そして週末観る映画は、新作ではなくRRR

この感動は言葉では伝わらない。ぜひ劇場の大画面で観て欲しい。

現在【8R目】上映終了まであと2回は観るでしょう。今年に入って観た映画は「餓鬼が笑う」「エンドロールのつづき」「RRR」「アントマン&ワスプ:クアントマニア」 の4本。その中の「RRR」だけ8回観ている。観た後は絶対に誰かに語りたくなる映画。ぜひおすすめです。

カバー写真:インドの大作映画「RRR」、欧米で大ヒット 日本でもロングラン