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愛するから愛される

身近なものを愛する

インターシップの高校生に「ヒロボーは良い会社だから就職したほうがいいよ」と声をかけてくれた社員がいます。自分が住んでいるところ、働いている会社、自分の仕事、職業、一緒に働いている仲間、上司、部下・・。身の回りを「愛する」ことはとても大切だと思います。

近くにいると、あるいは長く接していると、いろんな欠点も見えてきます。でも、よく考えてみると、僕たちはそういうもの全てに支えられて生きているわけです。

すべては愛することから始まる

幼稚な愛は「愛されているから愛する」という原則にしたがう。
成熟した愛は「愛するから愛される」という原則にしたがう。

「愛するということ」エーリッヒ・フロム より

「愛される」ことは「愛する」ことからはじまります。欠点があるから、嫌いだからといってすぐにはねつけてしまってばかりでは、その人はいつまで経っても誰からも「愛される」ことはありません。

人は誰でも「愛されたい」と思っています。だからこそ「愛すること」が大事になってきます。しかし「愛し方」は誰も教えてくれません。「愛し方」には技術が必要なのに、僕たちはその方法を学ぶ機会を与えられていないのです。

上手な負け方

柔道は、人格を形成する場だと僕は亡くなった町道場の先生から教えられました。単に試合に勝つとかということを目的にするのではなく、そういう人としての内面を磨くことを主体にした道場に通っていたからこそ、今の僕の柔道スタイルがあります。

その町道場には相田みつをの「負ける練習」という詩が掲げてありました。その詩がいつも僕に、「愛すること」とは何かという課題をつきつけてくれていました。

町道場に掲げてあった相田みつをの「負ける練習」

柔道の基本ではカッコよく勝つことを教えない
素直にころぶことを教える
いさぎよく負けることを教える
(中略)
そして負け方や
受身のほんとうに身についた人間が
世の中の悲しみや苦しみに耐えて
ひと(他人)の胸の痛みを心の底から理解できる
やさしく温かい人間になれるんです

「受身 負ける練習」相田みつを より抜粋

僕たちは日々の稽古を通じて上手な「負け方」というものを、学んでいく必要があるのかも知れません。それが「愛する」ということの大切な要素のような気が、最近しています。

自分たちが生産している製品を持って写真撮影

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