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会話の中の合気道「断定」の使い方:文句あるやつはサポートしてから言ってこい

この世に断言できることなんてあんまりない。
だが時には断定しなければならないこともある。歯切れの悪い言い方では人の心には響かないことがある。

そんな時こそ「断定」という手段が必要になる。自分の主張を通すために言い切るのだ。
断定には勇気と理解がいる。断定という剣を振るうには知っておくべきリスクと使い方がある。

合気道でいうところの「型稽古」では断定する側というのは「捕り」に当たる。「捕り」というのは負け役のことだ。
攻めているようで実は後手に回っている。それが断定だ。

断定は主張を通す時に使う

合気道で考えれば断定することはもちろん攻撃になる。
自分の意見を通すためには断定が必要だ。「きのこの山とたけのこの山のどちらが最高か?」と問われたら、
「ボクはたけのこの里がおいしいと思うナァ」などと弱々しいことを言ってはならない。

「あぁ?きのこの山以外にありえねぇだろぉが?!」

これが正解である。
他の意見には聞く耳もたぬというような物言い。
これが決まれば、もはやこれ以上の無駄な議論が展開されることはない。たけのこの里などというガキの食い物の話をする必要などないのだ。

断定は諸刃の剣

さて、おわかりいただけただろうか?
断定とはご覧のように諸刃の剣なのだ。断定のことを攻撃だと書いたけれど、どういうタイプの攻撃かというと、それは大振りのテレフォンパンチだ。
相手にはまるで前もって殴りますよ~と電話でもかかってきているかのように、当たる前から見え見えなのである。

自分のバランスすら犠牲にしている。この断定をうまく処理されてしまえば、勢いはそのまま自分へと返ってきてしまう。
「きのこの山以外ありえねぇ」という発言はそれ自体が「ありえねぇ」のだ。あまりにもツッコミどころが多すぎる。
合気道において攻撃には隙がつきものだ。どうしても攻撃をすると隙が生まれてしまうし、強く当てようとすればするほど、その隙は大きくなってしまうのだ。

断定とは分断の剣そのものだ。
仲間と敵を切り分けてしまう。それはつまるところ、政治家が利権団体の支持者を得ると同時に、反対の業界からは支持されることがなくなるようなことが起こる。

至高の断定とは……

合気道における至高の入身というのは、その入身さえ決まれば勝負が決するようなものでなければならない。
が、それは別に強力な一撃である必要はない。そもそも剣とは軽く切っただけでも場所によっては致命傷を与える武器なのだ。
相手はやられたことすら気づけないくらい瞬間的に「中心」を取ってしまえば勝負は決する。

ではそのための断定とは何か?
それは……

ギャグだ!

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(久保帯人著『BLEACH』より抜粋)

そう、断定には当然のように隙が生まれてしまう。
それを補うには「隙」なんてどうでもいいと相手に思わせる必要がある。
あえて言おう、会話における断定の最終奥義は「ギャグ」であると!

だいたいからして、今の世の中は断定には厳しすぎる。
何かを断定的に言っても、重箱の隅をつつくように反論が出てきてしまう。
ならばいっそのこと、戦うステージをひっくり返してしまえばいい。

相手がツッコミたくなるほど隙があれば、それは誘いとなり、相手は思い通りに自分にツッコンでくる。そうなったらもうこっちのもんだ。
壮大なコントがはじまる。
TwitterやYouTubeでは炎上芸なるものが存在している。つっこませることで自分の利益に繋げるのだ。そういう手を使ったときに「断定」は真の鋭さを生む。

……だが、依然として諸刃の剣であることは忘れてはならない。

まとめ

断定とは当たれば強いが隙も生まれる諸刃の剣

至高の断定とはギャグ!

それ以外ありえねぇだろうが?!何か文句があるやつはサポートして言ってこい。それ以外は返事しねぇからな!

こういうことだ。



おわりだおわり!



次回予告:主張がボヤけたので別けました。次回は誰かから何かを断定された場合の対処方法をやっていきます。

マツリの合気道はワシが育てたって言いたくない?