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20240525 子どものバスのピンポン大戦争

 子どもってバスのピンポン好きですよね。自分が子どもの頃を思い出しても,4年生くらいまでは「絶対自分が押す!」と思っていたような記憶があります。
 大人になるとこれがまたまったく逆に「ぎりぎりになるまで押したくなくて他の人に押してほしい」ものになっているのが不思議ですが,心理学的に説明できるのかなあと。
 
 で,本日体験したことですが,私が良く利用するバスは子どもを連れて遊びやすい施設が途中にあり,本日も私の座った席の前の方に幼児づれが1組,そして後ろには幼児づれが2,3組いたようでした。
 前の方に乗った幼児は乗った時から落ち着きが無く座席の上で動き回りわーわー叫び続けていて親御さんも大変そうだなあと思ってみていると,必死に座席についたピンポンを手で覆っているのに気づきました。どうやらその子はピンポンを押したいらしく,バスに乗ってからずっとピンポンを押そうとしていて,「ぴんぽんおす!」といいながら親の手をはいででも押そうとしていて,確か隙を見て一度降りない停留所のところで押していたように思います。
 で,しばらくバスの中ではその幼児がうるさいままでしたが,ようやくその幼児が降りるためにピンポンを押してよい状態になってピンポンが押された後に事態は動きました。
 私から見えていない後ろの席に座っていた幼児がこれまで静かだったのにくずりはじめて,何かあったのかなと思って聞いていると「ピンポン押したかったのに!」という不満を言っていました。その子の親御さんは「他にも押したかった人もいたから仕方ないでしょう」と冷静に説得するのですが,そんな冷静な説得が幼児に伝わるはずもなくぐずりはだんだん大きくなっていきます。
 しかも都合が悪いことに,これまでの停留所は距離が短かったのですが,この区間は距離が長いので,ぐずりだした幼児もあとにひけなくなった感じでぐずり続けることしかできず子どものぐずりは最高潮になっていきました。バスの運転手さん一度ライト消してもう一回押せるようにしてくれ~と思いますがそういうサービスはなくぴんぽんは無常に何個も車内で光り続けます。
 後ろは見えていなかったので推測ですが,おそらく後ろの幼児は前の幼児がぎゃ~ぎゃ~いって暴れている間も「関係のないところでピンポン押してはいけないから」と言われていい子にして頑張って待っていたのだろうと思います。しかし同じ停留所で降りる状況で,ぎゃ~ぎゃ~言ってた幼児が先にピンポン押したから,せっかく我慢していたのが無駄になったくやしさでいっぱいになったのだろうし,ピンポン押すためにはぎゃ~ぎゃ~いった方が良いのだという風に学習したため無茶苦茶大きな声でぐずったのだろうなあと。
 結局その後ろの幼児は「降りない!」と叫び出し,私もその気持ち分かるなあと思っていたらお母さんは先ほどまでの冷静な説得から打って変わって叱責する口調で「ならお母さんだけ降りるよ!」といい,幼児はそれに感情を爆発させて通路に座り込んでいたので引きずられるように無理やり下車させられていました。
 こういう状況に自分が後ろの幼児の親としていた場合どうすればよいのかなあと。
 もしかしたら次の停留所まで乗ってピンポン押させてあげて,それで降りて1停留所分歩くか逆のバスに乗りなおしてもよかったかもな~などと思っていたらその子たちは全員降りてバスのドアがしまりバスが動き出したら即座にぴんぽんが鳴りました。
 まだ他の子どもが乗っていたのか~この状況をみていたから「あんなことにならんように俺は押す!」みたいな感じで慌てて押したのかなあ~と思いつつ降りる際にどんな子どもが押したのかなと確認したら30代くらいの男性で「なぜ慌てて押す必要があったのか???」となんだか謎に思いました。
 
・・・・・・・・・・・・・。
 
 と,ここまで長々と書いてもその状況に私が関心を持ったのかを伝えられないのが残念無念ですが,なぜ子どもがあれほどピンポンに夢中になるのか等について発達心理学的に調べてみたいなと思いました。
 
 ちなみにぴんぽんは「停車ボタン」が正式名称で,世界唯一のバス用電装機器総合メーカーが存在するようですね。
 
【書誌情報】
木村元紀 2015 技あり!トップ企業(第50回)レシップホールディングス バス・鉄道用電装機器の製造および販売 運賃箱から降車ボタンまで世界唯一のバス用電装機器総合メーカー. Fole(フォーレ:みずほ総合研究所), 149, 38 – 40.


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