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20240603 同じ映画を何回もみる心理

 ネットでニュース記事をながめていると,コナンの映画が初の観客動員数1000万人を超えたニュースがでてきました。

 コナンと言えば学生時代に先輩の女性二人がコナンの話をしていたので未来少年コナンのつもりで話に入ろうとしたらコナン君の方で赤っ恥を書いた記憶がよみがえりますが…まあでもよくネットでも流れてきて面白そうだなあと思います。
 今回の「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」は今の時点では売り上げが144億で歴代16位で,1位は鬼滅の刃,2位は千と千尋,3位がタイタニック,4位がアナと雪の女王,5位が君の名は。になるようです。
 これは前の鬼滅の刃の映画が千と千尋の記録を破った時に思ったのですが,最近では「同じ映画を何回も見る」ことが昔に比べて増えたような気がします。声援を出したりライトふってもよいらしい「応援上映」なんて文化はここ10年くらいの文化のように思えますし,4DXやらIMAXやらなどで上映形式を変えてみる文化も最近のような…昔2Dと3Dの違いとかあった気がしますが今はどうなのですかね。
 まあでも,1000万人がみたとのことで,国民の12人に1人がみたのか…と思うとすごい普及率のように思えますが,先日調べた万博の入場者数で筑波の科学万博,名古屋の花博でそれぞれ2000万人程度の来場者数だったことを考えると,その半分の人がコナンの映画をみたようには思えないのですがどうなのかなあと。
 そこで「同じ映画を何回も見る人の見る回数はどの程度だろう?」と思ってネット検索してみると,株式会社マクロミルによる以下の記事が参考になると思いました。
 
【書誌情報】
マクロミル 2022 映画館に何度も通う理由は「ストーリーが面白い」から!~映画館リピート鑑賞者に調査~. マクロミル公式note.
 https://note.com/macromill/n/n8f4cb1f2299c

 「あなたは同じ映画を映画館で平均的に何回見ますか」という質問ではなく,「同じ映画を"映画館で"最大何回まで見たことがありますか?」という質問に対する回答なので,当然ながら最低が2回になりますが,回答者総数が755人でそのうち2回以上みたことがあると答えた人が615人いるということは結構な数の人が2回以上見たことあるのかもしれません。また,3回以上が男性で38%,女性で44%いるのは結構多いなあと。
 「いやでもこれ「最大で」の回答やで,ほとんどは1回しかみなくてどうしても好きなものだけ3回見たりするだけやで」というつっこみが聞こえてきますが,映画の観客数というのは「その映画をどうしても好きな人の見た回数」になるので,どの映画の視聴人数も「その映画を一番好きな人たちの見た回数を反映した数値」になると思いますので,この度のコナン君の映画にしても,2,3回見た人たちが半数程度いるのではと感じています。
 で,その後アンケートはリピート鑑賞の多い理由として「ストーリーが面白い」「理解度を向上させる」「回ごとに異なる動機」「作品/シリーズが好き」「映画館で観たい」「異なる上映形態でみたい」「出演キャストが好き」「特典が欲しい」「その他」の選択肢から選んでもらっております。・
これで,5回以上の人の選んだ回答をみると「作品/シリーズが好き」「出演キャストが好き」「特典が欲しい」というものが他の回数より多いように思えます。
 おそらくですがその作品を「推し」ている人にとっては,何回も行くことがその推しへの『忠誠の証』を示すことになりますし,自分の思いを明示する方法として回数を示すのは非常に明確で分かりやすいと思います。あと,やはり推しの作品であれば「グッズは全部コンプリートしたい」というのもあって全部そろえるために何回も通うのはあるだろうなあと。
 あとは,SNSで個人が発信できるようになるとこれまで以上に「人よりも早く優れた感想をSNSにあげて評価されたい」という思いも強くなると思いますので,円盤化とか配信化とか待てずに映画館に足を運んで何回も見ることでいい感想を持ちたいと思うのもあるのだろうなあと。
 そして,特に鬼滅の刃の時に感じたのが「観客動員数や売り上げ自体がコンテンツになっている」感じがして,「打倒千と千尋!」「1位を目指せ!」「煉獄さんを○○億の男に!」みたいな感じの協力体制ができていた記憶があります。なので今回のコナン君も「100万ドルで1000万人突破!」みたいな目標が自然とできていったのではないかなあと思います。
 このあたり,アイドルを推す場合とかの「同担拒否」みたいな文化は映画の応援にはそんざいしないだろうから,映画の場合は皆で協力しやすいのだろうな~とも。
 まあでもこんな感じで盛り上がれるのはいい文化だと思いますので今後もこんな感じでいろんな映画が記録更新をバンバンしていってほしいなあと思いました。


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