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美しいチューリッヒの街は、美味しいコーヒーがよく似合う。

今年も春がやってきた。

あれから1年が経ったというのに。あの時嗅いだ春のにおいと同じそれを感じるこのごろ、スマートフォンに入った写真を遡っては眺め、眠りにつく。
スイスという国の美しさは、いつ思い出してもうっとりしてしまう。

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一週間の滞在のうち、オーケストラの仕事のためほとんどをジュネーブで過ごしたのだが、1日だけ自由時間ができた。
実はヨーロッパ圏へ行くのは初めてで、まさか初めにスイスに行くとは思っていなかったのだが、前々からスイスのチューリッヒには足を運びたいと思っていた。行きたいコーヒーショップがあったからだ。

ジュネーブからチューリッヒまでSBB鉄道を使い、3時間ほど。一日中たっぷり使いたくて朝7時ごろの列車に乗り込んだ。

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車内でゆっくり仮眠しようと思ったけれど、車窓からの景色が美しく、気づけばカメラのシャッターを切るばかりで、いつのまにかチューリッヒに到着していた。

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電車のお供にクロワッサン。スイスにいる間に何個食べたんだろう。これはスーパーで買った安いものだけど、さっくりふんわり、ぺろりとたいらげてしまえるから困ったもんだ。

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MAME

駅から歩いてここまで来る間に、アジア食材のスーパーマーケットやインド料理屋が並んでいた。人々の生活が根付く住宅街の中に、ぽつんと、MAMEはある。

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小さなお店だが、チューリッヒへ来たなら必ず来ようと思っていた。いや、ここに来るためにチューリッヒに来ようと決めたと言っても過言ではない。

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2016年にオープン。深堀絵美さんとマシューさんのご夫妻で経営されている。

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なぜオーナーの名前を知っているかというと、お二人とも数々のコーヒーの世界大会で入賞されているのだ。
絵美さんは2018年のブリュワーズチャンピオンシップで見事優勝を果たした。お会いしたくて、図々しくもインスタグラムからメッセージをしたのだが、世界中を飛び回っているそうで会うことは叶わなかった。

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コーヒーは世界中のロースターから集めた豆を提供。訪れたのが火曜日の朝で、午後に配達が届くとのことで種類は少なかったのだが、Gardelli Speciality Coffeesという、世界大会などでも使用されるロースターの豆を楽しむことができた。

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(そしてなんと、最近焙煎を始めたそうでMAMEのコーヒーを世界中で楽しむことができるように!ウェブショップはこちら

お店で出しているスイーツやペストリーは日本人が営むパティスリーSERIのもの。窓際のソファにはトトロのぬいぐるみが寝転がっていたり、店内でもところどころ日本のにおいを感じることができて、不思議な気持ちにもなった。

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その日はあまりお客さんが多くなく、お店にいたバリスタさんとゆっくり楽しくお話をし、近辺のおすすめのコーヒーショップを教えてもらった。
とびきり美味しいコーヒーでスタートし、いいチューリッヒの旅になりそうだ。

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MAME

営業時間
月〜金:8:30 - 18:00
土:9:00 - 18:00
日:10:00 - 18:00

所在地
Josefstrasse 160 Zurich, Switzerland

COFFEE

COFFEEというのは店の名前だ。
なぜ今まで誰も考えつかなかったのだろう、シンプルで潔い。

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MAMEのバリスタさんがおすすめしてくれた。こういうお店は日本にあると、インスタ映えだなんだとつくられた感じがあってチープな印象になる気がするのだが、海外の街によく似合う。

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ヨーロッパの青い空よりも、ロサンゼルスの、少し陽が傾いた光が似合うような、そんなくすんだ色味。

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コーヒーはチューリッヒのロースター、Stollの豆を使っている。コーヒーと一緒に頼んだ、バナナブレッドにかかったヨーグルトのソースが甘さ控えめで、たまらなく美味しかった。

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窓の外に目をやるだけで、とびきり贅沢な気分になれる、ヨーロッパの街並み。目に焼き付けたくて、ぼうっと眺めながら何時間もここで過ごした。


COFFEE

営業時間
月〜金:8:00 - 18:00
土:9:00 - 17:00

所在地
Grüngasse 4, 8004 Zürich, Switzerland

Miro manufactura de café

行きたいコーヒーショップがいつもありすぎるので、行ききれなかったら困ると、特に海外でのコーヒーショップ巡りはだいたい目星をつけておく。

だが、ここは歩いている時にふらっと目に留まったお店だ。通りを歩いていると、店内の奥にある大きな焙煎機が目に入り、何の迷いもなく足を踏み入れていた。

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コーヒーに関しては鼻が利くと自負しているのだが、この時の自分を思い切り褒め讃えたい。こんないいお店を見つけ出すとは!

近くに美術学校があることもあってか、お客さんも店内も洗練された雰囲気。

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日本でポップアップショップを開くため、ここで豆を購入したのだが、この豆がとびきり美味しかった。
いちごのような溢れんばかりのジューシーさ、お花のような華やかな香りにうっとり。(え?コーヒーでしょ何言ってるの、と思う人は、両手を広げて待ってるので早くこちら側にきて欲しい。)

スイスではなぜかエアロプレスが主流らしく、メニューの一番上に「エアロプレスコーヒー」とあるほど。エアロプレス好きにはたまらない。店内で飲むために注文したコーヒーはもちろんエアロプレスで。

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東京のコーヒー屋さんに行きたいと言う店員さんと仲良くなり、今でもインスタグラムで連絡を取り合っているほど。旅先ではこういう出会いが嬉しい。

Miro manufactura de café

営業時間
月〜金:7:00 - 19:00
土:8:00 - 19:00
日:9:00 - 18:00

所在地
Brauerstrasse 58, 8004 Zürich, Swizterland

Stoll

こちらはロースターで、カフェの実店舗がないのだが、スイスのあらゆるカフェでこのStollの豆が使われていた。

ロースターだけでも覗いてみたい!と書かれた住所に向かった。急な坂を登り、アパートメントが立ち並ぶ森の奥へ。

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Stollの名前を掲げる看板らしきものもないし、外からは焙煎機も見つけられなかった。(がっかりしてそれらしき建物の写真を撮るのも忘れてしまった。)先に挙げたコーヒーショップ "COFFEE" に戻り、無事に豆を購入することができた。

Stollの豆もポップアップショップで使い、その際にインスタグラムでメンションを飛ばしてストーリーをアップしたら、お礼のメッセージをいただいた。ロースターを見つけられなかった旨を伝えたら、今度来るときは案内してあげるから教えてね!と、言っていただいた。(海外(とひとまとめにするのはナンセンスだけど)のコーヒーショップはインスタグラムの使い方が非常に上手いと思っていて、お客さんとのコミュニケーションをとても大切にしている印象がある。)

Stoll

所在地
Austrasse 38, 8045 Zürich, Switzerland

Vicafe Roastery & Espresso bar

さて、ジュネーブに帰ろう、というところでZurich HB駅前でもコーヒー豆を調達。

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2014年にできた新しめのエスプレッソバー。ドイツの国境に近い、エーグリーザウとバーゼルにも店舗がある。自社焙煎の豆は、実際に農園を訪れ買い付けをしているそう。

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エスプレッソバーという名前のごとく店舗内は小さく、さっとドリンクを買って駅に向かう人が多いのだろうか。こういうコーヒースタンド的なお店はスイスではなかなか見つけられなかったので、なんだか嬉しくなった。

Vicafe Roastery & Espresso bar

営業時間(駅前の店舗)
月〜金:6:30 - 18:00
土:8:00 - 18:00
日:10:30 - 18:00
👉店舗リストはこちら

所在地
Bahnhofstrasse 93, 8001 Zürich, Switzerland


《ちょこっと番外編》

BROS BEANS & BEATS

どこかで休憩しようと、COFFEEという看板の文字に惹かれてふらっと立ち寄った。

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看板のロゴにもあるように、男性二人で営んでいるお店なのだが、おしゃれなカフェバーだった。頼んだアイスアメリカーノもシェイカーを振って、ほら、この通り。

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BROS BEANS & BEATS

営業時間
月〜金:8:00 - 20:00 
土:10:00 - 18:00
日:10:00 - 18:00

所在地
Gartenhofstrasse 24, 8004 Zürich, Swizterland



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美しいチューリッヒの街は、美味しいコーヒーがよく似合う。

あなた、それどこの街でも言ってるでしょ、って思われるかもしれないが、こんなに恋い焦がれるような気持ちになったのはスイスくらいかも知れない。

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なんて言ったって、水が違うのだ。道端の水道から流れる水でさえ、透き通って、きらきらして、飲めば身体の中から浄化されそうな気にさえなる。

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こんなにコーヒーが美味しいのは、この水のおかげだ。コーヒーは9割以上が水分だから、水の味によってコーヒーの味も左右される。

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どこへ行っても時計に見守られているチューリッヒの街を名残惜しく思いながら、ジュネーブへの帰路へとついた。

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ジュネーブでもコーヒーショップをめぐりました。

コーヒートラベラーまつり☕️✈️
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