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cookpadLiveに料理が苦手なキャストを起用する理由

Wantedlyでたまにフィードを書いていましたが、採用目的ではない情報も少しずつ発信していこうと思い、noteを始めることにしました。

CookpadTVという会社を知らない方がまだまだ多いと思いますので、簡単に自己紹介をします。CookpadTVはクックパッドグループで動画関連サービスを行う会社で、2018年4月に設立されたました。同年8月に三菱商事さんと資本業務提携をさせていただき、40億円の資金調達を行いました。現在の主力事業は、国内最大の料理動画サイネージの運営(15,000台のサイネージが日本のスーパーマーケットの4分の1の店舗に設置されています)と、有名人と一緒に料理を楽しめるクッキングLiveサービスの運営です。その他にも複数の新規事業を毎年リリースしています。

サイネージ事業のように短期間で成長できたサービスがある一方で、様々な事業でたくさんの失敗を繰り返してきました。私自身の実感として、上手くいったことよりも、失敗したことから学ぶことが多かったので、悩み苦しみながら運営している事業について可能な限りオープンに情報を発信していきたいと思います。

cookpadLiveは何を目指しているのか?

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経営者の方とお話させていただいたり、中途採用の面接などでよく聞かれるのがこの質問です。クッキングLiveサービスは、オンライン料理教室のようなサービスをイメージしてリリースしましたが、今となっては全く違った方向に向かっています。ただ、提供したい価値は一貫していて「料理を始めるきっかけづくり」です。

サービスリリース当初は、料理のプロである料理家と料理上手な有名人の配信比率を半々ぐらいにして番組を編成していました。これまであまり料理をしてこなかかった方々に有名人の配信で興味を持ってもらい、何度かアプリを使う中で料理家のコンテンツにも触れてもらって、料理を始めてもらうというストーリーをイメージしていました。

残念ながら全く上手くいきませんでした!

特定の有名人の配信を目当てにアプリを使い始めたユーザーは、基本的にその配信しか見てくれませんでしたし、分からないことを質問しながらキャストと一緒に料理ができるという価値に魅力を感じてくださったユーザーは、料理初心者ではありませんでした。

どんなコンテンツが料理を始めるきっかけになるのか暗中模索している中で、料理が得意な方と料理が苦手な方がコンビを組んでいる芸人さんにご出演いただき、料理が苦手な方に料理をしてもらうという番組がスタートしました。

映像を加工することができない生配信なので、その芸人さんが包丁で食材を切るだけで心配のコメントが寄せられるような状態からスタートしましたが、回を重ねるごとに少しずつ料理が上手くなっていく様子が配信されました。その配信を見て、ファンの方々がご自身のSNSで「私も作ってみました!」という写真付きの投稿をしてくださるようになりました。コメントだけの投稿も含めて#付きのSNS投稿がSlackに自動的に流れてくる仕組みを作って、全ての#付き投稿を見つづけていると、この配信をきっかけにして料理を始めたという方が少しずつ増えてきました。

料理をするではなく、料理でコミュニケーションする

料理をしない人にとって、料理をするというアクションはとてつもなく面倒なことであったり、全く興味が湧かないことなので、そのアクションを促すためのインセンティブを設計することが必要です。

現在、cookpadLiveの多くの番組では、SNSで発信されたユーザーの料理投稿を番組内で紹介するようにしています。憧れの人とコミュニケーションできるという体験価値は、極めて強いインセンティブになりますし、モノやお金のように消費してしまうものとは違って、モチベーションを継続させやすいということも感じました。

料理の素晴らしさを直接的に伝えるのではなく、料理をコミュニケーションの手段として使ってもらい、結果的に料理の素晴らしさを感じてもらえればよいと思っています。

cookpadLiveは、これからどこへ向かうのか

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今年の年末には吉本興業さんのご協力を得て、人気芸人と若手芸人が大集結しておせちを完成させる生配信をさせていただくことになりました。2020年にも面白い料理配信がたくさん予定されており、料理をもっともっと楽しいものにしていきたいと思っています。

また、2020年は今までとは少し違った切り口でサービスの価値を再定義しようと思っており、これまで以上にcookpadLiveを楽しめる新機能の開発を進めています。今のペースで開発が進めば、春先頃に第一弾、夏頃に第二弾の大型アップデートができると思います。新機能の開発状況や、その後の展開について継続的に発信していければと思っています。

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