事業に貢献するコンピュータシステムの特許とはなにか?


よく、サービスについて特許がとれるのか?と質問されることがあるので簡単に説明します。サービスそれ自体は特許がとれませんが、そのサービスを実現するためのコンピュータシステムであれば特許とれます。
もちろん既に似た考え方があればサービスそれ自体を実現するコンピュータシステムはとれません。

たとえば、Wovn Technologies株式会社は、ウェブサイトなどの多言語化サービスを行ってます。
翻訳サービスそれ自体は既に存在するので、ウェブサイトなどの多言語化サービスを特許出願してもその特許はとれません。
しかしながら、ウェブサイトなどの多言語化サービスにおいて必須となるシステムについてであれば特許がとれます。

たとえば、
特許6744954
です。
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1800/PU/JP-6744954/CCD57D712072698D4A2E3825621788C89AA2F4D425CE74C988E955ACB598D97E/15/ja

これは複数言語にサイトを同じフォルダ構造で連携させようとする際に必要となる技術です。フォルダをリンクさせること自体は当たり前ですが、これを複数の言語間のフォルダ構造で行うというのは、複数言語にサイトを同じフォルダ構造で連携させようとする際に初めて必要となる技術で、従来なかったということであれば、特許になります。

このように、新サービスについて特許がとれないとしても、その新サービスで初めて必要なるコンピュータシステムであれば、事業そのものではないけれども、事業と深く結いた特許がとれます。

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