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【深層学習】という学習方法

はじめに

以前、機械学習というものについて触れ、その中で教師あり学習/教師なし学習/強化学習などについて触れました。

そのいずれとも関わりを持つものとして深層学習と呼ばれる技術があります。

色々学習が出てきて整理が難しそうですが、今回はこの深層学習についてまとめていきます。


深層学習の概要

深層学習(ディープラーニング)とは、人工知能の一部であり、多層のニュートラルネットワークを用いてデータから複雑なパターンを学習する技術のことを言います。

深層学習は、画像認識、音声認識、自然言語処理など様々な応用分野で革命をもたらしており、私たちの日常生活においても大きな影響を与えています。

1.ニューラルネットワークの基本構造
ニュートラルネットワークは、人間の脳の神経細胞(ニューロン)に模倣して構築されたモデルです。

基本的なニューラルネットワークは入力層、隠れ層(中間層)、出力層の3つに分けることができます。

・入力層
データがネットワークに入力される最初の層です。
例えば、画像認識タスクにおいてはぴく設の値が入力層に渡されます。

・隠れ層(中間層)
入力データを処理し、特徴を抽出するための層です。
深層学習では、隠れ層が多層存在するため「ディープ(深層)」と呼ばれるのです。
この隠れ層が多い程、モデルはより複雑なパターンを学習する事ができます。

・出力層
ネットワークの最終的な予測結果を出力する層です。
画像認識では、出力層が各クラス(猫や犬)の確立を出力します。

2.学習の仕組み
深層学習のモデルは、大量のデータを使って訓練されます。
以下のようなプロセスに基づき進められます。

・フォワードプロパゲ―ション
入力データはネットワークに渡され、層を順番に通過して最終的な出力が生成されます。

・誤差計算
出力と正解ラベルの差(誤差)が計算されます。
誤差はモデルの予測が正解とどれだけ異なるかを示します。

・バックプロパゲ―ション
誤差を最小化するために、誤差がネットワークを逆方向に伝播され、各層のパラメータ(重み)が調整されます。
このプロセスにより、モデルは徐々に正確な予測を行うように学習します。

3.活性化関数
ニューラルネットワークの各ニューロンは、活性化関数を通って入力を非線形な形に変換し、次の層に出力します。

活性化関数の役割は、モデルに複雑なパターンを学習させることです。

一般的な活性化関数には、ReLU(Rectifird Linear Unit)、シグモイド関数、タンジェントハイパボリック関数(tanh)などがあります。


深層学習と機械学習の関係

深層学習は機械学習の一分野であり、教師あり学習、教師なし学習、強化学習の三つの主要な機械学習とも密接に関連しています。

深層学習のイメージ図

1.教師あり学習
深層学習の最も一般的な応用は教師あり学習です。
教師あり学習は、ラベル付きのデータを使ってモデルを訓練する手法です。
深層学習モデルは、多層のニューラルネットワークを用いて、入力データをそのラベルの関係を学習します。

・画像認識
画像認識では畳み込みニューラルネットワーク(CNN)が広く使用されています。
CNNは、画像データから特徴を抽出し、物体やシーンを分類する能力に優れています。

例えば、猫と犬の画像を分類するタスクでは、画像とそのラベル(猫or犬)を使ってモデルを訓練し、新しい画像に対して正確に予測できるようにします。

・自然言語処理
自然言語処理(NLP)では、リカレントニューラルネットワーク(RNN)やトランスフォーマーモデルが用いられます。

これらのモデルは、テキストデータからパターンを学習し、翻訳や感情分析などのタスクを行います。

例えば、ある言語の文書を別の言語に翻訳するタスクでは、元の文章とその翻訳を使ってモデルを訓練します。

2.教師無し学習
深層学習は、教師なし学習にも応用できます。
教師なし学習は、ラベルのないデータを使ってモデルを訓練し、データの隠れた構造やパターンをっ見つける手法です。

・自己符号化器(オートエンコーダ)
自己符号化器はデータの重要な特徴を抽出し、次元削除やデータ圧縮に使用されます。

入力データを圧縮し、再構築することでデータの本質的な特徴を学習します。

例えば、画像データの次元削除を行う場合、自己符号化器は画像を低次元の潜在空間に変換し、そこから元の画像を再構成します。

・生成モデル(GANs)
生成モデルの1つである生成的敵対ネットワーク(Generative Adversarial Networks, GANs)は、新しいデータを生成するために使用されます。

生成器は本物のように見えるデータを生成し、識別機はそれが本物か偽物かを判定します。

このプロセスにより、非常にリアルなデータを生成できるようになります。

3.強化学習
深層強化学習(Deep Reinforcement Learning, DRL)は、深層学習の技術を強化学習に応用したものです。
強化学習はエージェントが環境と相互作用しながら報酬を最大化するために行動を学習する手法です。

・ゲームAI
DeepMindのAlphaGoは、深層強化学習を使い囲碁の最適な手を学習し、人間のトップ騎士に勝利しました。
AlphaGoは、膨大な数のゲームをプレイし、その結果を学習する事で、囲碁の戦略を習得したのです。

・自動運転
自動運転の車も深層強化学習を利用して、安全かつ効率的な運転行動を学習します。

エージェントは、シミュレーション環境で運転しながら、得られる報酬に基づいて最適な運転戦略を学習します。

例えば、深層強化学習を使って車線方向や障害物回避の方法を学習します。


まとめ

以上深層学習に関わるお話でした。

機械学習の一部として、様々な分野に活用され私たちの日常に浸透してきています。

深層学習含め、機械学習については今後も更なる発展が期待されており、技術者としてこれからも追っていきたいと思います。

次回もよろしくお願いします。

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