友達とグラタンと結婚生活【し】

久しぶりに友達が家に来てくれた。お昼過ぎに着くということで、夏なのになんかグラタンが食べたくてせっせと作った。

うちは夫が調理師で、断然わたしより料理が上手く、私も苦手ではないにしろ、到底基礎から彼にかなうわけもなく、揚げ物や難しそうな料理はいつもお願いしている。その方が美味しいのは間違いないし、端折れる工程を彼は分かっているので、私が本片手に作るより圧倒的に早い。

基礎とか基本ってそういうことなんだな、と思う。その本質を理解する、ということで、それが分かっていればいい意味で手抜きが出来る。

それはさておき、意外とホワイトソースも難しくないし、我ながらうまくできた。グルテンフリーのマカロニはあんまり食感が好きではなかったけど。

昼食をとりながら、会話は尽きることなく、いろんな、そしてとりとめのない話ではあるけど、人と話すってやっぱりいいな、と思った。話す相手が彼女だからかもしれないが。

そんな彼女、前の日は家に帰ってないらしい。旦那さんとケンカしてプチ家出。家出先は妹のおうち、そして独身時代のように朝5時まで飲み明かしたそうな。それはそれは心ときめく時間で、毎週末クラブで踊り狂ったり、カラオケで叫びまくったり、飲みまくったりしていた「あの頃」を思い出して、自分が女であることを思い出したんだって。それは、浮気したから思いだしたとかじゃなくて、もっと普通の、というか、もっと小さな出来事で、車道側からさりげなく守ってくれた、とかそんなこと。そんな小さなことでドキリとして、女として扱ってもらえてると嬉しく感じた彼女に少し同情した。いつも旦那さんから「女の子」として扱ってもらえてない、という不満がそこにはあるから。

世の中にはいろんな愛のカタチ、いろんな夫婦のかたちや関係があると思うから、自分が正しいとか全く思わないけど、長く仲良く楽しく一緒にいるためには、なにかしらの努力と寛容、歩み寄りが必要かなと思う。私が大切にしているのは、感謝の気持ちは必ず伝えること、そして、自分が間違っていると思ったら、きちんと言葉で謝ること。「ありがとう」と「ごめんなさい」は魔法の言葉。ただ言えばいいってわけでもないけど、迎えに来てもらえばありがとうって言うし、お風呂入れてくれても、ご飯作ってくれても、何かものを取ってもらっても、してもらったことに関しては、ありがとうって伝える。思ってるだけでは伝わらないから。あとは、ちゃんと好きって伝える。素敵、さすが、もよく使う。そうやってほめておだてて夫を育ててるというのもあるけど。(笑)

夫婦と言えども、全く違う環境で生まれ育ってきた赤の他人。ちゃんと言葉にして伝えないと伝わらないことはたくさんあるし、明日がみんなに平等に来るとは限らない。もし明日別離が訪れたとしても、好きって言っとけばよかったと思いたくないから。

彼女も仲直りできるといいなぁ。

今日の晩御飯はなんだったけかな。

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