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雑記5 小児科を目指す君へ


まつながです。

先日、職場のスタッフとなぜ小児科を選択したのかという話から、小児科として経験積むならどこにいけばいいのかという話をしたのでその時のことをまとめたいと思います。これから小児科看護師としての道を考えている学生、看護師の選択の一助になれば嬉しいです。

自分が実際に経験したこと見聞きしたことを元に個人的な見解を述べていきますので、あくまでも参考になれば程度であることをご理解ください。

どんなことを経験したいのか

まず、病院や病棟を考えたときに、どんなことで選択肢を絞っていくかを考えました。小児科といっても病院によって各分野に強いものとそうでないものがありました。そして、小児は特にですが、病気の症例数が圧倒的に少ないです。なので、その病院がある分野に力を入れていれば症例も多く、他の病棟に比べても圧倒的に経験できる症例は多くなります。小児科の中でも特に経験したい分野を絞ってその領域に力を入れている病院を選択肢に入れることもありかと思います。

その点でお話しすると大学病院は重症例が多かったり症例数が多かったりと経験できることは多かったです。
 例えばですが、循環器や心臓に関しては小児も某大阪の大学病院や岡山の病院がとても有名で、心臓のオペ件数もさながら、すごいなと思ったのは、オペから退院までの在院日数の少なさでした。病棟時代の先輩や医師の話によると、術中の水分管理が抜群にうまいんだとか。だから、術後も水分入れすぎてむくむくにならなかったりと経過に大きく影響しているそうです。僕が前にいた関東の病院でも少なくても月に4件のペースで小児循環器のオペが行われていたのでまずます経験はできた方かなと思います。
 あとは、血液。小児ではALLをはじめとした白血病や悪性リンパ腫、神経芽腫などの血液内科が主科となる疾患が多く、長期間の入院で治療を行なっていきます。
 ある小児血液の先生が、「外科医は手術のうまさが腕を決めるけど、僕ら内科医はいかに副作用を起こさずに安全に治療を進めていけるかが腕だ」といっていてのが印象的ですが、まさにその通りだなと思うのは、プロトコルに沿って年間の治療計画が組まれるわけで、イレギュラーなトラブルや副作用などをいかに起こさずに治療を進めるかは、医師、看護師、その他の医療職が一丸となってチームで介入していきます。なので、頻繁にカンファレンスや情報共有なども行われていることも印象的です。また、個人的に偏見ですが、全体的に内科の先生は看護師の話にもよく耳を傾けてくれる印象で、細かな子どもたちの変化や親御さんの様子などの共有もしやすく、たくさんのことを丁寧に看護師にも教えてくれる。と思います。

勤務体制と家族との距離感

症例や経験できるものの話をすると大学病院を考えますが、一概に大学病院が良いとは思いません。
 病院によって違いが大きいなと思ったのは、24時間親が付き添いなのか、面会時間に制限があるのかです。24時間付き添いの病院だと、基本的にお母さんたちがおむつやミルクなど子どもたちの身の回りのことをやってくれます。なので、時間になったら検温して、時間になったら点滴変えて、、と、特に夜勤の業務に関してはかなり負担は少ない印象です。しかし、病気の子どもと一緒に病院で過ごしている親御さんたちのケアも大切だったりと、また別な経験ができるかと思います。
 面会時間に制限がある場合は、夜から午前中までは看護師が子供たちの身の回りのお世話も行います。子どもたちと直接関わる時間やケアも多いので大変ですが、勉強になることが多かったです。親御さんたちは面会時間以外の様子を分からずにいるため、夜はどんな様子だったかなど、面会時に様子を伝えることができ、親御さんたちとのコミュニケーションのきっかけも作りやすかもしれません。
 病棟のシステムとしての家族との距離感で、経験できる関わり方も変わってくることもあります。

子どもに特化した専門職

 「CLS」という専門職を聞いたことがある人も多いかもしれません。
Child Life Specialistといって、子供との関わり方や発達についてのプロが働いている病院もあります。海外で取得する資格で日本でもまだ専門としては少ない方ですが、実際、僕が勤める病院を選んだきっかけの一つにも、このCLSがいたからという理由がありました。もともと、卒論でも小児のプリパレーションについてを取り扱っており、そのプリパレーションの専門家がいる病棟で子どもたちとの関わり方について学びたいと思ったことを覚えています。興味のある方はぜひCLSのいる病棟を選んでみるととても学びが深まります。


たらたらと書いてきましたが、結局のところ、どこで学ぶかも大事ですが、どういう姿勢で学ぶかも大切です。給料がいいから、楽だからと職場を決めることも悪いことではないと思いますが、経験は何よりの財産になるので、たくさん悩んで、ここと思う看護を経験してみてもらえたらなと思います。

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