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運び屋

クリント・イーストウッド監督、第39作目(88才)

イーストウッド演じるアール・ストーンは80代の男。
家族と別れ、孤独で金もない彼に、
事業差し押さえの危機が迫っていた。
そんな時に、ある仕事が舞い込む。
ただ車を運転すればいいだけの訳もない話だ。
しかしアールが引き受けてしまったのは、
実はメキシコの麻薬カルテルの“運び屋”だった。
たとえ金銭的な問題は解決しても、
そうとは知らずに犯してしまった過去の過ちが、
アールに重くのしかかってくる。
捜査当局やカルテルの手が伸びてくる中、
はたして自らの過ちを正す時間は彼に残されているのか。
【amazonプライムビデオの紹介文より】

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撮影時の御年88才、後ろ姿の哀愁!
イーストウッドの飄々とした爺様っぷりが面白かった。
僕の観たイーストウッド作品の中では最もコミカルで、
ストーリーも飄々としたテンポなのにスリリングで目が離せない。
飄々と麻薬を運ぶ爺様があまりにも飄々と
無数に埋められた地雷の荒野を何も知らずに飄々と走る感じなので、
もしかしたらこの物語は実話なのか?とか思いながら観てて、
大詰めの盛り上がりでどうオチを付けるのかと見守っていたら、
やっぱり飄々と、静かに終わって、それで納得したのだが、
やっぱり実話から着想を得たフィクションだった。
事実は小説よりも奇なり。どうりで面白いわけだ。
悪意なき犯罪のリアリティ。

あと、
吹替版がオススメだってことを付け加えておきたい。
多田野曜平さんによる山田康雄の再現が完璧でした。
しかも88才の爺様がブツクサぼやく感じまで。
(つーか、僕に言わせれば、
 洋画を字幕で観る奴はアれですわ。まあ
 多少リスニングが出来るんならまだしも)

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2018年 米国 犯罪映画
監督 : クリント・イーストウッド
脚本 : ニック・シェンク
原案 : サム・ドルニック『The Sinaloa Cartel's 90-Year-Old Drug Mule』
出演 : クリント・イーストウッド / ブラッドリー・クーパー /
   アンディ・ガルシア

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